近年、セクハラやパワハラなどのように「エイジハラスメント」という行為にも注目が集まるようになりました。
先進国の中でも日本はかなり遅れていると言われていますが、いったいどんなことを指すのでしょうか?
今回は、エイジハラスメントの定義や特徴を踏まえて実際にあったエピソードもご紹介。
エイハラに悩む方に向けて、対処法もまとめたのでぜひ参考にしてみてください。
エイジハラスメントとは、年齢や世代の違いを理由に相手へ嫌がらせをする行為です。
年齢だけで相手を勝手に見定め、公平な判断をせず価値観を押し付けたり嫌味を言ったりすることを指します。
簡単な例で言えば、目上の人に対して「おじさん・おばさん」と揶揄することなどがエイハラに該当します。
あまりなじみのない言葉ですが、実はあるドラマで題材になったことで注目を集めるように。
SNSでもエイジハラスメントに関する投稿がみられるようになってきました。
「私の部署には、30代後半の主任(女性)がいます。
私自身は尊敬しているので、主任がいないとき男性の上司から
『あいついつまで独身でやるつもりなんだろう(笑)。』
といきなり陰口を言われたとき、とても嫌な気分になりました。」(女性/20代/会社員)
「○○歳なのにまだ独身なんだ」「結婚まだしないの?」といった結婚に関するエイジハラスメントは、よくある事例の1つ。
本人の結婚願望がなくても、周りは年齢で勝手に判断して昔の価値観を押し付けようとします。
「以前働いていた会社では、一番年下の事務職がゴミを集めて捨てに行くまでがルールに。
そのころ新卒だったので仕事も終わっていないのに、17時を過ぎると急かされる毎日……。
先輩たちはのんびり話している日もあって不服でした。」(30代/女性/フリーランス)
昔から一番年下の新人が雑用をするという習慣が染みついている会社も多いのではないでしょうか?
ひと昔前は当たり前だったかもしれませんが、現代では年齢を理由に仕事を押し付ける行為なので、立派なエイジハラスメントになります。
「仕事でミスをしてしまい、注意を受けてかなり反省していたのですが、最後に
『これだからゆとりは……。』
と呟かれた瞬間、とても嫌味を言われた気分になり上司が嫌いになりました。」(30代/男性/会社員)
昭和世代が、ゆとり・さとり世代をひとくくりにして揶揄することがよくあります。
年代がゆとり世代だからという理由でわざわざ嫌味を添えられれば、たとえ正論でも聞く気が失せてしまうでしょう。
「今年異動してきた部署には、エイジハラスメントで有名なお局がいます。
私はテキパキ動く方なので、少しずつ他の社員さんにも仕事を任せてもらえるようになったのですが、ほぼ毎日聞こえる声で
『あの子、本当調子のりすぎ。上を立てることを知らない。』
と悪口を言ってくるのがストレスです。」(30代/女性/会社員)
こちらのお局の方は。職場で毎日おしゃべりして仕事が遅いので、周囲も飽き飽きしているのだとか。
年齢ではなく成果で信頼関係を築いていることに気づいてほしいですね。
「ある女子会で、私が膝上のワンピースを履いていくと、1人の友達が『30越えて脚出すのはなし!』と一言。
年齢で人の服装をあれこれ言う人が多すぎます。」(30代/女性/アパレル関連)
こちらの女性は、まだ30歳になったばかり。職業柄普段から体型管理もしているタイプなので、僻みからエイジハラスメントにあった可能性が高いです。
まずは、自分自身がエイジハラスメントをしていないか日々の考えを改めて見直しましょう。意外と自分が年齢を言い訳にしていることには気づかないものです。
「30代になったから結婚しないと」「若い新人にはまだこの仕事は早い」などといった固定観念から捨て、自分自身も年齢を言い訳にしていないか意識することが大切。
考えがアップデートできると、周りの何気ないエイジハラスメントを未然に防ぐことができるかもしれません。
意外にもエイジハラスメントが多いのは、プライベートや雑談をしているときなのです!
そのため、たとえば「おじさんだな」といじられるのが嫌なのであれば、いじられキャラが浸透する前に言われたくないことをアピールしましょう。
和やかなムードの中でサラッと言えば、意外と角がたたず年齢いじりがなくなるかもしれません。
日本の職場では、まだエイジハラスメントが浸透しています。
どうしても許せない場合や、エイジハラスメントによる嫌がらせがひどくなっている場合は、我慢せず上司や人事に相談しましょう。
また、婚活やプライベートでエイジハラスメントをしてくる人には、一定の距離を置いてあまり関わらないようにするのがベターです。
今回は、エイジハラスメントの定義や具体的なエピソードをまとめましたが、なにか心当たりがあるものは見つかりましたか?
意外と「これ、私もしていたかも……。」なんてエピソードもあったかもしれません。
一度ハラスメントの加害者になってしまうと、仕事にも大きな影響を及ぼしてしまうので日々の行動を一度見直してみてくださいね!
Written by sumire