「三つ子の魂百まで」ということわざがあるように、人間の性格は歳をとってもそう簡単に変わるものではありません。
習慣も同じく、子どものころに覚えた習慣は、大人になっても体にしみついているものです。可愛い我が子には、しっかりと自律性を養ってもらいたいですよね。
今回は、子どもに身につけておいてほしい5つの習慣をご紹介します。
それではさっそく見ていきましょう。
朝の「おはようございます」から夜の「おやすみなさい」まで、日常生活には挨拶をする機会があふれています。そして、やっぱり挨拶ができる子は周りから好かれますし、いろいろな人間に好印象を持ってもらいやすいものです。
筆者が我が子に口を酸っぱくして教えているのが、お友達の家へ遊びに行った際には、お相手の家の人の目を見て「お邪魔します」と「お邪魔しました」を言うこと。
家の人が玄関で出迎えてくれなくても、必ず家の人に直接ご挨拶をするように教えています。
また、食事の際の「いただきます」と「ごちそうさまでした」も、家族みんなの習慣として毎日実践しています。
今どき、こうした挨拶ができないあるいはしない子は珍しくありませんが、そうは言ってもやっぱり挨拶ができる子はいろいろな人から高く評価されるものです。
可愛い我が子たちがやがて苦労しないように、しっかりと挨拶ができる人間に育ってほしいですね。
玄関先などで靴を揃える習慣を子どものうちに身につけていないと、靴を揃えられない大人になってしまう可能性が高いため、筆者は口を酸っぱくして子どもたちに教えています。
皆さんの周りにも、靴を揃えられない大人はいませんか? 筆者はこれまで、玄関先で靴を揃えない大人をたくさん目撃してきました。
いくら社会的に身分が高い人でも、高名な人でも、こうしたささいな部分から、いわゆる「育ち」のようなものが垣間見えてしまいます。特に男性に多い傾向があるようですので、男の子のお子さんをお持ちの方はご注意を。
多様性の時代とはいえ、箸や鉛筆の持ち方に厳しい人はまだまだ多いようです。
筆者は以前、とあるインフルエンサーの箸の持ち方について、SNSが炎上した様子を目撃しました。
「箸の持ち方に厳しい人がこんなにいるのかぁ」と感心したものですが、確かに箸は日本人にとっての文化的アイコンですから、日本人である以上は正しく使いたいですよね。
しかし、中には運動能力が追い付かず、箸をなかなか上手に扱えない子もいるようです。
子どものうちから箸やペンを完璧に使いこなせる必要はありません。幼稚園や学校はいわば社会へ出るための練習の場ですから、習得までに時間がかかったとしても、焦らず気長に付き合ってあげましょう。
ここまではマナーに関する習慣の話でしたが、ここからは子どもの自律性を養うための習慣の話です。
「自分で考える習慣」を作るには、親が子どもの先回りをして答えを用意したり、子どもを誘導したりしないことが大切です。
子どもが新しい課題や問題にぶつかったとき、その問題をスムーズに解決する方法を知っている我々親からすれば、子どもについ答えを教えてあげたくなってしまいますよね。
しかしその気持ちをグッと堪えて、子どもが自分で考え、自分で悩み、時には失敗して後悔したり悲しんだり様子を見守るのです。
これができている親は、実はかなり少ない様子。
しかし、親が子に対して答えを与え続けると、やがてその子は自分で考える術を学習しないまま大人になります。
それはつまり、自分の人生を自分らしく生きるチャンスが得られないということでもあります。
子どもの健やかな成長を本当に願うのなら、子どもが自分で考える機会を奪ってはいけません。
子どもの自律性を養う上でもっとも大切だと感じるのが、「挑戦する習慣」です。
挑戦する習慣とは、言い換えれば「失敗する習慣」ともいえます。
子どもたちは人生経験がまだまだ浅いため、物事の選択や回答を間違ってしまうことが多々あります。親からすれば、寄り道や遠回りをしながらなかなか正答にたどり着かない子どもの挙動に、もどかしさを覚えることもあるかもしれません。
しかし我々自身も、そのように遠回りをし失敗を重ねながら、いろいろなことを学んできたはずです。
子どもが自発的に何かをしたいと言ったなら、法や倫理に反することでもなければ何も言わずに応援してあげましょう。
そして、たとえ失敗したとしても温かく見守ってあげましょう。
もちろん、子どもが助けを求めてきたなら、サポートしてあげてください。ですが、問題や課題と向き合うのはあくまで子ども自身です。親はサポート役に徹するのを忘れないようにしましょう。
暮らしを豊かにする習慣は、ぜひとも子どもに身につけてもらいたいものです。
しかし、「子どもに教える」「子どもを躾ける」という姿勢だと、うまくいかない可能性があります。
親としての責任感から、ついストイックになりすぎてしまうこともあるでしょう。
大切なのは、「その習慣を親も一緒に実践する」ことです。
多くの子どもは、親の言葉以上に行動を見ているものです。「子の習慣は親の習慣」という意識で、普段の自分の行動からまずは振り返ってみましょう。
Written by はるお