なにをしても疲れが取れない、いつもストレスが溜まっている気がする……というのはもしかすると、身の回りにあるストレッサーが原因かもしれません。
いつも疲れている気がするのは、自分では意識していなくても、ストレッサーからの刺激を受け続けている可能性があります。
ストレスを溜めない生活をするためには、自分にとってのストレッサーを知ることが大切です。そこでここでは、身の回りに潜むストレッサーについてご紹介します。
ストレッサーとは、ストレスの原因となる刺激のことをいいます。
わかりやすく言うと、ストレッサーは、自分にとってのプレッシャーとなるもののことです。
例えば指で体をグッと押されると痛いですよね。このとき、自分の体を押している指がストレッサーとなり、「痛い」と感じることがストレス反応となります。
自分の体や心に刺激を与えるストレッサー。実はストレッサーには、大まかに4種類あります。
物理的ストレッサーは、その字のごとく、物理的な刺激によるものです。
具体的には、
・暑さや寒さ
・音(騒音、高低音、自分にとっての不快な音)
・人混みなどの混雑した空間
などが挙げられます。
夏の冷房や冬の暖房など、空調もストレッサーの一つになります。
暑さや寒さの感じ方が人それぞれだからこそ、冷えすぎ、暖めすぎがストレス要因になります。
生物的ストレッサーとは、免疫に刺激を与えるもののことです。
・花粉
・さまざまなウィルス
・ハウスダスト
・アレルギーの原因となる物質
などが挙げられます。
特に花粉は、多くの日本人にとってのストレッサーです。春や秋になると多くの人が悩まされ、国民病ともいわれているほどですよね。
化学的ストレッサーとは、化学物質が要因で刺激となるもののことです。
具体的には、
・タバコの煙
・汚染された空気
・臭いの強いもの(柔軟剤、香水など)
・食事、食材のにおい
が代表的です。
食事や食材の匂いでは、カレーやラーメン、ニンニクなどもストレッサーになるので、職場のランチタイムでは注意が必要です。
最近は、強い臭いや香りによって周囲の人を不快にするスメルハラスメントが話題になっています。
しかし、本人が強い臭い(香り)を発していることに気づかないことは実はとても多く、そのことも問題になっています。
心理的、社会的ストレッサーとは、毎日の営みの中で受けるストレス要因のことです。
一般的に「ストレス」といわれているのは、これら心理的、社会的ストレッサーのことです。
心理的なストレッサーとは、不安や焦り、怒りなどを引き起こす要因です。具体的には、
・人間関係
・社会的な立場
・時間、課題、仕事量など
があります。
社会的なストレッサーには、
・職場の環境
・経済状況
・社会的立場によるもの
など、社会的環境によるストレス要因を指します。
自分にとってのストレッサーを知ることが、ストレス解消のための近道です。
大人として生きていくためには、ある程度我慢しなければいけないこともありますが、全てを我慢しなければいけないということはありません。
自分にとって不快なものは避ければいいし、それが自分の心身の健康に繋がるのであれば、立派な自己管理となります。
ストレッサーを避けることは、逃げではありません。ですから、まずはストレスになる要因を知ることが大切です。
ストレスを感じやすい人には、お人好しな人が多く、周りに合わせすぎてしまうことがよくあります。
例えば、タバコを吸わないのに喫煙可能な席で上司とミーティングをしなければいけないとか、隣のデスクの同僚が苦手な香りの芳香剤をデスクに置いているなど。
これらを場合に、なにも言えずに、ストレスばかりを溜め込んでしまうのです。
しかしそれでは、ただ自分が辛くなっていくだけ。本当に嫌な時は、「苦手なんでやめてもらえますか」とはっきりいいましょう。
自分の意見を主張することで、相手に自分のことを尊重してもらえるようになります。
すると、相手からも「どうしたい?」と自分の意見を聞いてもらえるようになるので、ストレスを避けて生活することができるようになります。
私たちの身の回りにはあらゆるストレッサーがあり、完全に避けて生活をするのは不可能です。
ですから、ある程度ストレスに晒されることは覚悟して、どれだけスルーすることができるかに重点を置くのがベストかもしれません。
できるだけストレスを受けずに毎日を過ごすには、自分がどんなことにストレスを感じているのかを知ることです。
人に合わせて行動するのではなく、自分がストレスを感じることを避けて、自分のペースで生活することでストレッサーの影響を最小限に抑えることができますよ。
Written by さあや