こんなことに使うの勿体ない… 貧困妄想の症状4つ

給料日前や出費が多かったときに、「お金が足りない」「生活費がなくなるから不安」という心配は、多かれ少なかれ誰でも出てくると思います。

しかし、そこまで心配する必要がない状態でも過度にお金の心配をしてしまう「貧困妄想」という症状があるのを知っていますか。

貧困妄想は、他人との関係性を築く上で支障が出やすく、本人も苦しむため、できるだけ早く対処する必要があります。この記事では、貧困妄想について詳しく解説します。

貧困妄想とはどういうもの?

貧困妄想とはどういうもの?

貧困妄想とは、うつ病の三大妄想の一つとされており、ストレスなどで認知の歪みが生じ、深刻な考えに囚われてしまう状態を言います。

お金の心配をするほどの窮地に陥っているわけではないのに、お金への過度な執着心や不安感が出てくるのです。

貧困妄想の主な症状とは

お金の心配をするのは誰でもあり得ることです。しかし、貧困妄想にはちょっとした違いがあります。貧困妄想がどのようなものか知るためにも、主な症状について以下に説明します。

お金を使うことが怖くなる

まず一つ目に、お金を使うのが怖くなることが挙げられます。

実際にお金がなくて使うのが怖いというわけではなく、普通に使っても余裕なくらいお金があっても、お金を使うこと自体が怖くて恐怖心が大きくなってしまう症状です。

具体的には、100円程度の金額でも「お金を支払う」という行為自体に恐怖を感じてしまいます。

常に「お金がない」と言う

二つ目は、常に「お金がない」と訴える言動が生じます。こちらも先ほどと同じく、実際には生活するのに十分なお金があっても、「お金がない」というのが口癖のようになってしまうのです。

お金を使うのをしぶる

三つ目に挙げられるのは、お金を使うのをしぶる行動です。

これは、生活費だけではなく交際費や医療費なども含まれ、健康的な心身の状態を維持するために必要とされるものに対しても、お金を出したくないと思ってしまう症状です。

人と関わるのを避けるようになる

四つ目は、人と関わるのを避けるようになります。

人と関わると、どうしても出かけたり食事したり、多少なりともお金がかかりますよね。貧困妄想の人はお金を使うことに恐怖を感じるので、人との関わりを避けようとする傾向があります。

貧困妄想になりやすい人の3つの特徴

貧困妄想になりやすい人の3つの特徴

次に、貧困妄想になりやすい人の特徴をお伝えします。今は大丈夫でも、条件が重なれば誰でも貧困妄想に陥ってしまう危険性があります。自分自身と照らし合わせて、チェックしてみてください。

1. いつも大きなストレスを抱えている

前にも触れましたが、貧困妄想はうつ病の三大妄想の一つなので、発症するメカニズムはうつ病に似ています。

大きなストレスを抱えながら生活し、息抜きや楽しみを感じられない日々を過ごしている人は、ある日突然貧困妄想の症状が出てくる可能性があるので注意しましょう。

2. 家を買い住宅ローンを組んだ

人生の中でも働き盛りの年代に差し掛かると、家を購入する人が増えますよね。

家というのは非常に大きな金額の買い物なので、達成感を感じる一方で突然お金の不安が出てきてしまう人もいます。

3. 経済的に苦労した家庭環境で育った

幼少期から、いつも「お金がない」と聞かされて育った人は、自分が大人になって稼ぐようになっても、お金の不安から抜け出せないケースがあります。

このような人は、頑張って十分な収入が確保できていても、貧困妄想の症状が発症してしまう可能性が高いのです。

貧困妄想は他人との関係性にも支障が出る

貧困妄想は他人との関係性にも支障が出る

お金は、ある意味では使ってこそ価値が出るものです。特に、対人関係においてはお互いがバランスよく適度にお金を出し合うことで、良好な関係性を築いていけるものですよね。

ところが、貧困妄想の症状が強いと、お金を使う場面をできるだけ避けたいと感じるようになり、他者との交流を避ける傾向があります。そのため、恋愛や社会的な関係性に支障が出てしまうのです。

お金に対して異常な執着心を持ったり、お金を基準に物事を判断することが多くなったと感じたら、早めに対処する必要があります。

貧困妄想には早めのケアを行うことが大切

今回は貧困妄想をテーマに、貧困妄想の症状や、なりやすい人の特徴などを解説してみました。

貧困妄想は、実際にお金に困窮しているケースは少なく、多くは十分な収入があるにも関わらず、お金に対する強い不安感を抱えるせいで、社会生活を営む上で支障が出やすく、自ら孤独へ陥ってしまう場合が多いと言われています。

少しでも自分の言動が気になったら、一人で抱え込まず信頼できる人に相談したり、専門家のサポートを受けたりしながら考え方の歪みを修正していくことが重要です。

Written by 久木田(くきた)みすづ

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