暴力、モラハラ、借金…… 筆者はこれまで、数々のダメ男を渡り歩いてきました。嫌な思いも相当しましたが、ある意味めずらしい経験をしたからこそ、気づきや学びもありました。今ではそうポジティブにとらえています。多くのダメ男と交際してきた、むしろダメ男をつくってきた疑惑すらある筆者が、ダメ男との恋愛から学ぶ、ハッピーになるための恋愛指南をお届けします。
ダメ男たちから学んだことの1つに、「ダメ男はつくれる」があります。人間って弱いですから、誰だって完璧ではいられません。弱さもあるし、油断すれば堕落してしまったり、逆に誰かを傷つけたりすることもある。
もちろん、「ダメ男になりやすい素質」はあるでしょう。でも、それを助長させてしまう振る舞いも、あるのではないか。そして自分はそれを、無意識にやっちまっていたのではないか。今ではそう思うのです。そこでダメ男に翻弄された過去を振り返り、ダメ男製造機にならないためのコツを紹介します。
実際に「ダメ男製造機化」していた筆者の経験をもとに、自分の彼氏をダメ男にしないために気をつけることを紹介します。
好きな男性のことを、どうしても甘やかしてしまう! 筆者を筆頭に、そういった女性は多いはず。本人としては、愛情表現の一環なんです。でも行き過ぎた甘やかしは、相手を図に乗らせてしまいます。
はじめは「ありがとう!」と感謝してくれていても、甘やかし続けるとそれが相手にとって「普通」になってしまう。すると、次第に感謝してもらえなくなります。それどころか、「なんでやってくれないの?」と言い出す事態にまで発展してしまうことも。こうなっては、もうダメ男への道、まっしぐらです。
こうした事態を避けるために、甘やかしはほどほどに。どんなにかわいく愛しい彼氏のためであっても、時に厳しさは必要です。むしろ、その方が彼のためになるでしょう。
頼まれるとNO! と言えない。自分だってもういっぱいいっぱいなのに、ついつい「相手もしんどいんだよね」と、引き受け過ぎてしまう。こんな経験はありませんか?
NOと言えない人は、総じて損をしやすいです。仕事でもそうですし、プライベートも同様。恋愛においても、本来対等であるはずのパートナーとの間に、上下関係が生まれてしまいます。
はじめはわずかな上下の差が、片方がもう片方の言い分を一方的に飲み続けることで、だんだんと広がっていきます。かけ違え続けたボタンを直すのが大変なように、広がってしまった心の距離を再び近づけるのは至難の業。はじめにかけ違えた段階で、すぐに直せるのがベストですね。
繰り返しダメ男に引っかかってしまう女性の多くは、自己肯定感が低いケースが多いです。心のどこかで「私なんか」と思っているタイプですね。自分を一段低く見ているから、男性からひどい目にあわされても「仕方ないのかも」と飲み込んでしまいます。
また、「今の人と別れたら、もう恋人はできないかも」「この先、彼以上に自分を愛してくれる人は現れないかも」なんて思ってしまうことも。これらは全部、幻想です。もともと自己肯定感が低いところに、ダメ男によるダメージが蓄積するとさらにエスカレートしてしまいます。
これを防ぐには、「自分にはもっと価値がある」と自分で自分にしつこいくらいに言い聞かせることが大切。自分で自分を大切にすることから始めましょう。
そうすると、いつしか「価値があって大切な自分が、ダメ男によって傷つけられていることが異常」だと気づけます。そこに気づけば、あとは離れるだけです。
ダメ男がダメっぷりを本格的に発揮する前に、おそらく誰しも違和感を覚えるはずです。筆者の経験を例にあげると、「この人、ずいぶん変なポイントで怒るんだな……」と感じたのが最初の違和感でした。
思えば、あそこで違和感をスルーせずにすぐ距離をとっていれば、その後理不尽な怒りを日常的にぶつけられ、殴ったり蹴られたりすることもなかったのに、と悔やまれます。
ではなぜ、違和感があったのにスルーしてしまったのか。それは簡単な話で、恋愛初期だったからです。相手を信じたい気持ちが勝ってしまい、「まあ、たまたまだよね」と自分の違和感を見て見ぬふりをしたのです。あれから年月が経ち、はっきりと言えることは、「違和感は絶対にスルーしてはいけない」ということ。ぜひ自分の動物的な直感を信じてあげてください。
はじめからダメ男だとわかって付き合う女性は、かなり稀でしょう。ほとんどの人がダメ男とは気づかずに付き合い、傷ついています。これはとても悲しいことです。もちろん相手の男性にダメ男的素質が十分に備わっていることは大前提ですが、女性側の言動がそれをさらに助長している可能性もあります。
ダメ男に引っかかりがちだな…… という自覚のある方は、ぜひ自分の振る舞いを振り返ってみてください。そして、自らダメ男製造機化していないか、チェックしてみてください。そして思い当たるところがあれば改めて、ハッピーで楽しい恋愛をしてほしいと思います。
Written by 七尾なお