皆さんは子供の頃、仕事から帰ってくるのが遅い両親を待っている間、色々と物騒な想像をしたことはありませんでしたか?
筆者の場合は母子家庭だったのですが、いつもより大幅に帰りが遅かった夜などは、1人ぼっちの家の中でひたすら「もしかして事故にでも遭ったんじゃないか?」なんて心配をしていたものです。
まあ、実際はそんなことはなく、残業で遅くなっていたり、飲み会だったり、恋人とデートしてきた後だったりしたんですけど。
ともかく、子どもの頃のこういう不安や懸念って、親のことを本当に頼り切っていたからこそくるものだったのかもしれません。
信頼という言葉は、信じて頼ると書きます。似たようなものに信用という言葉もありますが、あちらは信じて用いるですから、どこか打算的ですよね。
信頼と信用。このちょっとのニュアンスの違いが如実に出てしまうのが、個々の恋愛ではないでしょうか。
似たようなところで恋愛についてもこれを当てはめて考えていきましょう。恋人の帰りが遅いとか、あるいはメールやLINEの返事がなく、電話しても通じない。こういうことって、可能性はゼロではありませんよね。
そしてこのシチュエーションのパターンにハマったとき、自分が相手に対してどんな感情を抱くかで、打算的で利己的な気持ちが強いのか。それとも本当に愛しているかが分かるものです。
連絡をしても返事もない。このときに「仕事が長引いてるのかな。大丈夫かなぁ」だったり、「本当に心配だなぁ。まさか事故か事件に巻き込まれてないかな」と身を案じることができた場合、相手の事をかなり信頼していると言ってもいいはずです。
まずは相手の身を1番に心配しているわけですから、その気持ちはかなり純粋なもの。こう素直に感じることができるのであれば、あなたはとても良い恋愛をして、相手を心から愛しているというわけです。
次は逆のパターン。
連絡もつながらず、LINEも既読にならないか、既読スルーされてしまっている。こんなときに「まさか浮気じゃないかしら」という疑念が真っ先に出てしまうという場合は、はっきり言って二人の間には、まだまだ埋めなくてはならない心の距離が開いているはずです。
恋人が連絡もつかない状況というのは、かなり心配になってしまうのが、本来の恋愛をする男女の姿です。ここでいの1番に「はあ? 浮気じゃないよね?」と思ってしまう場合は、そこまで相手を案じていないことの表れになります。
筆者が見てきたカップルを省みると、こういう疑念でお互いをイマイチ信頼できていない男女は、あんまり上手くいくことはありません。
常に相手方の動静を、まず疑ってかかるので、お互いに疲弊してしまいます。疑っている間に、疑心暗鬼という名の鬼になっちゃうわけですね。
はっきり書くと、連絡がとれないシチュエーションにおいて、恋人にこういう気持ちが沸く時点で、その程度の間柄だと割り切ってもいいでしょう。
連絡がつかない。このような状況下にあって、人は自分の抱いている本音に気付く。これが恋愛なんだと思います。
自分の本音って、本人でも平常時はなかなか分からないものです。ですのでもしもこの先、偶然にも恋人との連絡が途絶えてしまったときには、まず冷静に自分の気持ちと向き合う時間を確保してもいいかもしれませんね。
Written by 松本ミゾレ