クラフトビールに興味が出てきたあなたならIPAと言うスタイルは聞いたことのあるのでは?IPAというとどんなビールを思い浮かべますか?
私のビアバーにいらっしゃったお客様の中でも最初IPAを飲んだ時は、強烈に苦くて好きではなかったという意見をよく聞きます。(でも、今は大好きで逆に IPAしか飲まなくなったなんて話も。笑)
1. IPAの種類
IPAとの出会いはどこでしょうか?ビアバー?それともスーパーやコンビニで買ったもの?ただ単に表示に IPAと書いてあっても実は IPAでもいくつも種類があります。
- 苦味が効いてキレが良いウエストコーストスタイルのIPA
- フルーティで甘さのあるNew England IPA
- 実際フルーツを入れたフルーツ IPA
- 乳酸菌を使用して発酵させたサワー IPA
- 黒い色をしたブラック IPA
- 寒い時に飲みたくなるアルコール度が比較的高いダブル IPA
- もっとアルコール度が高いトリプル IPA
他にも何十種類も IPAというスタイルだけでもたくさんの種類があるのです。
ここでは IPAの中でも王道と言われるウエストコーストスタイルのIPAと今一番売れているスタイル、New England IPA (以下 NE IPA)をご紹介しましょう。
2. IPAとホップの関係
IPAはそもそもどんなビールかというと、たくさんのホップを入れたビールです。ホップには防腐効果があり、昔ビールを遠くの場所へ運ぶ時に使用されたのがきっかけで誕生しました。
ホップは防腐効果の他に、苦味や香り付け、ビールに透明感を与え、ビールの泡持ちを良くすると言われています。
ビターホップ
その中でも最大の特徴はその苦味と香りではないでしょうか?ビール特有の苦味はビターホップによるもの。香りではなく苦味重視のホップで、ビールにもたらす苦みが強いとされています。
なかでも有名なビターホップの品種ナゲットは、苦味の元となるアルファ酸の数値が高く、しっかりとした苦味をもたらすだけでなく、ハーブのような香りで深みのある香りもたらします。
アロマホップ
ホップは苦味だけでなく様々な香りも持っており、香り重視のホップがアロマホップです。ビールにもたらす香りが強い傾向にあります。
クラフトビールのブームとともに注目されるようになった、アロマホップの代表品種カスケードは、ペールエールやIPAなどでよく使用され、グレープフルーツのような柑橘系の香りで知られています。
その他にも若草のような香り、トロピカルフルーツ、白ぶどう、などなどホップの種類によってアロマは違ってきます。
ホップは100種類を超えると品種があり今もどんどん新しい品種が誕生しています。単品でも使用しますが、数種類を使う事によってアロマやフレイバーの幅が広がるのです。
3. IPAの代表格「エストコーストスタイル」
さぁ、では IPAの代表格ウエストコーストスタイルの説明といきましょう!ウエストコーストスタイルの IPAはその名の通り、アメリカの西海岸が発色で、主にカルフォルニアやオレゴンで作られています。
モルトの味わいは薄めで柑橘系の強い香りとガツンとした苦みが特徴です。まさに西海岸の温暖な気候にぴったりなスッキリとした味わい!色は透き通った黄色からゴールドオレンジくらい。
4. 流行の「ニューイングランドIPA」
ウェストコーストIPAが昔から美しい透明感と強い苦味で大人気ですが、ビアマニアが一味違うIPAを求め始めたら、ニューイングランドIPAが爆発的に人気になりました。これが今一番流行しているスタイルで、省略してNE IPAと呼ばれているビアスタイルです。
アメリカのニューイングランド地方(北東部のメイン州、バーモント州、ニューハンプシャー州、マサチューセッツ州、ロードアイランド州、コネチカット州)から来たIPAスタイル。
特徴がまず見た目。ウェストコーストIPAと違って、白濁した強い濁りで色はレモンからゴールドオレンジ。香りは新鮮でフルーティなオレンジ、マンゴー、パイン、トロピカルフルーツ。味わいもフルーティ。
とろっとした口当たりで甘味があり、苦味が控えめな所が最もウエストコーストスタイルとは違う点でしょう。
5. 比較するならビアバーがおすすめ
色々ある IPAの中でもまずはこの2つから試してみましょう。缶の表示で IPAとしか無いものはウエストコーストスタイルの可能性が高いですが、酒屋さんに聞くのが一番。
でもどうせならビアバーに出かけてみましょう。 IPAを多く取り扱っているビアバーなら好みの IPAが必ず見つかることでしょう!