「何これ……登り方が全然想像できない……」
ボルダリング3級を前にして、そんな絶望感を覚えている人もいるのではありませんか? 大丈夫。登れます。ムーブを知っていれば、あとはホールドを見極めるだけ。
4級以上で、新しい技が出ることはありません。これまでやってきたことのレベルが、少しずつ上がります。
3級で求められるのは、ムーブの完成度と保持力です。
この記事では、3級クライマーのための上達のコツと、ボルダリング中級者の楽しみ方をご紹介します!
ボルダリングの3級って、どんな感じ?
3級クライマーに求められるもの。それは、ムーブの正確性です。
4級まではムーブがぶれていてもクリアできる課題が多くありましたが、3¥3級からは体重移動や指の使い方を精緻に考える必要があります。
勢いだけでは登れないのが3級。一手ごとに固めるには、体を壁に寄せるための筋力や、手足の掛け方のセンスが必要になります。
また、ランジなどの飛び出すようなムーブも出てくるのが3級です。3級は、固めると飛び出すの繰り返しによって課題が構成されています。
ムーブの完成度を高めよう
では、ムーブの完成度はどのようにしたら高められるのでしょうか。
ムーブの完成度を高めるには、ズバリ、何度も打ち込むしかありません。自分が苦手だと考えるムーブを使う課題を見つけ、周囲の人にもコツを聞きながら練習をしましょう。
3級でつまづきがちなポイントは、足のかきこみがうまくいかない、マントルの上でバランスが取れない、ランジで振られるなどでしょうか。
足のかきこみについては、下半身への力の入れ方で改善するかもしれません。足だけに力を入れるのではなく、腿裏や腰回り、腹筋までを使って支えるようにしましょう。
マントルの扱い方は、全身で抱え込むようにして触るのがポイントです。スローパーのように手だけで押し上げるのではなく、マントルを抱えてバランスをとり、脚の力で登りましょう。
ランジを習得するには、腹筋が欠かせません。この後にも説明しますが、体幹トレーニングをすると良いでしょう。
ホールドを持つ力を磨こう
3級では、保持力の強化も欠かせません。シンプルに握力の鍛錬は有効ですが、ホールドの持ち場所を工夫するのも対策です。
4級まででもやってきたとは思いますが、一番良い持ち場所を見つけること。指1本分ずれただけで、体重のかかり方は大きく変わりますよね。体重を対角線側に持っていきやすい体制が取れるよう、試行錯誤をしてみてください。
握力のトレーニングは、ハンドグリップを持ち歩いたり、重い荷物を積極的に持つなど、日常の中でやれることはたくさんありそうですね。
指の皮も厚くなってくる頃かとは思いますので、指皮回復クリームなどを使ってコンディションを整えましょう。あまりに硬くなった指を放置すると、角質層が潤いを失い、ひび割れが起こりやすくなってしまいます。
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体幹を鍛えよう
ボルダリングにおいて体幹は大きな役割を得ます。体感があれば飛んだ時に体がブレないし、体重移動をさせた時にダレずに体勢を作りやすいです。
ボルダリングは筋肉がなくても楽しめるスポーツではありますが、3級ともなると、さすがに筋トレ習慣は必要かも。
ここでは、簡単にできる体幹トレーニングをご紹介します。おすすめはダイアゴナルバランス。
やり方は簡単。まず、肩の下に手首が来るよう四つん這いになります。右手と左足をおへそと同じくらいの高さにあげ、20秒間キープ。右バージョンと左バージョンをあわせて、1日10セットやりましょう。
ダイゴアナルバランスで効果を発揮するためのポイントは、キープしている間にお腹が下がってこないようにすること。かかとから指先を一直線に保ちましょう。
そろそろチャレンジしてみない? 3級クライマーになったら、ジムを飛び出してみよう!
3級クライマーともなると、他の人とのセッションが楽しくなる時期ではないでしょうか。隣の人と同じ課題を楽しめたり、遠征をしたときに目立てたり、外に出て行くのが楽しくなりますよね。
そんなボルダリングをエンジョイする3級クライマーにおすすめなのが、コンペと外岩です。
コンペに挑戦してみよう
コンペとは、クライマー同士がボルダリングの腕を競い合う競技大会のこと。ルールはコンペによってさまざまですが、決められたコースをより少ないトライ回数で登った人が勝ちというのが一般的。
公式の協会が主催しているものの他に、「●●カップ」と、アウトドアめーかーんブランド名がついたコンペもいくつか存在しています。コンペ数がそんなに多くないのでみんな知っているし、そこでどれだけの成績を残したかというのはクライマー達の中でもすぐに噂になります。
はじめての参加なら、ジム店主が個人的に開催している小さいものから始めてみてもいいかも。
コンペによって詳細は異なりますが、レベルごとにカテゴリー分けがされています。たとえば、「4級未満の人」「2級が登れる人」「小学生以下のキッズ」など。
なかには「コンペにはじめて参加する人」に向けたカテゴリーもありますが、キッズや4級以下の人が多く出ているので、はじめてだとしても3級くらいの人は控えることもあるようです。
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外岩に出かけよう
次におすすめなのは、外岩に出かけること。東京近郊だと御嶽山の河原、もう少し足を伸ばすのであれば、長野県の小川山が、クライマーの聖地的存在になっています。
ボルダリングジムの課題は、ムーブが丁寧に設計されていて、掴みやすい・登りやすいホールドが使われています。外岩は自然なので、掴みやすさやムーブなんておかまいなし。自分の体サイズにあった登り方を自分で考えます。
外岩クライマーは、人によって登り方が全然違うんですよ。また、「絶対に落ちられない」という緊張感も、外岩ならでは。地面にマットを敷くものの、屋内の事務に比べたら恐怖心は勝ります。
外岩の緊張感を浴びると、屋内ジムでのトライにも良い変化があるかも?
段クライマーを目指して、ボルダリングを楽しもう!
3級クライマーは、ボルダリング上級者の一歩手前です。上級者への壁は決して低いものではありませんが、いろんな人とセッションをしたり、一つの課題に打ち込みまくったりして、上達を目指しましょう。