「ボルダリングを上達したい!」続けるからには、難しい課題をどんどん登れるようになりたいですよね。
ところで、上達のためにどんなトレーニングをしていますか?「トレーニングなんて考えていなかった!」という人もいるのではないでしょうか。
ボルダリングは週に2日で現状維持、週に3日で上達が進むといわれています。しかし、そのようにコンスタントに通うのはなかなか難しいこと。
ジムに通えない日でも、現状維持以上のトレーニングをしておけば、ボルダリングジムに行った時に最大パフォーマンスを発揮できます。
今回は、ボルダリングの上達に欠かせないトレーニングをご紹介します!
ボルダリング上達に必要なトレーニングとは? 女子でもできるの?
ボルダリング向けのトレーニング、女子でもできます!
体幹、保持力などの筋力においても、登り方、ムーブなどの技術面においても、女子だからといってできないことはありません。逆に女子ならではの体重の軽さや身長の低さを生かして、男性よりも有利に動けることだってあるのです。
筋力面は家でも鍛えることができますが、戦略面はジムでの実践を通してトレーニングしていく必要があります。
自宅でできるトレーニング
ボルダリングの上達を志す女子にオススメのトレーニングは、主に3つの分野に分けられます。
ひとつは体幹を鍛えること。ボルダリングをやったことがある人ならわかるかと思いますが、高度なムーブを繰り出すには体幹のパワーが欠かせません。壁から剥がれないように耐えるときも、体幹を使います。
次に保持力を鍛えること。持ちづらいホールドを長く掴んでいるには、保磁力が欠かせません。
そしてどんなスポーツにも言えることですが、体力をつけましょう。1回のトライでどれくらいの間頑張れるか。1手でも多く出すには、体力が必要です。
この記事では、3つのトレーニングの具体的な方法をご紹介します。
女子でも毎日続けられる! 体幹を鍛えるトレーニング方法とは?
体感が少しつくだけで、ボルダリングジムで登った時の手応えがまったく異なります。
私自身、体幹トレーニングをやっていた時期は、登りが安定していました。ここでは、自宅で簡単にできる体幹トレーニングを2つご紹介します。これからご紹介するトレーニングは、いずれも呼吸を止めずに行うことを意識してください。
ダイアゴナルバランス
ダイアゴナルバランスのやり方をご説明します!
まず、肩の下に手首が来るよう四つん這いになります。右手と左足をおへそと同じくらいの高さにあげ、20秒間キープ。右バージョンと左バージョンをあわせて、1日10セットやりました。
ポイントは、キープしている間にお腹が下がってこないようにすること。かかとから指先を一直線に保ちましょう。
スーパーマン
まずうつ伏せに寝転がります。両手は肩幅に、両足は腰幅に開きます。アンダーバストあたりから骨盤あたりまでを床につけたまま、両手・両足を上に持ち上げます。おへそを起点にゆりかごのようなポーズをとっています。10秒間でおろし、5セット繰り返します。
このトレーニングのポイントは、手足を真っ直ぐ伸ばすこと。そして、少しでも高く上げようとすることです。特に足を高く上げると、ヒップアップ効果も期待できるとか!
通勤や家事の合間にもできる!? 力を鍛えよう!
女子の平均握力は25〜30kgだと言われています。しかし、日頃運動をしていないと衰えてしまいますよね。ここでは、日常的にできる握力アップトレーニングをご紹介します。
つり革のつかまり方はカチ持ちで!
電車通勤の人は、つり革につかまるシーンもあるでしょう。私は毎朝30分間電車に乗るのですが、つり革にありつけたら必ず「カチ持ち」します。「カチ」とは、人差し指から小指の第一関節までを使った持ち方。握ることはせず、指がホールドを押さえつける力のみで保持します。
これをすることによって指のトレーニングとなり、カチが多めに登場する課題をクリアできた経験があります!(もちろんつり革が全てではありませんが……)
こちらは簡単だし暇つぶしにもなるので、ぜひ挑戦してみてください。
ハンドグリップを常備
ものすごく王道ではありますが、ハンドグリップで握力を鍛えるのも効果的です。私はリュックサックにハンドグリップを必ず入れています。100kgからスタートして、150kgを使うようになりました。
現在はoff&on(オフノオン)の「ハンドグリップ ダークピンク」を愛用中。100均のものよりも可愛いデザインで、つい握ってしまいます。
http://www.awesomestore.jp/SHOP/4530889218846.html
おすすめなのは、指先だけでハンドグリップを握る持ち方です。ピンチ力を鍛えるトレーニングとして効果的です。
体力をつけるにはどうする?
体力をつけるには、有酸素運動を行いましょう。ウォーキング、ランニングの他に、階段の昇り降りなど。ボルダリングジムでたまに見かけるのは、登った後にランニングで帰宅する女子です。
無酸素運動(ボルダリング)で筋肉を活性化させた後に、有酸素運動(ランニング)を行うことでダイエット効果も期待できると言われています。
ジムで意識したいポイントは? 家でも技術的なトレーニングはできる?
ここまでは筋肉のトレーニングでしたが、より技術的なトレーニングはジムでしかできません。ホールドの持ち方を少し変えるだけで壁から剥がれにくくなたり、足の位置を少し変えるだけで体幹を活かせたりしますよね。
これらを実践する上でも、日頃の筋肉トレーニングを続けていきたいものです。もちろん筋肉がなくても登れるスポーツではあるのですが、より高みを目指すボルダリング女子は、ぜひチャレンジしてみてください。
ジムでやりたいトレーニングメニュー
ホールドの保持力を鍛えよう
ボルダリングジムでトレーニングするメリットはより実践的な点で、その一つに保持力の向上があります。
保持力とは、ホールドをしっかりと確保する力を指し、家でできる握力トレーニングによる筋力だけで実現できるものではありません。
ホールドの形は、すべて同じではなく課題の難易度が上がっていくと、掴みどころのないスローパーや指先でギュッと掴む必要がある小さなカチなどがあります。
手全体でホールドを掴む基本のオープンハンドやひっかけるように掴むフック、つまむように掴むピンチなどをホールドの形状に合わせて使っていくことで課題が難しくなっても対応できるように上達していきます。
課題を実践する場面ではなく保持力の強化に特化して鍛えたいという方は、ホールドにぶら下がるトレーニングがおすすめです。
様々な形状のホールドに合わせた掴みかたでホールドを掴み、5秒キープで1回として、5~10回×1セットなど自分の保持力やホールドを掴む技術に合わせてぶら下がります。
連続してぶら下がったりキープする時間を10秒~15秒に伸ばしたりすると、より負荷がかかり保持力の強化につながります。
足の位置やバランスのとり方を身につけよう
ボルダリングは、ホールドを掴む手に目が行きがちですが、登っていくためにホールドに乗せる足の位置やバランスがベースとなります。
筋力トレーニングで鍛えた体幹を最大限に生かすためには、しっかりと足の使い方から実践でトレーニングしていきましょう。
ホールドに足を乗せるときに、足全体を乗せるというのがよくある間違いです。つま先でホールドに乗ることで、次のホールドへの動きがスムーズになり、つま先を中心に体の向きを変えることもできます。
つま先でバランスをとるのは難しいですが、親指の付け根を意識することやホールドに乗せていない足を壁につけることでバランスがとれるようになります。
課題のクリアだけでなく一つ一つのホールドでバランスを確認しながら登っていくと、1回のクライミングで10回以上バランスの取り方を練習できます。
次のホールドへの推進力と土台としてのバランスを実践で磨いていきましょう。
ムーブを習得しよう
ボルダリングをより上達させるためには、ムーブの習得が必要です。
基本である右手右足の法則は、はしごを登るときをイメージして右手でホールドを掴んで、右足をあげるという動きです。
右手右足の法則をベースとなるのが、ホールドに乗せた足と逆の手でホールドを掴みにいくダイアゴナルです。
ダイアゴナルは、左右の重心移動によるカウンターバランスにより、上方向への推進力があり、初心者から抜け出すためには必須です。
他にもホールドに足をかけるフラッキングなど様々なムーブは、課題に取り組んでこそ実践の機会に出会います。
習得したいムーブだけをあえて使って登ると、そのムーブを一度の課題で集中して練習することができます。
また登る前に身体の動きだけ、地上で数十回確認するなどもイメージトレーニングとして効果的です。
課題のレベルアップには欠かせないため、実践あるのみです。
実践を通して、壁を知ろう
難易度の低い課題であれば、90度の垂壁、90度以下のスラブといった基本的な壁が多いです。
難易度が上がると壁に傾斜がついたり、180度のルーフが登場したりするなど、壁に合わせた登り方や技術も必要になってきます。
壁を知ることは、家のボルダリング壁がない限りは難しいため、ジムでのトレーニングになるでしょう。
様々な壁を登るうちに壁の特徴がわかるようになり、課題への理解や正確なオブザベーションにもつながります。
ムーブの実践やホールドの保持などすべてにつながるものであるため、様々な壁に挑戦してみましょう。
上達したいなら上手い人の真似をしよう
技術的なトレーニングについてはジムがメインにはなりますが、Youtubeでトッププレイヤーの登りを研究するのはお家でもできますよね。
小さなコンペでもライブ配信等を行なっている場合があるので、そういったものをチェックするのもアリ!
女性ならではの登り方を駆使している選手もたくさんいるので、ぜひチェックしてくださいね。