ボルダリングの基本の動きは、右足を上げたら右手を上げるという動きです。
重心を一定に保つことでバランスを崩さず登ることができ、初心者が上達するためにまず習得したいムーブとなります。
基本ムーブである程度の課題まで行けるようになったところで、距離の遠いホールドなどの難関が現れます。
そこで覚えたいのが、ダイアゴナルというムーブで、初心者から中級者へのステップアップには欠かせません。
今回は、ダイアゴナルについて、使いどころや練習方法を詳しく解説していきます。
ボルダリングの入門ムーブ・ダイアゴナルってどんなムーブ？
ダイアゴナルとは、対角を意味する言葉で、サッカーで斜めに走り込むことに対してダイアゴナルランという用語などに使われています。
ボルダリングにおいては、右足を上げたら右手を上げる右手右足の法則に対して、右足を上げたら左手を上げる対角の動きのことを言います。
右から左への重心移動によって推進力が生まれ、次のホールドを掴みに行きやすくなります。
無理な力を使うことなく、登れるようになるため、レベルアップには欠かせないムーブと言えます。
ボルダリングムーブ・ダイアゴナルはここで使う！
ダイアゴナルは、得意とするボルダリングの場面があります。ダイアゴナルの使いどころを理解していきましょう。
上方向にホールドが離れている時
ダイアゴナルは、上方向への推進力があります。次のホールドと距離があるときに、ダイアゴナルが活躍します。
足を逆の手でカウンターバランスをとることで、上に身体を持っていくことができます。上方向に強い反面、横方向には効果的ではありません。
ダイアゴナルを使うときは、足の入れ替えが必要になるため、入れ替えがスムーズにいかず、体力を消耗したり、ホールドを取りに行きにくかったりするなどデメリットが多いです。
あらかじめ課題の進路を見極めて、上方向のホールドで使うようにしましょう。
壁に傾斜がある時
初心者から卒業するためには、傾斜への対応も欠かせません。壁に傾斜があると、つい腕で登ってしまいがちです。
腕を消耗し、スムーズに登れなかったり、落ちてしまったりしてしまいます。
ダイアゴナルを駆使すると、手足がしっかり伸び、負担を軽減してくれます。推進力だけでなく、効率の良さもダイアゴナルの特徴です。
保持しにくいホールドの増える中級課題では不可欠
中級課題になると、ホールドの質も変り、保持しにくいホールドが増えます。力だけで保持しにいくと、ゴールまでにエネルギー切れを起こしてしまいます。
ダイアゴナルでしっかりとバランスをとり、身体全体で保持しにいくことで、中級課題の攻略に近づきます。
ボルダリングムーブ・ダイアゴナルのコツをおさえよう
ダイアゴナルの強みの次は、コツをご紹介します。
コツを抑えることで習得が早くなります。意識的に取り組んでみましょう。
腰を壁に近づける
ダイアゴナルを使う際は、腰を壁に近づけることが大切です。腰が落ちてしまっていると、リーチが出ず、上方向の推進力も半減してしまいます。
壁に腰を近づけることで、リーチが伸び、ダイアゴナルの効果を発揮します。傾斜のある壁は、腰を近づけることが必須であるため、ダイアゴナルの練習に最適です。
腕を伸ばす
ダイアゴナルをするときには、肘を曲げず、腕を伸ばしましょう。腕を伸ばすことで、腕に負担をかけずに、身体全体でバランスをとることができます。
ホールドを取りにいくときのねじる動きもスムーズにできるため、腕を伸ばすことを意識して取り組みましょう。
ボルダリングムーブ・ダイアゴナルの練習方法1：登る前に動きを反復して覚えよう
ダイアゴナルを習得するために、壁で実践する前に、地上で動きを確認することが大切です。
ダイアゴナルをするときと同じように、片足で立ち、逆の手を上げる動きを繰り返し、身体で覚えましょう。
ボルダリングの壁をイメージしながら、ホールドに立っていること、どの方向にホールドがあるかを想定して、反復練習でダイアゴナルのイメージを定着させます。
ボルダリングムーブ・ダイアゴナルの練習方法2：あえてダイアゴナルを連続して使おう
身体に動きを覚えさせたら、実践であえてダイアゴナルを連続して使いましょう。
壁でのダイアゴナルの感覚を掴むことができ、足の入れ替えや腕の使い方を身に付けることができます。
ダイアゴナルは連続して使いやすいムーブでもあります。あえて連続して使う中で、ダイアゴナルを使いにくい場面も現れるはずです。
ダイアゴナルの習得と合わせて、使いどころも覚えていきましょう。
ボルダリングムーブ・ダイアゴナルを身につけて、初心者を脱出しよう！
ダイアゴナルは、カウンターバランスによって、上方向に強く効率の良いムーブです。
壁に腰を近づけること、腕を伸ばすことを意識すると、よりダイアゴナルの精度が上がります。地上での動きの確認、あえてダイアゴナルを連続して使うことが習得への近道です。
ボルダリングムーブ・ダイアゴナルを習得して、初心者から中級者へとステップアップしましょう。
