クライミングで使われる専門用語の中に“セルフビレイ”という言葉があるのは、ご存知ですか?
「初めて聞いた!」という人も多いでしょう。セルフビレイとは自己確保のことをいいます。ロープクライミングをする上で、学んでおきたい用語になります。
ここでは、セルフビレイについて詳しくお伝えするとともに、セルフビレイに使う道具、セルフビレイコードの作り方をご紹介します。
そもそも「セルフビレイ」って何?
「セルフビレイ」という言葉は聞いたことがある方はいると思いますが、実際にどんなクライミングで使用するのか? と聞かれると、正確に答えられない人が多いでしょう。
セルフビレイとは、自分で安全確保をすることをいいます。セルフビレイを使うシーンは、様々あり、マルチピッチクライミングを行なうときや、ビレイステーション、懸垂下降支点で作業するときなどがあります。
クライミング以外でもセルフビレイは使われており、危険な場所で落下することを防ぐとき、高所作業をするときなどでも使用されますよ。
セルフビレイに必要な道具は?
「セルフビレイをやりたい! だけど、使う道具が分からない……」そんな人も多いでしょう。
ここでは、セルフビレイに必要な道具をご紹介します。
セルフビレイコード
セルフビレイをするときには、絶対に安全な確保点とハーネスをスリングでつなぎます。このスリングで作るコードのことを「セルフビレイコード」といいます。
セルフビレイコードを使用することで、自分の身体の安全確保「セルフビレイ」が可能になりますよ。セルフビレイをする上で、セルフビレイコードは欠かせない道具になります。
カラビナ
カラビナにはさまざまな種類がありますが、セルフビレイのときに使うカラビナは安全環付きカラビナが必須です。
ゲートのロックシステム部分がねじ式になっているスクリュータイプを選ぶと良いでしょう。
また、カラビナは消耗品ですので、ロープが擦れる部分を定期的に確認して、指で分かるくらいの段差ができている場合は、交換のサインになりますよ。
ハーネス
ハーネスとは、自分の身体とロープをつなぐ役割をする道具です。
ハーネスには、
・ベーシックタイプ
・スポーツタイプ
・超軽量タイプ
上記の3種類があります。ジム内か外岩、どちらで使う頻度が高いのかで種類が分かれますが、大体の方はベーシックタイプを使用している方が多いです。
ハーネスを選ぶときは、自分に身体に最適なハーネスを必ず試着し、選ぶようにしましょう。
セルフビレイコードの作り方
ここでは、スリングを使ったセルフビレイコードの作り方をご紹介します。
①両手でスリングを持ち、縫い目がある部分を中心になるように調節しましょう。
②縫い目のすぐ横にオーバーハンドノットで結び目を作ります。
③結び目のすぐ上に指一本分たるみを持たせて、オーバーハンドノットでもう一度結び目を作ります。
※結び目同士がピッタリくっつくようにしましょう。
④先端部分にクローブヒッチで安全環付きカラビナを取り付けましょう。
⑤スリングをタイインループとレッグループの2つの穴に通します。
※カラビナの付いていない方を、レッグループからタイインループへ通しましょう。
⑥カラビナの付いていないスリングの輪にカラビナが付いているスリングを通します。
⑦これでセルフビレイコードの完成です。
⑧登っている最中にビレイコードが足に引っかからないようにするために、ギアラックにカラビナをかけましょう。
※「③」の工程で指一本分たるませた部分もギアラックにかけると、足に引っかからない長さになるので安心です。
セルビレイをマスター! 安全にクライミングを楽しもう!
今回はセルフビレイについてご紹介しました。セルフビレイは覚えておいて、全く損がありません。
セルフビレイをするときに、セルフビレイについて知っているだけでも、知らないという人より、スタートの一歩が断然異なりますよ。
セルフビレイについてよく知ることで、安全にクライミングが楽しめるでしょう。ぜひセルフビレイについて学んでくださいね。