程度の差はあれ、肩こりを自覚している人は多いのではないでしょうか。最近では小学生でも肩こりや腰痛に悩まされているそうです。
そんな老若男女問わず悩ます肩こりですが、ボルダリングをした後は緩和したと感じる人もいて、肩こりに一定の効果があるのではと考えられます。
今回はそんな肩こりについて掘り下げると共に、肩こりとボルダリング両方に効果的なトレーニングについてもお伝えします。
肩こりはかの有名な作家が作った!? 肩がこりやすい日本人
肩こりとはそもそもどういったものなのでしょうか。夏目漱石による造語という一説がありますが、定かではないようです。
肩がこるという概念は、日本独特のもので欧米の人に比べて一般的に筋肉量が少ないことやなで肩の人が多いというところで、肩こりを感じやすいのではないかと言われています。
肩こりは病名ではなく、肩周りの不快感やこわばり、痛みなどをまとめた症候名です。肩こりという言葉から、肩の異常と思いがちですが、欧米では首や背中の疾患により現れる症状と捉えられています。
肩こりの定義自体がはっきりとしていなため、確定的な診断方法や治療方法もないそうです。一般的には、その人の体系や生活スタイルに起因するものと、病気により引き起こされているものという形で分ける傾向があるようです。
首から肩甲骨の間にかけて辛さが出ることが多く、この範囲は僧帽筋の位置と重なるため、僧帽筋やその周りの筋肉の緊張などによる循環障害ではないかという説があります。
近年ではスマホの見過ぎによるストレートネックや、腕の疲れも肩こりの原因になっているのではないかと言われています。
肩こりと言っても、状態や感じ方は千差万別。
肩こりは先にお伝えした通り症候名であり、定義も決まっていません。そのため、同じ肩こりの自覚がある人でも辛いと感じる部分や、筋肉の硬さなどは千差万別です。僧帽筋の緊張という説はすでにお伝えしましたが、それ以外にも考えられる原因はたくさんあります。
同じ姿勢でパソコンやスマホを見ることによる筋肉の緊張や眼精疲労、運動不足やストレスなどが現代人特有のものであると言えます。マッサージ店の店員さんから、デスクワークの人は無意識のうちに力が入っていて肩が上がっている人が多いという話も聞きました。
お風呂やマッサージ、ストレッチなどをしても少しも肩こりが楽になった気がしない、肩や首を触っても硬くないのに痛みがある、そんな肩こりは放置せず病院へ行きましょう。
何かの内臓疾患が原因の関連痛や放散痛であったり、頚椎の変形などが隠れている場合があるそうです。
ボルダリングで肩こりが緩和されたと感じる理由
明確に定義されていない肩こりですが、ボルダリングをした後に肩が軽くなったと感じた人もいるのではないでしょうか。
ボルダリングでは、日常生活とは違う動作をするために、普段あまり動かさない筋肉を使います。遠くのホールドを取るために肩を大きく回して腕を伸ばすことで、強張った筋肉が伸ばされ、血行が良くなることで肩が軽くなったように感じるのではないかと考えられます。
また、ボルダリングをすると足元の確認や次のホールドを見たりと、一方向だけではなく上下左右を見渡しますので、思ったより首も動かしています。
息切れするほどの運動量ではないですが、汗がにじむほどに体も温まり、運動後の爽快感は十分に味わえますので、ストレス発散という面でも肩こりが緩和されたように感じるのかもしれません。
ボルダリングのスキルアップと肩こり解消、一石二鳥を狙うトレーニング
肩こりの原因は様々ですが、ここでは僧帽筋や僧帽筋周りの筋肉の緊張を和らげるストレッチと体幹トレーニングで筋肉量をアップさせることで、肩こりの緩和とボルダリングのスキルアップ両方を狙うやり方をご紹介します。
プランク
サッカーの長友選手が取り入れていることでも有名になった体幹を鍛えるシンプルなトレーニングです。うつ伏せの姿勢から、左右の肘から先を床に置き、足の指を立てて体を浮かせます。
この時お腹が下がらないようにしっかり引き上げます。その姿勢を保ち1分キープします。体を横向きにして行うサイドプランクも地味ですが、きついトレーニングです。
肩関節周りのストレッチ タオルを使用します。タオルの両端を掴み上へ上げて背伸びをします。その後そのタオルを頭より後ろに来るように動かします。
タオルがない場合は、壁に手をついて、猫の背伸びのような感覚で肩が壁につくくらい肩を押し込みます。無理すると筋肉を痛めますので、気持ちいい範囲を保ちましょう。
肩こりだけじゃない! 定期的に運動をして健康な体作りを
肩こりの原因は、これといった一つではなくいくつかの要因が合わさっていることが多いようです。
ボルダリングをすることで必ずしも肩こりが治るということではありませんが、運動不足の解消や、普段使わない筋肉を動かすことで緩和の一助になると言えるのではないでしょうか
中々日常生活でのクセを変えることは難しいですが、ボルダリングを楽しむことは難しくはありません。健康的な体作りのためにも、ボルダリングおすすめです!