ボルダリングの課題によっては、壁の傾斜やホールドとホールドの距離など難しいと感じる課題もあるでしょう。
ボルダリングが難しいと感じる場面には、ホールドが持ちにくいということもあります。
ホールドが小さかったり、ホールドの形が不規則であったりするなどホールドの種類によって持ちやすさが変わります。持ちにくいホールドの一つにカチというホールドがあります。
今回は持ちにくいカチをしっかりと保持するコツやトレーニング方法を紹介していきます。
ボルダリングのカチ持ちとは?
カチというホールドは、奥行がなく、指先で引っ掛けるように持つ必要がある薄いホールドです。
比較的持ちやすいホールドは厚みがあり、手全体で持つ持ち方ができるため、保持のしやすさだけでなく、体力の消耗も激しくありません。
オープンハンドという手を開いた状態で、指先だけを引っ掛けるホールドの持ち方も基本的なホールドの保持の一つです。
それに対して、カチホールドを持つ時には、カチ持ちという持ち方が求められます。
小さくて薄いホールドをギュッと力を込めて持つため、握力を使い、体力の消耗も通常の持ち方よりも大きくなります。
カチホールドは力で保持すると思いがちですが、コツがあります。カチ持ちのコツを掴むことで消耗が少なく、保持力の高いカチ持ちができます。
ボルダリングのカチ持ちのやり方
カチ持ちは、親指以外の4本の指でしっかりとカチホールドをとらえることが重要です。
4本の指が離れてしまうと、力のかけやすい指に偏ってしまったり、力が足りなかったりするなどカチを保持することができません。
4本の指をぴったりと揃えたら、残った親指を添えて固定しましょう。4本の指と添えた親指によって、カチホールドを覆うようにギュッと保持できていたら、カチ持ちの完成です。
カチホールドの大きさや厚みによっては、親指の置き所が変化するため、4本の指を固定できる位置に調整しましょう。
カチ持ちしにくいカチホールドの形状を攻略しよう
持ちやすい大きさや厚みのあるホールドでも持ちにくい形をしていると保持に苦戦してしまいます。
カチホールドも同じで、ただでさえ苦手意識を持つ方が多いカチホールドにも持ちにくい形状のカチホールドがあります。
極端に薄いカチは、指を置くスペースが少なく、より少ない面積で力を加えて保持すること重要です。ホールドの形状が左右どちらかに欠けているカチホールドにも要注意です。
ホールドに力を加える方向が真下ではなく、斜めになるため、力を加えにくく、つい握力に頼ってしまいます。
極薄カチや欠けたカチを保持するためには力も必要になるため、じっくり保持するよりも早めに次のホールドに移るのが得策です。
登る前のオブザベーションで難易度の高いカチを見つけておきましょう。
カチ持ちのトレーニングをしよう
カチホールドは持ちにくく、保持するためにはコツも重要ですが、薄いカチをがっちりロックする力も求められます。
カチ持ちは普段の生活でする場面が少なく、カチ持ちを鍛えるためのトレーニングが必要です。
一番手軽にできるカチ持ちトレーニングは、オープンハンドで指先だけを使ってぶら下がるトレーニングです。
初めは数秒しかぶら下がれないこともありますが、徐々にぶら下がれる時間が伸ばしていきましょう。
カチを想定してぶら下がるものを厚みのないものにしたり、ぶら下がる指の本数を減らしたりして、カチ持ち力をつけてみてくださいね。
カチ持ちは指に負担がかかるためケガに注意!
カチ持ちは、コツを掴んでいても、通常のホールドよりも指に負担がかかるため、指の怪我には注意が必要です。
カチ持ちを習得すると、保持力のある持ち方であるため、多様してしまうことがあります。
完全にマスターするまでは、多様せず、使うべきカチホールドでのみカチ持ちを使うようにしましょう。
カチ持ちを習得してカチホールドを攻略しよう
カチホールドは厚みがなく、小さいため、持ちにくく、保持しにくいホールドです。カチホールドの中でもより薄いカチや形状が不規則なカチは、さらに保持が難しくなります。
カチホールドを持つときには、4本の指を揃えること、親指でロックすることが大切です。指全体でカチホールドに力を加え、親指で固定し、カチッと持つことを意識しましょう。
苦手意識を持つクライマーの多いカチホールドですが、コツを掴むことで、クリアできる課題の幅が広がります。カチ持ちを習得して、ボルダリング力をあげましょう。