高校卒業後、プロに転向した2年後に、クライミング世界選手権で日本人初優勝を遂げた楢崎智亜（ならさき ともあ）選手。
映像や写真を見ると、彼の筋肉は凄まじくフィジカルモンスター（強靭な肉体の持ち主）とも呼ばれています。
その反面、イケメンで人懐っこさのある愛嬌のある顔立ちはもはや反則。
今回は、楢崎智亜選手についてご紹介いたします！
楢崎智亜のプロフィール
生年月日：1996年6月22日
身長：169cm
出身：栃木県
楢崎選手は三人兄弟の次男で、10歳のときに兄の影響でボルダリングを始めました。それまでは器械体操もやっていたそうで、そこでの経験がボルダリングにも活きたのかもしれませんね。
その後ボルダリングにのめり込み、ユースの大会などでも数々の入賞を果たします。そして、高校卒業後は進学はせずに、プロに転向しました。
また、弟の楢崎明智選手もボルダリングの選手で、日本代表選手にも選ばれています。
2018年6月の日本国内の大会で、兄の智亜選手が1位、弟の明智選手が2位と兄弟で表彰台に上がっており、二人とも今後目が離せない選手です。
大会戦績
楢崎選手といえば、2016年にフランスで行われた世界選手権で、日本人初優勝という快挙で一気に注目を浴びました。
その後も活躍はめざましく、特にボルダリング部門において強さを発揮していますが、今回注目したいのは国内大会「第1回コンバインド・ジャパンカップ 盛岡（日本）（複合1位）」です。
複合は「ボルダリング・リード・スピード」の3種目の総合競技です。楢崎選手は「スピード」がネックではありましたが、近年集中的に強化をしており、その成果が出た結果ではないでしょうか。
下記に、2018年に上位に入った大会をまとめています。
<国際大会>
・IFSC クライミング・世界選手権 2018 オーストリア （複合5位）
・IFSC クライミング・世界選手権 2018 オーストリア （ボルダリング7位）
・IFSC クライミング・ワールドカップ（B）ミュンヘン 2018 （ボルダリング9位）
・IFSC クライミング・ワールドカップ（L,S）ヴィラール 2018 スイス （リード3位）
・IFSC クライミング・ワールドカップ（B）ベイル 2018 アメリカ合衆国 （ボルダリング3位）
・IFSC クライミング・ワールドカップ（B）八王子 2018 八王子（日本） （ボルダリング2位）
・IFSC クライミング・ワールドカップ（B,S）泰安 2018 中国 （ボルダリング8位）
・IFSC クライミング・ワールドカップ（B,S）モスクワ 2018 ロシア （ボルダリング1位）
・IFSC クライミング・ワールドカップ（B）マイリンゲン 2018 スイス （ボルダリング2位）
<国内大会>
・第1回コンバインド・ジャパンカップ 盛岡（日本） （複合1位）
・日本選手権リード競技大会2018 加須（日本） （リード2位）
・第13回ボルダリング・ジャパンカップ 世田谷（日本） （ボルダリング3位）
スポーツクライミング界のフィジカルモンスター
楢崎選手は、スポーツクライミング界のフィジカルモンスターと呼ばれるほどの肉体の持ち主。
さぞ、過酷なウェイトトレーニングをしているかと思いきや、意外とそうではないようです。
メディアの取材によると、筋肉をつけすぎると重たくなってしまうので、自重や重心のトレーニングを中心に行なっているようです。
また、体力づくりのため、ダッシュやジャンプなどの基礎的なトレーニングも行っていますが、その際につく”クライミングに必要のない筋肉”はクライミングで削ぎ落とす、というようなストイックな一面も……。
「ニンジャ」という異名を持つムーブ
また、楢崎智亜選手のムーブは、ダイナミックかつテンポよく登っていくスタイルが特徴で、「ニンジャ」スタイルと呼ばれています。
これは、体幹を使って体のしなやかさやバネを使って登ることを意識しているみたいです。その動きが自然と、忍者のような軽々とした大胆な動きに見えるようですね。
楢崎智亜選手の今後は「スピード」に注目！
現在は特に「スピード」の強化にも力を入れており、複合部門での上位入賞を期待されています。
「スピード」は日本人選手が苦手としている種目で、自身も課題と感じているようです。（直近の2018年6月世界選手権では21位）
楢崎選手は、自分が活躍することでスポーツクライミングが注目され、もっとメジャーなスポーツにしたいと語っています。その言葉に期待して、今後の活躍を見守っていきたいですね！
