「スピードクライミング(以下、スピード)」って知っていますか?
スピードは、スポーツクライミングの3種目(ボルダリング・リード・スピード)のうちの1つで、高さ10m以上の壁を登る速さを競う競技です。
ボルダリングやリードは自分が登って楽しむこともできるスポーツですが、観て楽しむならスピードがおすすめ!
スピードは競技内容がシンプルなので、ボルダリングのルールもよくわからない、やったことがない、という人でも楽しむことができます。
もちろん、ボルダリングをしたことがある人もボルダリングとは違ったクライミングの楽しさを知れるかと思います。
今回の記事でスピードを知って東京五輪やワールドカップをもっと楽しみましょう。
ボルダリング・リード・スピードの違いは?
「そもそも、スポーツクライミングが3種目もあるなんて知らなかった!」という人のために、それぞれの種目のルールを簡単にご紹介します。
ボルダリング
ボルダリングは、安全装置も何も装着せずに文字通り身一つで登っていきます。(シューズや滑り止め用のチョークは使用しますが……)
壁の高さは5m以下となっており、落下防止用にマットが設置されています。このお手軽さから、日常の運動や趣味としてボルダリングを始める人が増えましたね。
ちなみに競技では、コースが複数用意され、いくつ登ることができたか、コースごとに設定されたゾーン(課題)をこなせたか、ゴールまでに要したチャレンジの数などが勝敗に関わってきます。
リード
リードは、ロープやハーネスなどの安全装置を使用し、高さ12m以上の壁を登っていきます。
ボルダリングとの違いは、安全装置を使用しているかどうかですね。15mというのは4階建てのビルを登っていくようなものですね。
ジムによって一般の人でも挑戦することができます。高いところを登っていく爽快感にハマり、リードを楽しむ人もいるようです。
競技では、どの高さまで登ることができたかが勝敗に関わってきます。長距離戦ですので、スタミナや制限時間との戦いなど、緊張感あふれる試合を観ることができます。
スピード
スピードは、高さ10mもしくは15mの壁をどれだけ早く登るかを競います。リードと同じような高さの壁、安全装置を使用します。
リードとの違いは、単純に「登る速さを競う」というさらにスポーツ性を増した競技ということです。
スピードの競技の流れ
競技で使用する壁は、ホールドの位置、傾斜、高さなどを設定しており、選手にも周知されています。
競技は予選と決勝トーナメントがあります。予選では、同一のコースが配置された2つの壁で、それぞれ1トライずつの計2トライ。
その2トライのうちの早い方のタイムで、上位16名の選手が決勝トーナメントに出場できます。決勝トーナメントは対戦方式で行われ、先にゴールに着いた方が次に進めるという方式です。
スピードの面白さ
スピードの面白さは、選手たちの驚異的な速さで登っていく姿です。10m、15mの壁を6〜8秒で駆け上がっていく姿を見たら驚くことでしょう。
テレビや動画では、試合の実況、応援や歓声も加わり非常に盛り上がった様子を届けてくれます。
また、競技内容も「より早く登った方が勝ち」というシンプルな内容のため、クライミングの初心者にも勝ち負けがはっきりわかるので、より楽しみやすいと言えるでしょう。
まとめ
以上、スピードについてまとめてみました!
今回の記事では、
・スポーツクライミング3種目のそれぞれの違い
・スピードの競技の流れ
・スピードの面白さ
について、ご紹介させていただきました。
ちなみに、スピードはスポーツクライミング3種目の中では、競技者人口も少なく、日本人選手の成績もまだまだ上位に食い込めていないのが現状です。
しかし、今後のワールドカップや東京五輪に向けて、伊藤ふたば選手や楢崎智亜選手などがスピードの強化に向けてトレーニングをしているようです。
これからの日本人選手に期待を込めてという意味でも、ぜひスピードに注目してみてください!