「うさぎの島」と呼ばれる島があるのをご存知でしょうか?
猫がたくさん住む島はテレビや雑誌で取り上げられ有名になりましたが、まさかうさぎがたくさんいる島があるの?
夢のようなうさぎの島の魅力をたっぷりご紹介します。
1. うさぎの島はどこにある?
野生のうさぎが約1000羽いるといわれている「うさぎの島」は広島県の大久野島です。瀬戸内海の中にぽっかりと浮かぶ小さな小さな島。
島をぐるりと一周しても4.3キロメートルしかありません。猫がたくさんいる島は注目を集め観光客が国内外からたくさん訪れているということを耳にしたことがある人もいるかもしれません。
でも猫と同じく今注目を集めているのがこの「うさぎの島」と呼ばれる大久野島(おおくのじま)なのです。
2. うさぎの島の歴史
うさぎの島は昔、毒薬の島として使われていた歴史を持っています。明治時代に日露戦争が行われる準備として砲台が築かれ注目を集めました。
第一次世界大戦中には化学兵器を作るために軍事施設が建設され大野久島は地図から姿を消しました。
当時、この施設で働いていた地元の人の多くは戦争が終わっても長い間健康被害に苦しむことになりました。
大野久島で作られた化学兵器は戦争で使用され多くの人々が被害を受けました。
うさぎの島として注目を集めるようになってからも過去の歴史を忘れないために、当時の施設が廃墟のまま残っています。未来に過去の過ちを伝えるためにあえてなくさないのだということです。
また、大野久島毒ガス資料館もあり、平和学習をすることができます。
そんな大野久島が現在のうさぎの島は、1970年代に小学校で飼育されていたうさぎが7羽この島に放たれたことがきっかけではじまったといわれています。
うさぎは大変繁殖力が高く、その後どんどん増えて今のうさぎの島になったようです。
3. うさぎの島を訪れる人々
うさぎの島にはたくさんのところから様々な人が訪れます。
うさぎ好きな人はもちろんのこと、海外からも興味深く思って観光に訪れる人もいます。世界中のどこにもないうさぎがたくさん住む島。それが大野久島なのです。
うさぎはとても子だくさんだといわれています。繁殖力が高く、一年に何度も赤ちゃんうさぎが生まれます。
そんなうさぎにあやかろうと妊娠を望む夫婦や、これから結婚しようという若い人々も訪れます。
島のいたるところに野生のうさぎが現れます。
のんびりとビーチで寝ころぶうさぎ、原っぱを駆け回るうさぎ、森の木の陰からこちらをうかがううさぎ、様々なうさぎの様子を間近で見ることができるのです。
写真好きの人にはたまらないシャッターチャンスがいたるところにあります。
インスタ映え写真はもちろん、プロのカメラマンも訪れる大野久島は今日も観光客でいっぱいのようです。
4. うさぎ好きにはたまらない! いたるところにウサギうさぎ兎!
島に渡るには忠海港からフェリーに乗ります。そのフェリーの時刻表や運賃表にはうさぎがたくさん。うさぎの島と呼ばれる大野久島の説明もQRコードで紹介しています。
島にはフリーWi-Fiもあるのでギガ数を気にすることなくアクセスできるのも嬉しいポイント。
うさぎに与えるおやつも販売していますし、荷物預り所もあるので旅行でふらりと立ち寄るのにもぴったりです。
大野久島は小さな島なので徒歩でも島をめぐることはできますが、レンタルサイクルもあるので歩くのが苦手な人にもおすすめです。
自分の昼食やうさぎのための野菜を持ち込むことも可能です。
たくさんのうさぎに出会いたいなら、まずは休暇村大野久島本館へ向かうといいかもしれません。ウサギの耳の形の収音機もありフォトスポットにもなっています。
5. うさぎ島にお泊りできちゃう
うさぎ島には「休暇村 大野久島」という宿泊施設があり、海が目の前に広がる素晴らしい景色を眺めながらゆったりと過ごすことができます。
宿泊施設の前にはうさぎが所狭しと集まる芝生の広場があり、様々な色のうさぎを観察できます。
地元の味覚を楽しめるお料理や温泉などの施設も充実しているのでうさぎ好き以外にも喜ばれること間違いなし。
夏はプールや海水浴も楽しめるので美しい瀬戸内海のビーチでお昼寝も楽しめます。もっとうさぎと距離を縮めたいという人はテントでキャンプするのもおすすめです。
6. うさぎ島ではマナーが大切
大野久島に住むうさぎは野生動物です。島から連れて帰ったり、無理な触れ合いはできません。
野生のうさぎはペットとして飼われているうさぎと違って抱っこが苦手。無理にだっこするとけがをさせてしまいます。
野生動物はけがをしても病院へ連れて行ってもらえません。
野生で過ごせなくなるとエサを食べることができなくなり死んでしまいます。レンタサイクルをするときも事故には充分に気を付けたいですね。
うさぎのエサも注意が必要です。
島で販売されているものはもちろん安全ですが、自分で持ち込む場合はにんじんやキャベツなどのうさぎが食べられるものだけを持参し、ごみは誤飲を防ぐためにも持ち帰りましょう。
うさぎがずっと健康で楽しく暮らせる島であってほしいですね。
Written by miichikin