ここ数年猫人気が高まりを見せており、世間では猫に関する様々な情報を目にします。
日々私達の疲れを癒してくれる猫ですが、皆さんはどんな可愛がり方をされていますか?
ナデナデしたり、抱っこしたり、おもちゃで遊んであげたりと様々でしょう。
しかし、世の中にはちょっと変わった可愛がり方も存在しています。
今回は、近年話題になり始めたばかりの“猫吸い”についてご紹介していきます。
愛くるしい猫に密着できる猫吸いとは、一体どのようなものなのでしょうか?
【動物好き限定!】サークルで友達をつくろう ▶1. 猫吸いとは?
猫吸いとは、飼い主が猫の体に顔をうずめる行為です。モフモフした体に顔を密着させて猫の臭いを嗅いでいきます。
臭いを嗅ぐと同時に、スーハ―と息を吸ったり吐いたりするので、猫吸いと呼ばれているのです。
猫吸いは、飼い主が愛猫に対する深い愛情表現を示す方法として世間では扱われています。
特に、猫のお腹に猫吸いをする人は多いです。お腹というのは猫にとって敏感な部分でもあります。
そんなお腹を猫が見せることは、飼い主に安心しきっている証拠。
猫が見せる安心した様子に飼い主も思わず可愛がりたくなるため、多くの人が猫吸いをしてしまうのでしょう。
そのため、猫吸いは飼い主と猫とで互いに信頼関係がなければできないものです。
飼い主にとって大事な家族でもある猫と深い関りができる猫吸いは、一度やってみると多大な幸福感を味わえます。
ただ、吸う場所はお腹周りに限定されていません。
背中や顔、肉球、さらに上級者となるとお尻だって嗅いでしまう飼い主さんもいるとのこと。
飼い主さんが愛猫の好きな部分を吸うことで、たまらないほどの幸せを実感できるのでしょう。
2. 猫吸いの由来は何?
猫吸いの由来は坂本龍一さんと矢野顕子さんを親に持つ歌手、坂本美雨さんから来ています。
一家揃って愛猫家である坂本家は、美雨さんが幼い頃から猫と共に育ってきたそうです。
無類の猫好きである美雨さんは、とあるテレビ番組で猫が好きすぎるあまり、猫を吸ってしまう愛猫家として多くの視聴者に衝撃を与えました。
これまで猫吸いなんて言葉は使っておらず、猫好きな人にとってはたまにやる行為として認知されていました。
美雨さんは、愛猫であるサバ美ちゃんが寝ているとすかさず吸ってしまうと言います。
基本的にはお腹をスーハ―して吸うようですが、時には耳にガブリと甘噛みする様子も。
猫が大好きだからこそやってしまうという美雨さんは後に、『ネコの吸い方』という本も出版します。
『ネコの吸い方』の中には美雨さん流の吸い方マニュアルが書かれています。
猫吸い妖怪とも呼ばれる美雨さんができるまでの経緯や坂本家の猫の歴史、サバ美ちゃんとの出会い、愛護活動など、猫吸いに限らず様々なことが書かれた内容の一冊です。
美雨さんが猫と一つになりたいと感じて始まった猫吸い。
人間の身体が酸素や水を必要とするように、美雨さん自身にも猫が必要だとして、共感した多くの人が猫吸いにチャレンジするようになったのです。
3. 猫吸いされている猫はどんな気分?
互いに信頼関係が成り立たないとできない猫吸いですが、猫吸いをやられている間の猫は一体どんな気持ちなのでしょうか?
猫というのは基本的には撫でてもらいたい時や抱っこしてもらいたいなど、かまってほしい時は自分から飼い主に近づいていきます。
ただ、猫を飼っている人なら分かるかもしれませんが、猫はある程度満足するとすぐさま飼い主から離れようとします。
マイペースである猫に対して自分から近づいて無理矢理可愛がるとなると、猫は少々ストレスだと感じてしまうかもしれません。
そのため、逃げる猫を捕まえて猫吸いをしたり、長時間の拘束で猫吸いをするのは信頼を損ねる可能性があると言えるのです。
猫がかまってほしくて、なおかつ猫がやってほしいことを的確にできるのであれば嬉しく感じるでしょう。
猫吸いというあまり知られていない可愛がり方だからこそ、初めて行う際は猫も戸惑ってしまうかもしれません。
猫吸いを行う際は、無理矢理や長時間行うの避けて、猫との信頼第一にやっていきましょう。
4. おわりに
坂本美雨さんから広まった文化の猫吸いは、今では多くの人が愛猫を可愛がる方法の一つとしてやっています。
ツイッターやインスタグラムでは猫吸いをしている写真がたくさんアップされており、猫好き芸能人もスキンシップの一環として猫吸いを行う姿をアップしています
ただ、猫吸いは猫に顔を密着させるため、猫から人に移る病気に注意して行う必要があります。
猫は排泄後となると手づくろいでお尻の汚れを他の部分の毛に付けてしまっている可能性が高いです。
回虫症やトキソプラズマ症などの病気が移ってしまうため、ほどほどにやるのが無難です。
たくさん行いたいのであれば、猫の手が届きにくく舐めにくい場所である背中や首付近がおすすめです。
猫吸いは独特な可愛がり方ではありますが、一度やったらまた吸いたくなるとという中毒性の高い幸福感が得られるので、ぜひやってみてはいかがでしょうか?
Written by 綾崎リコ