モラルハラスメント……最近、恋人や夫婦の間でも問題視されている言葉です。好きだからとか、結婚しているからなどという理由で片づけるべきではなく、見過ごすべきでもありません。男と女がお互いを一人の人間として尊重するからこそ、正しい真の愛が育つのです。
恋をしていて、少しでも不快感や悲しみを覚えるようなら、これから述べる内容をチェックしてみてください。彼の何気ない言動が、実はモラハラかもしれません。
好きな人を独り占めしたくなるのはわかりますが、それにも限度があります。「スカートをはくのをやめろ」「○時が門限だ。絶対に守れ」「男がいるような飲み会への参加は許さない」などは、明らかに行きすぎです。
父親でもないのに、ハタチを過ぎた社会人へ門限を設けるなんて、何様のつもりでしょうか? また、勤め先の歓送迎会には男性社員も当然参加しますから、そこへも彼の圧力がかかるとなると、モラハラと認めて良さそうです。
ちなみに筆者は、かつての恋人に「携帯に入ってる男のメモリを全部消せ」「昔のオトコと共通の趣味だった音楽は許さない。CDやレコードを全部捨てろ」と言われました。当時はモラハラという言葉がありませんでしたが、恋心によるかわいらしい束縛ではないのは明白です。
口げんかをするとしても、「それは言い過ぎ」といえる発言ってありますよね。コンプレックスとわかっている部分をあえて攻撃するとか、精神的ダメージが大きい単語をぶつけるなど、言葉の暴力は殴られるよりも深い傷を心に残すケースがあります。
彼氏としてどうというより、もはや人間としての価値を問われる部分でしょう。相手が傷つくとわかっていて、わざと酷いことを言うなんて最低。ただの嫌がらせでしかありません。
また、「俺のことを本気で愛してるんだよね? だったら今から来てよ」と、電車やバスが走っていない深夜に言ったり、「ずっと付き合い続けていきたいなら、ヴィトンの財布を買ってよ」と高価なプレゼントを要求したりするのも、モラルハラスメントです。無理難題を言って恋人の愛を試すようなオトコは、同じことをされたら従うどころか、逆ギレするはず。
いずれにしても、マトモな心を持つ人間だとは思えません。どんなにイケメンだろうが、お金持ちだろうが、一緒に居て幸せになれる男性ではないでしょう。
たとえ、彼が用いる言葉や言い方がソフトであっても、存在を否定するような内容は言葉の暴力と捉えて良いでしょう。具体的には、「だからお前はダメなんだ」「お前の考えなんてどうでもいい。俺の言う通りにしろ」「頭が悪い! 今までどんな生き方してきたんだ」「○○なんて田舎で育つから、そんな風になるんだな」など。
相手の価値観、育ってきた環境、家族、学歴、存在そのものを否定するのは、夫婦であってもナシです。血のつながった家族だって、存在否定なんか許されません。してはいけないことですし、そんな無礼な言動を見せる男性こそ『ナシ』でしょう。
Photo by. Daniele Zedda