ストレス社会のせいか、あるいは不景気のせいか、現代には自己肯定感が低い人が多いようです。自己肯定感が低いと、自分に自信が持てなかったり、他人と比較して落ち込んでしまったりと、生きづらさを感じることも。
今回は、あなたの「自己肯定感の高さ」をチェックできる、簡単な診断テストをご紹介します。まずは気軽に自分の心の状態を確認してみましょう!
以下の12の質問に対して、「はい」または「いいえ」で答えてください。自分に正直に答えることがポイントです。
【質問リスト】
1.自分の長所をすぐに3つ以上挙げることができる。
2.失敗しても、自分を責めすぎずに次の行動を考えられる。
3.他人と比較せず、自分のペースを大切にしている。
4.新しいことに挑戦することに前向きだ。
5.他人からの評価が悪くても、自分の価値を見失わない。
6.自分の意見や気持ちを素直に表現できる。
7.過去の失敗を引きずらず、前向きに未来を見ている。
8.他人の成功を素直に喜べる。
9.自分の外見や能力に過度なコンプレックスを抱いていない。
10.ストレスを感じた時に、自分なりの解消法がある。
11.批判を受けても必要以上に落ち込まず、成長の糧にできる。
12.日常の中で小さな幸せを感じることができる。
あなたは自己肯定感が高いタイプです。自分自身を信じ、物事に前向きに取り組む姿勢が身についています。対人関係や仕事でも、自分の考えをしっかり持ち、ストレスへの耐性も高い傾向にあります。
中程度の自己肯定感です。自分の良さを理解している部分もありますが、まだ不安定な面があり、ちょっとしたことで自信を失うことも。日々の中で自己評価を見直す習慣を取り入れると、より安定した心を育むことができます。
自己肯定感がやや低めの傾向です。自分に厳しすぎたり、他人の評価を過度に気にしたりしていませんか?まずは自分をいたわることから始めましょう。必要であれば、カウンセラーなどの専門家のサポートも有効です。
自己肯定感が低い人は、他人の言動に過敏になりやすく、対人関係にストレスを感じがちです。いつも自分ばかり我慢して他人の気持ちを優先してしまったり、言いたいことが言えずにモヤモヤしてしまったりしていませんか?
相手の評価に振り回されることで、人間関係がギクシャクしてしまいがちなのも、自己肯定感が低い人あるあるです。
また、物事に対して「どうせ自分には無理」と思い込み、行動を起こす前からあきらめてしまったり、失敗を極端に恐れてしまったりするケースも少なくありません。その結果、成長や成功のチャンスを逃しやすくなってしまいます。
慢性的な自己否定感は、抑うつや不安感につながるリスクもあります。精神的な健康を保つためにも、自己肯定感の向上はとても重要です。
自己肯定感を高めるために、次の5つの習慣を意識してみましょう。
「私はできる」「がんばってるね」と、自分に対して励ましの言葉を日常的に使うことで、自然と肯定感が育まれます。これは“アファメーション”というテクニックで、日本語では「肯定的な自己暗示」や「肯定的な自己宣言」などと呼ばれています。
人間の心理トリックや脳の仕様を利用した技術ですが、誰でも手軽に取り入れやすいのが特徴です。
大きな目標だけでなく、日々の「できた」を積極的に認識することで、自己効力感が高まりやすくなります。たとえばジョギングをしてみたり、ウォーキングをしてみたり。最初は短い距離からでも構いません。とにかく「自分で目標を決め、その目標を達成する」という経験をすることが大切です。
自己肯定感が低い人は、他人と自分を比べて「やっぱり自分はダメだ……」と落ち込み、さらにメンタルが病んでいく──というケースが多いように見えます。
たくさんの人間と関わってくるとわかりますが、どんなに立派に見える人でも、一面ではまったくのダメ人間だったり、逆にだらしなさそうな人に、意外な特技があったりということはしょっちゅうあります。
世の中にはどうせ完璧な人間なんていませんし、立派に見えるあの人も、充実していそうなこの人も、実は意外なコンプレックスや悩みを持っていたりするものです。
他人には他人のペース、自分には自分のペースがあります。比べるよりも、「昨日の自分」との比較を意識しましょう。
失敗を「成長のチャンス」と捉えるなど、物事をポジティブな方向に解釈することで、楽天的な思考が磨かれていきます。
逆に、いつも落ち込んでいたり、「やっぱりダメだった……」といった感じでネガティブ思考に囚われたりしていると、いつまで経っても卑屈な自分から抜け出せません。
「うまくいくかどうかなんてどうでもいい。やりたいからやるんだ」くらいのメンタルを目指して、ポジティブな視点を心掛けましょう。
自己肯定感が低い人には、人を頼ったり甘えたりするのが苦手なタイプが多いようです。
何事も自分だけで抱え込まず、信頼できる人や専門家に相談しましょう。
人間は、誰かとつながって会話をするだけで幸せな気分になります。エンドルフィンという幸福ホルモンが分泌されるからです。
また、相談相手との信頼関係や絆が深まると、“愛情ホルモン”とも呼ばれているオキシトシンという幸福ホルモンも分泌されます。これらはメンタルを回復させてくれるだけでなく、免疫力をも高めてくれる特効薬です。その甘美な成分をたくさん摂取すれば、自己肯定感も上がっていくはずです。
自己肯定感は、人生のあらゆる場面で土台となる「心の基礎体力」です。今回の診断を通して、あなたの現状を客観的に知るきっかけになったでしょうか?自己肯定感が高まれば、自分を信じて行動できるようになり、人間関係や仕事、人生全体がより豊かになります。
まずは「自分を否定しないこと」から始めましょう。今日から、少しずつで構いません。あなた自身を受け入れ、育てる毎日を送ってみてください。
Written by はるお