親子の会話は家庭の雰囲気を作り、子どもの成長に大きな影響を与えます。
しかし、何気ない親の発言が子どもの反感を買い、信頼関係を損なう原因になることも。
今回は、家庭で子どもに「ウザい」と思われやすい親の発言トップ10をご紹介します。
気づかないうちに使っている言葉がないかセルフチェックしてみてください。
このセリフは子どもに「感謝を強要」している印象を与える、親としては最悪なワードの一つです。
夫婦間でも「誰のお陰で飯が食えると思っているんだ!」といった発言は、典型的なモラルハラスメントの一種ですから、親子間でもハラスメントとして成立するのは想像に難くありません。
親の苦労をわかってほしい気持ちは理解できますが、感謝の気持ちは強制されるものではなく、強制するとむしろ反感を買ってしまうので気をつけましょう。
おそらくほとんど人が、親から「勉強しろ」と言われたことがあるのではないでしょうか。
つまり、ほとんどの人が親の言葉に対する嫌悪感を知っているはずです。
ですが、それでも多くの人が親になってから子どもに対してつい「勉強しろ」と、ウザい親ムーブをしてしまうから不思議です。
子どもにとって「勉強しろ」は一方的な命令として受け取られやすく、ストレスの原因になります。勉強への意欲を引き出すためには、「勉強の大切さ」を話し合う方が賢明です。
「どうせ無理」「やっぱり失敗した」といった具合に、子どもを低く評価していることを感じさせる言葉は、子どもの自己肯定感を傷つけます。
もしかすると、こういう言葉を口にする親は「悔しさをバネにして欲しい」と思っているのかもしれません。ですが、実際には子どもの意欲を削ぎ、親への軽蔑を育みます。
子どもから信頼される親を目指すなら、失敗を責めるのではなく「次にどうすればいいか」を一緒に考えてあげましょう。
筆者が個人的に一番嫌いなのが、この「~しなさい」という命令口調です。
親というだけで無条件で上から目線なのも謎ですが、何よりも子どもに対して「~しなさい」と偉そうに言う本人がまったくできていないと、心の底から軽蔑しそうになります。
そんなわけで、筆者自身も子どもたちに対して「~しなさい」という言い方を一切しません。
さて、「片付けしなさい」「早くしなさい」といった命令口調は、子どもにプレッシャーを与えるのが問題です。
具体的な理由や背景を説明し、「一緒にやろう」と提案することで、子どもは自主的に行動しやすくなるものですが、どうして頭ごなしに上から目線をやってしまうのか。甚だ疑問です。
子どもの人間関係に口を出す親は、個人的にはかなり人権意識が低く独り善がりで未熟な人間なんだろうと想像しています。
いくら子どもには判断能力がないとはいえ、結果論でしかない人間関係に親が口を出すのは、子どもの権利や意思を蔑ろにするだけでなく、非常に狭量で不寛容な態度といえるでしょう。
友人関係に口を出しすぎると、子どもは自由を奪われたと感じて反発します。
交友関係を心配することも時にはあるでしょう。そういうときは相手を否定せず、子どもの気持ちを聞きながら自分の気持ちも伝えて、双方向のコミュニケーションを取ることが大切です。
「知るか」の一言で終了する案件ですが、「あなたのため」という主張は、自分の独善的な行動を正当化するのに便利なやり方でもあります。
親の行動が子どものためを思ってのものであっても、この言葉の裏には「押しつけ」や「自己満足」や「勝手な期待」が潜んでいるケースが大半でしょう。
そうした潜在的な我欲をできるだけ客観的に認識することで、独善的な行動を子どもに強要せずに済むようになるはずです。
子どもが言うことを聞いてくれない原因は、大きく3つあります。
1つは「親に反発しているから」です。この場合は、普段のあなたの言動や行動に問題がある可能性があります。
つまり、子どもの信頼を十分に得られていない結果なのです。子どもとの関係やコミュニケーションを見直した方がいいかもしれません。
もう1つは、「情報が子どもに正しく伝わっていないから」です。
この場合、子どもは何もわざとあなたの言うことを聞かずにいるわけではありません。あなたの伝えたいメッセージや意見が、子どもに正しく伝わっていないのです。
子どもにわかりやすく伝えるために工夫するなど、言い方を変えたり表現方法を変えたりすることで解決できる可能性があります。
最後に挙げられるのが、「子どもの能力を超えているから」です。
子どもには対応が難しい要求をしている場合、親の期待に応えるのに十分な成果をあげられないのは当然のこと。
子に対する過剰や期待や要求がないか、今一度自分自身を振り返ってみる必要があるでしょう。
「お前は本当にのろまだな~」「お前は本当にできない奴だな~」「お前は本当にどんくさいな~」なども同様です。
軽い気持ちで言ったとしても、こうした言葉は子どもの心を深く傷つけます。もし子どもがミスをしたなら、原因を一緒に探り、解決策を話し合う姿勢を見せてあげましょう。
ご近所さんなど他者への謙遜を表す形式的な文言として、今から30年ほど前はごく当たり前のように使われていたこの言葉。
謙遜のつもりでも、他人にこうした発言をするのは子どもに屈辱感を与えるものです。
子どもを一番愛している親自身が、子どもを否定するような言葉を口にするのは本末転倒。子どもとの信頼関係をしっかり築くためにも、こうした発言は慎みましょう。
大なり小なり親はいつでも我が子を気にかけているものですが、過保護であればあるほど心配指数が大きくなり、子どもへの過干渉率も上がっていきます。
こうした言葉は、たとえ親心からのものであっても、子どもには「自分が負担になっている」と受け取られる可能性があります。
心配な気持ちを伝える際には、「応援している」といったポジティブな表現を意識しましょう。
親の何気ない発言が、子どもにとってはプレッシャーやストレスになる場合があります。
子どもと良好な関係を築くためには、言葉選びを慎重にし、子どもの気持ちや意見を尊重することが大切です。
親子のコミュニケーションは、相手を思いやる言葉でこそ豊かになります。もし気になる言葉があれば、今日から少しずつ改善し、子どもとより良い関係を築きましょう!
Written by はるお