あなたの身近に、束縛されて悩んでいる人はいませんか? それともあなた自身が、恋人からの激しい束縛に苦しめられているのでしょうか。当記事では、恋愛における束縛について解説しつつ、束縛する人の心理や、束縛された場合の対処法について紹介します。
まず「束縛」という言葉を辞書で引くと、「動き・働きの自由に制限を加えること」とあります。恋愛シーンにおける具体例を挙げるなら、
・「誰とどこへ行くの?」など執拗に聞いてくる
・それが気に入らない場合は行かせない
・スマホを覗き見る
・「~~は禁止ね」などと言う
・すべての予定を共有したがる
・共有されていないと怒る
……などなど、他にも色々考えられますが、イメージとしてはこのようなもの。
多少の嫉妬や束縛は、人によっては恋人からの愛を感じて嬉しくなることもあるようです。が、行き過ぎた束縛は苦痛以外の何ものでもありません。
なぜ束縛をする人は、本来愛し慈しむ対象であるべきの恋人に対して、このような苦痛を与えようとするのでしょうか。
束縛する人の心理の根源は、ほとんどがこの「己の自信のなさ」に集約されます。
恋人に愛される自信がない、自分が一番だと思われる自信がない、ずっとそばにいられる自信がない。だからこそ束縛という強硬手段を使って、無理矢理にでも恋人を自分のもとに繋ぎ止めようとするのですね。
何でもかんでも自分の思い通りに進まないと気が済まない人っていますよね。束縛する人もその傾向が強く、恋人が自分の思い通りにならないと不機嫌になるケースが少なくありません。
恋愛において、愛情と独占欲は紙一重みたいなところがありますから、「好きだからこそつい束縛したくなってしまう」という気持ちは、多少なりとも理解できるところではあるでしょう。
とはいえほとんどの人は、束縛することで相手に与える苦痛や、それによって自分が嫌われてしまうのでは? と考えて慎重になります。
しかし実際に束縛する人は、行き過ぎた愛情から恋人を手っ取り早く自分のそばに置く手段として束縛を選んでしまうのです。
自信のなさや行き過ぎた愛情とかぶる部分がありますが、単純に恋人を誰にも取られなくない! という思いが強くなるとどうでしょうか。
異性と会わないでほしい、異性と連絡を取らないでほしいといった気持ちがまず先行するので、「異性の参加する飲み会へは行くな」「異性の連絡先は全部消せ」という話になってきます。
さらにひどい場合は、同性の友達との関わりも切るように言ってきます。
これは、『自分と過ごす時間を削ってまで友達と会う必要なんかない』という理屈や、『友達から「束縛するような人とは別れた方がいいよ」などの余計な話を聞いてほしくない』という計算があったりします。
では、束縛する人にはどのような対処をしたらよいでしょうか。
束縛の原因が相手の「自信のなさ」なのであれば、しっかり自信をつけてもらうことが大切です。
恋人のどんなところが優れていて、自分にとって愛しいのか、あなたの愛情を素直な言葉で何度も根気よく伝えます。
「自分はちゃんと愛されているんだ」と実感できれば、嫌われるリスクを犯してまで恋人の行動を制限する必要はない、と考えを改めるようになるはずです。
恋人がいま何をしているのかまったくわからない! という状況は、誰であっても多少不安を感じますよね。束縛する人はその不安が人一倍大きいのです。
なので、予定はあらかじめ共有しておくことをおすすめします。例えば、「この日は◯時まで仕事だから、連絡は返せないよ」などと共有しておけば、「いくらLINE(ライン)を送っても返事がこない! まさか浮気!?」なんて不安を抱かせずに済むのです。
束縛する人もされる人も、二人で一緒にいる時間が当たり前になっている可能性があります。これは、一緒にいないと落ち着かない、不安な状態を引き起こす原因になります。
けれど、常に一緒にいるということは不可能ですし、一緒にいるのが当たり前になりすぎるのは、お互い依存し合う「共依存」の関係に陥るリスクを伴います。
これを回避するためには、それぞれが「一緒にいる時間」以外に何か熱中できる趣味の時間などを持つことが大切です。
もちろん、片方が趣味に熱中してもう片方が置いてけぼりでは意味がありません。話し合って、二人一緒に自立できる関係が築ければベストですね。
あれこれ試してもダメなら、はっきりいってもう距離を置くしかありません。
恋人が何を言ってきても、あなた自身が恋人の言動を「束縛」だと認識しそれが苦痛に感じるなら、我慢し続ける必要はまったくないのです。
今回は束縛する人の心理や対処法について紹介しました。
筆者は昔、モラハラ気質の恋人にものすごい束縛をされる日々を送っていました。そのため今では過度の束縛恐怖症で、何よりも自由でいられることを第一に生活しています。
束縛する人にも、その人なりの言い分はあるでしょう。しかしそれがまったくの無根拠で、ただただ自信のなさや被害妄想から恋人を苦しめているのであれば、そんなのに付き合う必要はありません。
束縛されてもまだ恋人のことが好きなら、まずは対処法を試してみましょう。それでもダメなら、少し距離を置いてみることをおすすめします。
Written by 七尾なお