男の本音と建前は「どっちも本音」【ひとみしょうの男ってやつは……】

男子は、女子の本音と建前をちっとも理解していません。例えば、セクハラで捕まる男がその典型。

「今度、食事でも」と女子が男子に建前を言う時ってありますよね。仕事上で「食事でも」と一応言っておいた方が無難な場合とか、あまり好きになれない友達の友達に対して紹介者の顔を立てる意味で、「今度機会があればお食事でも」と一応言ってその場を切り抜けるとか、そういうのってあると思います。

食事でもと言われた男子は、それを女子の本音だと理解します。正確に言うなら本音であると嬉しいなあ……いや、本音であるはずだ! と、自己洗脳しちゃうところがあるんです。

で、本音で食事に誘ってきていると信じ込むにいたり、「食事いつ行く?」とか「来週の金曜空いてる?」などと女子に詰め寄って、最後に「彼女は自ら男を積極的に食事に誘う女子なのだから、胸を触っても怒られないだろう。むしろ彼女は胸を触られたがっているはずだ。なぜなら彼女は俺のことを食事に誘ってきたのだから」と訳の分からない妄想&確信をするにいたり、実際に胸を触って逮捕されちゃうのでした。

このように、男子は女子の本音と建前を理解できないのだけれど、それは男にとって本音と建前とはどっちも本音だからなんですね。

例えば、友達以上恋人未満の関係の時

例えば、友達以上恋人未満の関係の場合、あなたは彼の本音がどこにあるのか知りたいと思うでしょう。彼はわたしのことが好き? それとも嫌い? と思って彼の本音を知りたいと思いますよね。

で、実際彼に「わたしのこと好き?」と尋ねたら、煮え切らない曖昧な返事を彼がした場合、「どっちなの? 好きなの? 嫌いなの?」と再び彼に聞きますよね。

それでも「好きだけど……でも……今は付き合えない」と、自らの王国の独立を死守しつつ遊びまくっているキャバ嬢並みに曖昧な答えしか彼から返ってこなかったら……もう「ハッキリしてよ!」とヤキモキしちゃいますよね。

この場合、彼が言う「好き」も彼の本音なら、「今は付き合えない」も彼の本音です。つまりどっちも彼の本音。

「好き」という彼の答えの中には、本当にあなたのことが好きだという気持ちと、「40%くらい好きで、60%はまあまあ好きなんだけれど、『40%くらい好きです』と答えたら、彼女の気持ちを傷つけてしまうことになるから、好きと答えておこう」という女子に対する配慮が含まれていることがあります。

男の本音と建前が見分けづらいのは、この「女子に対する配慮」が原因なんです。

例えば、友達以上恋人未満の関係の時

「わたしのこと、本当に好き?」と彼に聞いて返ってくる答えは本音か?

カップルで彼女が彼に、「わたしのこと、本当に好き?」と聞く状況ってありますよね。最近彼の態度が冷たいと思えば、「わたしのこと、本当に好き?」と彼に聞く彼女っていますもんね。

彼女が彼にそう尋ねて、彼の本音が「好きっちゃあ好きだけれど、でもなんか価値観が合わないから別れたいと思ってるんだよね」というところにあったとしても、彼はきっと「好きだよ」と答えます。

自我がすごく発達しており、ディベート大好きな欧米人なら本音を朗々と語るはずですが、でもわたしたち日本人はそういうことはしない。あくまでも彼女に「好きだよ」と答えて、そのあとしれっとします。

これも本音を言ってしまえば彼女のことを傷つけてしまうかもしれない。それでは彼女があまりに可哀想だという彼なりの彼女に対する配慮故です。

「わたしのこと、本当に好き?」と彼に聞いて返ってくる答えは本音か?

恋愛は「何をやったのか?」 が全て

特に恋愛において、わたしたちは相手に曖昧な態度を取られると心が苦しくなるから、つい本音か建前かどちらなのかをはっきりしてほしいと思いますよね。

でも女子のことはいざ知らず、男の本音と建前は彼女に対する配慮故、「どっちも本音」です。

どっちも本音って、それどういうことなのよ、と思う女子もいると思うのだけれど、どうもこうも「実際にやったことが全て」と思っておくといいです。

つまり、彼がどのような「本音」や「建前」を語ろうと、あなたが彼と寝たければ寝る――これが「実際にやったこと」でしょ?

恋愛は「何をやったのか?」 が全て

恋愛って本当は、相手の言っていることが本音であろうと建前であろうと、どっちでもいいんです。何を語ったのか? ではなく、何をやったのか? が恋愛を前に推し進めてくれるからです。

実際、曖昧なことしか言わない彼をリードするかのように女子がデートのセッティングをして、女子が「わたしたち結婚するよ」と彼に宣言して、結婚して幸せに暮らしているカップルって、たくさんいるのだから。

そういうカップルの彼女は、「本音」では男の本音と建前はどっちも本音だと思っているはずです。でないと怖くて結婚なんかできないんだから。

Written by ひとみしょう

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