遊び相手の女子を本命の彼女に昇格させる男子がいます。そういう現象が起きることを期待している女子もいることでしょう。
今回は遊び相手の女子を本命に昇格させる男子のホンネについて、一緒に見ていこうと思います。
そもそも遊び相手をつくる男子は、なぜ遊び相手をつくるのか? 本命の彼女1本に絞ってお付き合いし、さわやかに青春時代を過ごすことがなぜできないのか?
なんらかのコンプレックスゆえ、淋しさがあるから。例えばこういう答え方ができるように思います。
単純な例を挙げるなら、ずっと音楽をやってきて音大を卒業してどこかのオーケストラの楽団員として就職したいと思っている人がいるとします。でも才能その他の要因で、オーケストラに就職できず中堅どころの証券会社に就職したとします。
そういう男子はときに、オーケストラに就職できなかったことを挫折と捉え続けます。中堅どころの証券会社だっていい就職先であるはずなのに「俺は挫折した。人生ダメ男である」と思い込みます。
同時に、挫折感を味わっているまま暗い性格になって証券会社でも暗く仕事をするのかといえばそうでもなく、やっぱり男としてなんらかの輝くところを自分なりに追求します。
彼は思います。「俺は幼い頃から音楽の英才教育を受けてきたエリートだ。今は証券マンという意に染まない仕事をしているけれど俺はエリートである。
エリートはモテるはずだ。よし、女を口説いて『モテている俺』を体現してみせよう。心にぽっかりと空いている穴だって、セックスの人肌の温もりがいつか消してくれるに違いない」
こうして、手当たり次第に女子に声を掛けそれに引っかかた女子を遊び相手とする男子が誕生します。
つまり自分のコンプレックスや、それゆえ生じる淋しさを消すために遊ぼうとする、つまり遊び相手をつくる男子もいるということです。
もっと簡単にいえば遊び相手を複数つくる男子って、「過去にモテてこなかった俺」とか「過去に挫折を味わった俺」を、今克服したいという気持ちを抱いていることが多い。
例えば、おじさんになって遊ぶ人は「若い頃、どうやってもかわいい女子が口を聞いてくれなかった俺」を克服したいのです。
若い頃から遊んできて、それでもなお今も遊んでいる男子は「遊んできたなかでできなかったこと」を克服したいと思っているわけです。だから遊び相手を手元に置こうとします。
そういう男子が遊び相手を本命の彼女に昇格させたいと思う瞬間とは……「この女子には見栄を張る必要がない」と思ったときです。
男にとって遊ぶというのはいわば見栄とセットです。「過去のダサかった俺」を克服するために遊ぶというのは、「今の自分を見栄でかためたい」ということでしょ?
見栄を張ることに疲れていてもなお、過去の自分が気になるから男たちは見栄を張ります。
見栄を張らなくていいと思う、つまり心底ほっとできる彼女が現れたらきっと彼は遊ぶのをやめて、特定の彼女と心身ともにさわやかに愛を育むのです。
つまりあなたが「過去のダサかった彼」を見つめ、受け入れてあげるというあなたの気持ちがあなたのことを彼の本命の彼女の座に引き上げてくれるということです。
遊んでばかりいる男は、アホで下半身がユルユルの男だというだけではありません。そこには彼が達成できなかった何かがあり、挫折感があり淋しさがあります。
そこを女として、ではなく一人の人間として理解しえたとき、あなたは晴れて彼の本命の彼女の座に座ることができるのです。
Written by ひとみしょう