三船美佳さんと高橋ジョージさんの離婚によって、男女間のモラハラがよく取り上げられるようになりました。
精神的ダメージの大きい言葉を使って些細なことを責められたり、人格を否定されたり、過剰な束縛・干渉をされたりするなら、恋人関係であってもモラルハラスメントを主張して良い時代なのです。
そのため、職場の上司などはもちろん、彼氏であっても、「それは言い過ぎ!」とショックを受けるような言動を示されたら、的確に対応するべきでしょう。
上司だから、好きな人だからと、丸ごと受け止めなければいけないことはありません。モラハラに対しては、「逃げること」が最善のリアクションだといわれています。
モラハラをする男性の多くは、世間体を気にしています。
密接な関係性では遠慮なく他人を責め、自分と相手の適切な距離感を測れないのですが、広く浅い付き合いを持つ職場の人や友人知人に対しては、温厚でやさしい人物を演じて見せるのです。
そのため、「なんで私がそんな怒られ方をしなくちゃいけないの?」と、理不尽さを覚えるような責められ方をされた時は、理不尽に怒った本人も同席する場で、同僚や友人にどんな言葉をぶつけられたかを暴露するという手もあります。
上司がモラハラ男の場合、仕事を進める上で支障が出る可能性が高いため、上司がしていることをできるだけ多くの人に知ってもらうと良いでしょう。
モラハラをする人は、自分がモラハラをしている自覚がありません。
無意識のうちに他人を傷つけているので、「ひどいことを言われた」「こんなこと言われる筋合いはない」と思ったら、向こうの発言をそのまま繰り返してみましょう。ハッとして、口を閉ざすようになるはずです。
モラハラ上司:「こんな簡単な仕事もできないのか。人間失格だな」
あなた:「人間失格ですか」
モラハラ彼氏:「お前は生きている価値のない人間だ」
あなた:「私って、生きている価値がない人間なんだ」
モラルハラスメントとは、過去に自分が言われて傷ついた内容を、無意識のうちに他人に対して言っていることが多いようです。
つまり、「人間失格だ」と暴言を吐く上司は、かつて同じ言葉を上長に言われてショックを受けたのでしょう。
「生きている価値がない人間だ」と責める彼氏は、親などに同じことを言われて、自分は生きている価値がないという刷り込みがあるのです。
ですので、無意識の暴言をオウム返しされて他人の発言として聞くと、図星をつかれることになり、急に言葉が出なくなるはずです。
ただ、図星をつかれると逆ギレする人もいるため、どういうタイミングで何をオウム返しするかは、冷静に見極めたほうが良いといえます。
上司は、離れたくても離れられない関係性にあることが多く、職位が高いほど組織における影響力・権力も大きいので、転職や異動を決めない限りは「いかにうまくやり過ごすか」が重要です。
しかし、恋愛関係にある彼氏がモラハラをしてくる場合は、「逃げる」が最も効果的な対処法だといえます。
愛があれば彼氏もいつか変わってくれるはずとか、私のことを理解してくれるはず……などと期待してはいけません。「そういう人間」なのだと思って、交際を諦めるのが自分のためです。
モラハラ彼氏は、厳しく責めたかと思うとやさしく甘い言葉を言ってくるため、心は揺さぶられるかもしれませんが、精神が崩壊していくにつれ、冷静な判断はできなくなります。
彼氏の言動が理不尽で納得しかねると思うなら、そうした普通の思考ができるうちにお別れしましょう。モラハラができる対象がいなくなることが、モラハラ彼氏の最大の弱点になるのです。
Written by 沙木貴咲