結婚して年月がたつと、夫婦の会話が「ゴミ出しお願い」「明日遅くなる」といった連絡だけになりがちです。そんな中でも夫から大切にされ続けている妻には、頼みごとの伝え方に共通点があります。今回は、甘え上手な妻が実践している頼み方と、今日から取り入れられる伝え方の工夫を紹介します。
棚の組み立てやパソコンの設定など、夫が得意なことを頼むときに「あなたのほうが上手だから」と一言添える頼み方です。ただ用事を押しつけられるのではなく、得意なことを頼りにされていると感じられるため、夫も引き受けやすくなります。「電球替えて」とだけ言うより、「高いところはあなたのほうが安心だから」と添えるほうが、同じお願いでもずっと柔らかく響きます。
頼まれた側には、作業の大変さより「頼りにされた」という気持ちのほうが残るものです。
お願いしたことが終わったら、時間を置かずに「ありがとう、本当に助かった」と伝えます。後でまとめてお礼を言うより、その場で言うほうが気持ちがまっすぐ届きます。
「助かった」は、相手の行動が役に立ったことを具体的に伝えられる言葉と言えます。次にお願いしたときも、夫は気持ちよく動いてくれるはずです。
「洗濯物取り込んでおいて」ではなく、「洗濯物を取り込んでくれると嬉しいな」と伝える。内容は同じでも、指示ではなくお願いの形にするだけで、受け取る側の印象は大きく変わります。
忙しい時期ほど言葉は短く強くなりがちなので、語尾だけでも意識しておくとよいでしょう。
料理や子どもの寝かしつけを夫に任せたとき、やり方が自分と違っても細かく指摘しないのも、甘え上手な妻の頼み方です。横から「そこはこうして」と言われると、せっかく引き受けた気持ちがしぼんでしまいます。
夫が作ったカレーの具が大きめでも、「食べごたえがあっておいしい」と伝えるくらいがちょうどいいのです。
多少仕上がりが違っても、任せたなら最後まで任せる。その姿勢が、夫の「また手伝おう」という気持ちにつながります。
何でも一人で抱え込まず、「今日は疲れたから、少し横にならせて」と言えることも大切です。
私の知人の40代女性は、家事も仕事も完璧にこなそうとしていた頃より、「今日は無理」と言えるようになってからのほうが、夫が自分から家事をしてくれるようになったと話していました。頼られることで、夫も家族の中での自分の役割を感じられるのかもしれません。
帰宅した直後や、夫がスマートフォンで何かに集中しているときにお願いをすると、内容が伝わりにくくなります。食事のあとや一息ついたタイミングを選ぶだけで、同じお願いでも受け取り方が変わります。
「今ちょっといい?」と一言かけてから話し始めると、夫も聞く準備ができます。週末の予定や大きな買い物の相談は、休日の朝食のあとなど、時間に余裕があるときに切り出すのがおすすめです。
「あれもこれも」と一度に伝えると、夫は何から手をつければよいかわからなくなります。お願いは一つずつ伝え、終わったらお礼を言ってから次をお願いするほうが、お互いに負担が少なく済みます。
たとえば「電球を替えてほしい」と「実家へ行く日を決めたい」を同時に伝えると、どちらも後回しになりがちです。急ぎのものから一つずつ伝えるのがコツです。
頼るばかりでは、関係がいつの間にか一方通行になってしまいます。夫から「これ頼める?」と言われたときに快く引き受けることで、頼り合える夫婦の関係が育っていきます。
「明日のゴミ出し、頼める?」と言われたら、「いいよ、任せて」と気持ちよく返す。頼み、頼まれる関係のほうが、甘えることへの遠慮も自然となくなっていきます。
何かをしてもらったときに「ごめんね、手間かけて」と言う人は少なくありません。申し訳なさよりも「ありがとう」を先に伝えるほうが、夫にとっても気持ちのよいやり取りになります。
「ごめんね」が続くと、夫は「迷惑だと思われているのかな」と感じてしまうこともあります。同じ場面でも「ありがとう、嬉しい」と言われたほうが、手伝ってよかったと思えるものです。
甘え上手な妻の頼み方は、特別なテクニックではありません。理由を添えて頼む、その場で「助かった」と伝える、任せたことに口を出しすぎない……どれも日々の小さな言葉選びです。
結婚して何年たっても夫に溺愛される妻は、夫を上手に頼りながら、その気持ちにきちんと応えています。まずは今日、お願いの言い方をひとつだけ変えてみてください。
Written by 有紗