見た目や肩書きがきちんとしていても、ふとした振る舞いひとつで「品がない」と思われてしまうことがあります。
今回は、「品がない大人」と軽蔑されやすい行動と、品のある印象に近づくためのポイントを紹介します。
品がない大人と思われやすい行動のひとつが、くだけた言葉づかいをどんな場面でも使うことです。友人同士なら気にならない「やばい」「マジで」も、取引先との会食や親戚の集まりで連発すると、幼い印象を与えてしまいます。言葉は、その人の育ちや教養が表れやすい部分です。
品がない大人の典型として、食事中の音が挙げられます。口を開けたまま噛む、器に口を近づけて流し込む、箸で器を引き寄せるといった食べ方です。本人は気づきにくいものの、向かいに座った人は意外とよく見ています。食事の所作は親しい相手ほど指摘しづらいため、直らないまま残りやすいかもしれません。
公共の場での声の大きさも、品がない大人と判断されやすいポイントです。電車の中で「今?電車!あとでかけ直す!」と話し続けたり、カフェで仕事の電話を大声で始めたりする姿は、周囲の人を落ち着かない気持ちにさせます。周りへの配慮が足りない人という印象を持たれやすいでしょう。
品がない大人は、人のお金事情に踏み込みがちです。実は以前、新居に招いてくれた友人に対して、一緒に訪れた知人が「家賃いくら?」「このソファ高かったでしょ?」と次々に聞き、友人の笑顔がこわばっていく場面に居合わせたことがあります。値段や収入の話は、相手が自分から話さない限り触れないのが大人のマナーと言えます。
品がない大人と見られる意外なきっかけが、脱いだ靴をそのままにして上がることです。人の家やお座敷の店では、玄関は最後に家の人や店員さんがひとりで目にする場所。脱いだらつま先を外に向けてそろえるだけで、印象は大きく変わります。
品がない大人に見られがちなのが、順番を待てないふるまいです。扉が開いた瞬間に降りる人をかき分けて乗り込んだり、レジの列に割り込むように並んだりする姿は、周りから「自分さえよければいい人」と映ってしまいます。急いでいる事情があっても、その印象はなかなか消えません。
品がない大人にありがちなのが、友人や子どもの写った写真を本人の許可なくSNSに投稿することです。「楽しかったから」という軽い気持ちでも、写された側にとっては人に見られたくない一枚かもしれません。投稿前に「載せてもいい?」とひと言確認するのが、今の時代の大人のマナーでしょう。
品がない大人と軽蔑されやすい行動として、待たされたときの態度も挙げられます。レジの列が進まないと聞こえるようにため息をついたり、窓口で腕を組んで足先を鳴らしたり。言葉にしなくても、不機嫌は周りにしっかり伝わっています。感情をそのまま態度に出すと、大人としての余裕のなさが目立ってしまうのです。
品のある人に共通しているのは、相手によって態度を変えないことです。上司にも、コンビニの店員さんにも、タクシーの運転手さんにも、同じ丁寧さで「ありがとうございます」を伝えてみてください。言葉そのものよりも、相手を選ばない姿勢が「きちんとした人」という印象につながります。
品のある印象は、所作のスピードからも生まれます。ドアを閉める、カップを置く、席を立つといった動作を、ひと呼吸分ゆっくりにするだけで、音が減り、落ち着いた雰囲気が出てきます。食事中なら、箸を置いてから話すことを習慣にするのもおすすめです。
公共の場では、声を一段階落とすことを意識してみましょう。電車やカフェでの電話は、席を外すか「あとでかけ直します」と短く切り上げるのが基本です。話題選びも同じで、お金の話やくだけすぎた言葉は、相手や場所を見てから使うかどうかを決めると安心です。
品のよさは、身近なお手本から学ぶのが近道です。職場の先輩や友人の中で「この人はきれいだな」と感じる人がいたら、お店での注文の仕方や、人の話を聞くときの姿勢をよく観察してみてください。すべてを取り入れる必要はなく、自分にもできそうな所作をひとつ選んで続けるだけで、振る舞いは少しずつ変わっていきます。
「品がない大人」と軽蔑される行動の多くは、悪気のない習慣から生まれています。言葉づかいや食べ方、待ち時間の態度など、どれも本人が気づきにくいものばかりです。
裏を返せば、品のよさは特別な教養や持ち物がなくても身につけられるということ。まずはひとつ、今日から意識できそうな振る舞いを選んで、続けてみてください。
Written by 有紗