今回は、世のお母さん方に聞いた「お母さんになって嬉しかったこと」についてお話ししていきます。
実は、筆者は10年以上保育の仕事にも関わっており、その間多くの保護者さんからの声を聞いてきました。
お母さんになって嬉しいこともあれば、反対に子育ての難しさからの苦悩話も数知れず……。
現在お母さんとして頑張っている人は共感しながら、将来子どもを考えている人は一つの参考として読んでみてくださいね。
妊娠が分かってから十月十日、大切にお腹で育ててきた我が子が無事にこの世に誕生してきたとき。
その瞬間は言葉にできないくらいの喜びだったことでしょう。
保護書同伴の誕生日会では、生まれた時のエピソードを涙ぐんで語ってくれる方も。
ただ元気に生まれてきてくれるだけで、一生分の親孝行をしてくれているのかもしれませんね。
園にもよりますが、子どもが保育園や幼稚園に行き始めると、楽しみなのが母の日の手作りプレゼントです。
他の人からしたら、なんでもない落書きに見えるかもしれません。
しかし「おかあさんいつもありがとう」のメッセージ付きの作品は、お母さんからするとどんな高級品よりも価値があるのです。
そんな嬉しいプレゼントをもらって感動できるのは、親の醍醐味! 「お母さんになってよかったー!」としみじみ思う瞬間だそうです。
独身時代に楽しんでいたディズニーランドやUSJですが、子どもが小さいときは連れて行くのも一苦労。
「楽しい」よりも「大変」が上回ってしまいます。
しかし子どもがある程度大きくなったら、同じ目線で一緒にテーマパークを楽しめるときがくるのです。
長時間並ぶのは大変なので、ショーメインになったりと独身時代と過ごし方は変わるかもしれません。
それでも
「自分が好きな空間を子どもと一緒に楽しめるのはなんだか感慨深かった! お母さんになって嬉しかった瞬間だった。」
と、お話をしてくれたお母さんがいました。
なんだかんだ言っても、子どもからの「大好き!」という言葉以上に心に響くものはありません。
お母さんたちは仕事に家事に、とにかく大忙し……。
「あーもう疲れた……」と心のHP切れになっているとき、「ママどうしたの? 大好きー」とぎゅっと抱き付いてくれたそうです。
その瞬間、疲れた心と体が温かくなり自然に涙が溢れてきたんだとか……。
子どもからの無償の愛を感じ、聞いている方まで心が温かくなりました。
子育ては喜びも大きいものの、その分同じくらい難しさもあるのが現実。
お母さん方に聞いた「子育ての難しさ」を抜粋して4つご紹介します。
子どもが2人以上いると、どうしてもどちらかに我慢をさせてしまうこともあります。体は一つですし、両方の希望を叶えることが難しいこともしばしば……。
本当はどちらの意向も尊重したいというジレンマもありますし、そのことで兄弟げんか勃発の原因にもなりかねません。
子育ては体力勝負でもあり、また食費に教育資金、習い事などいくらでもお金がかかるのが現実。
現代は出産年齢も上がってきていることから、「子育ての難しさ=体力面や経済面」と言えるかもしれません。
「体力の心配さえなければもう一人欲しい」「お金の心配さえなければ私立に入れてあげたい」
という声もよく聞きます。現実的な問題で、なかなか理想通りの子育てとはいかない苦悩を抱えている人が多いようです。
SNSの情報は助けにもなりますが、時として悩みを増やすきっかけにもなります。
「これって虐待!?」「私って毒親!?」と心配になって極端に考え込んでしまうなんて人も多いです。
子育てインフルエンサーが発信する「子どもへの理想の接し方」を見て、
「いやいや現実こんなので言うこと聞かないよ……」と理想と現実のギャップに苦しんだり。
情報過多な現代は、真面目なお母さんほどしんどくなってしまいがちのようです。
子どもって本当に一筋縄ではいかないのです。お母さんも人間ですから、つい感情むき出しで子どもにぶつかってしまうときもあります。
しかし、その罪悪感は時間とともに押し寄せてくるものです。
「こんな母親じゃダメだ、明日からはもっと笑顔でいよう」そう決心しても、いざ子どもを前にするとそうもいかず……。
「子育てを通して感情コントロールの難しさを痛感しています」と話してくれるお母さんもいました。
まさにその通りだろうな……と納得せずにはいられません。
子育ては、一言で語れないくらいの喜びも苦悩もあります。
仕事に家事に子育て…… マルチタスクをこなさなければいけない現代のお母さんには、本当に頭が上がりませんしリスペクトの気持ちでいっぱいです。
子育ての大変さばかりクローズアップされがちな世の中ですが、「それ以上の幸せや楽しさもたくさんある」と仰る人がほとんど。
大変なことは確かですが、「お母さん」という役割に、もっとポジティブなイメージをつくっていくことが、少子化対策の一つになると感じます。
Written by 花山こころ