恋愛の最終的な目的ってどこにあると思いますか?
筆者は男ですけど、よくわかりません。結婚もしていないし、するつもりもないし、何年も付き合っている恋人はいますけど、男としてのけじめみたいなものをつけて求婚する気分にはなれません。
結婚に対して、良い印象もないし、明るいイメージも抱けないのです。で、同じような気持ちを抱く男ってわんさか世間にいるものなんですよね。
では、彼らのする恋愛のゴールはどこにあるのでしょうか……という話をしていきたいのですが、これって恋愛関係が成立した当初に、とっくに達成していたりするんです。今回は、その理由をちょっと詳しく説明していきましょう。
男という生き物はそもそも恋愛に対して、女とは違う目線を向けるものです。有り体(ありてい)に書いてしまうと、付き合うことそのものが目的でありゴールという男って大勢います。
彼女がいるという、満足感。たったこれだけのことを以てして、一応のゴールと認識するわけです。では、その理由はどこにあるのかという話になると思うのですが、要は世間体も大きく関係しています。
「あいつは彼女がいない。モテない」みたいなことをさんざん言われているうちに、男性は「くっそ~とにかく彼女を作って恋愛をしなければな」と思うようになっていくんです。
これは比喩でなく、実際にそういう男って多いんですよ。そりゃあイケメンであればそんなことを周囲から言われることもないのですが、世間にはイケメンなんてほとんどいませんからね。
そのため、どうしても並みの男たちは、とにかく「俺はお前らと違ってすでに彼女がいるんだ。恋愛をできているんだ」とマウントしたくなるわけです。
このマウントというのは、考えてみれば昔で言うところの「結婚していない男は社会人として半端者」という風潮のダウングレード版と考えていいでしょう。
彼女がいない男はダサい。そういう考えこそが1番ダサいのですが、とにかく恋愛をしているという満足感を欲する男はいるとおぼえておいてください。
まあ、前述のような男としての面子の張り合いみたいな、しょうもない部分を取っ払っても、「そもそも恋愛の行く末なんて曖昧だ。どこがゴールなのやら」と思っている男はいるものです。
たとえば表題にもある「結婚」という文字。これだって確実なハッピーエンドではないですよね。結婚をしてもそれはゴールじゃありません。長い共同生活のはじまりというだけで、結婚したからといって、日常に新たな刺激が得られるわけでもないです。
特に今のご時世、奥さんを扶養することも、子供をもうけることも厳しいと感じる、低収入世帯は増えています。30代40代で年収が400に届かないという人も、本当にざらです。
そもそも日本人全体の平均年収が400万円台しかないので、恋愛をするだけで実質的に精一杯で、そこから先なんか考えるだけ野暮なのかもしれませんね。
それに、もともと恋愛は自由意志でなんとなくやるものです。全ての恋愛に「男の責任が~」みたいなことを押し付けられるような話でもないので、なおのこと今の時代の男たちは、恋愛のゴールなんて意識しなくなっていると考えていいでしょう。
恋愛という契約ってもの自体、昔から男女ともに実質的にはコスト面でのメリットは薄かったですし……。
男の恋愛観は、みなさんが思っている以上に行き当たりばったりです。だって周囲をみてください、婚姻率がどんどん下がっている昨今、あの議員先生も、あの人気中年アイドルも、みんな結局はできちゃった婚じゃないですか。
相手を妊娠させない限りは結婚をしたいという具体的な意思表示もしない男ばかりの時代なのです。そういう状況だということだけは常々意識しておくべきでしょう。
「私が結婚したいんだから、カレもきっと同じ気持ちだろう」は儚い幻想です。
Written by 松本 ミゾレ