男女というものは、見つめ合うだけで、お互いに憎からず思ってさえいれば異性として意識し合うようになるものです。これはもう、理屈云々でなく、昔からそういう部分ってありますよね。
ちょっと目が合っただけで急激にその人のことを意識してしまい、「これが恋か」みたいな気持ちになる経験。多くの人が10代の初めぐらいに体験したことでしょう。
この原体験っていくつになっても色あせないもので、アラサーになろうとアラフォーになろうと、男女がふたり見つめ合う目をそらさない時間が確保されれば、それだけで新しい関係が生まれることもあります。
人間はいくつになっても、自分たちが思っている以上に単純なのです。
人間の目は、コミュニケーションの上で重要な役目を担っています。
視線の先に何があるか。まばたきの頻度はどうか。こういう単純な機能ですら、人と人がコミュニケーションを取ろうとすると、なんらかの意味を持つのです。
ですので、男女ふたり、ともに見つめ合う目をそらさないという単純なアクションでも、それはお互いに「あなたのことが気になる」という意思表示をすることになります。
少なくとも男性は、女性から熱っぽい視線を向けられ見つめられる時点で「あ。これはそういうことだな」と思い込んでしまいます。
目はまさに、口ほどに雄弁なのです。
見つめ合うという行為は、お互いに好意を相手に伝え合っているという意味でかなりストレートな表現をし合っています。
クラブに行ったことがある方は分かると思いますが、あそこって出会いの場としてもある程度機能していますよね。
ただ、普通の出会いの場と違うのは、音響がうるさいのでまともに会話ができないという点。こういう場合にどうしたら異性とコミュニケーションが取れるのかと言えば、もう見つめ合うぐらいしかありません。
ふたり見つめ合う目をそらさないというシチュエーション。これだけをきっかけにして出会い、そのまま恋愛関係がスタートしました~みたいな漫画みたいなカップル、筆者も何組か知っています。
見つめ合うというのは、男女が関係の発端を作るという意味では、私たちが普段考えている以上に重要な行為なのかもしれません。
特定の相手がいないいい年齢の男女がふたり、見つめ合って目をそらさない時間が数秒、数十秒続けば、そりゃあなんらかの進展があるでしょう。
しかし裏を返せば、あまり不用意に男性と見つめ合うのは、相手を勘違いさせる原因にもなると考えられますので、そこだけは注意が必要でしょうね。
自分が「いいな」と思わない男性には、極力長い時間目線を向けない、見つめない。これって大事だと思います。
Written by 松本 ミゾレ