婚活パーティーに参加した女性の話を聞くと、パーティー中に5分で自己紹介をするコーナーがあるらしいです。まったく見ず知らずの人に5分で自分のことを話さなくてはならないのは、会話が苦手な人のみならず「トークの達人」であっても超難しいことです。
いきなりそんな難易度の高いことをしなくてはならない婚活パーティーってどうなのよ、とも思うけど、でもそういうコーナーがないと便宜上困るわけで、パーティーの主催者も参加者もともに頭を悩ませているんだろうなあ。
会話が苦手な人って、わりと人見知りが激しかったりすると思うのだけれど、「ある特定の人とは仲良く積極的に話せる」わけですよね。なので、ある特定の自分にとって話しやすい人を、自分の人生の味方につけておくといいんです。
つまり、自分にとって話しやすい人から、彼氏(旦那さん)候補を紹介してもらえるようにする。なにも苦手科目である「会話」をうまくこなさないと彼氏(旦那さん)候補ができないような状況にひとりで身を置く必要などどこにもないです。
そんな風に、苦手科目をうまく避けつつ自分の人生の発展を狙うというのは、生きるうえで大事な技術です。華麗な人生を送っている人を見ればわかると思うけど、うまく生きていくためには技術を磨くこと。
つまり、会話が苦手な人は、自分が喋りやすい人を人生の味方につけておく、ということがまずは大切です。
そうやってうまく苦手科目を避けつつ生きていても、どうしても立ち向かわなければならない場合があって、そういうときはどうすればいいのかと言うと「聞き上手」になればいいです。
会話が苦手なのを克服しようと思うと、自分から積極的に話せる度胸とか、会話のテクニックなどを身につけなくてはいけないと思いがちだけれど、その必要はまったくないです。「聞く」スキルを磨けばいいだけ。
女性はどうなのかよく知らないけれど、男は一見無口そうに見える人であっても、きっかけさえあれば自分のことを相手に喋りたいと思っているし、相手に真剣に聞いてもらいたいと思っています。
たとえばスナックって「話を聞いてもらいたい無口な男性」がすごく多いんです。スナックなんておっちゃんしか行かないところでしょ? というのは偏見です。男におっちゃんも青年もありません。男は男です。酒好きしか行かないところ? 女好きしか行かないところ? 全部偏見ですよ。スナックというところは、話を聞いてもらいたい男性客で溢れているところです。
もちろん、日常的にスナックに行く男性とそうでない男性がいますが、日常的にスナックに行かない男性だって、たとえば会社の部下をつかまえて飲みの席でずっと自分のことを喋っているとか、そういうことってあるからね。それならお金を払ってスナックで話を聞いてもらうほうがよほど「健全」だと、女性たちは思っていたりするでしょ?
つまり、男たるもの、みんな「おれの話を聞いてもらいたい」と思っているということです。誰に聞いてもらいたいと思っているのかといえば、他でもない女性に、です。
会話の技術というものは、まずは「聞く」こと。相手の話を興味をもって聞く。興味があるふりでもいいからまずは聞く。
この「聞く」ができれば、あとのことは相手の男性がやってくれるから大丈夫です。
それから、「おまけの情報」として、1、2回彼と会って喋っただけで「わたしはやっぱり会話が苦手だから、婚活なんて無理。知らない人と会話するなんて苦痛以外の何ものでもない」と思わないことです。
人は誰しも、3回、5回と会うなかで、少しずつ相手のことを知って、ナチュラルに会話ができるようになるものです。1回やそこら会っただけで流れるような会話ができる人なんて、芸人さんの中にもそう多くはいません。テレビは念入りな打ち合わせを何回もしたうえで、「いかにも初対面風なトーク」を放映しているだけで、事前に関係者が死ぬほど根回しをしている、それがテレビの世界ですよ。
Written by ひとみしょう