幼少期から注目を浴びる、天才クライマーと呼ばれる白石阿島(しらいし あしま)選手。小柄な体や可愛い見た目に反して、難しい課題をなんなく登っていきます。
そんな白石選手の強さの理由や東京オリンピックに向けた今後についてもお伝えします。
21世紀生まれ! 白石阿島選手のプロフィール
東京オリンピックも近づいている中、さまざまなスポーツで10代のアスリートが活躍しています。白石阿島選手はそんな10代アスリートの中でも、特に注目を集める一人です。
両親は日本人ですが、NY生まれNY育ちで英語の方が堪能のようです。顔が小さくスタイルが良いため、背が高いのかなという印象だったのですが、身長は155センチと小柄です。
トレードマークと言えるのが、ぱっつん前髪。これはお父さんがカットしているということです。日米2つの国籍を持っていますが、現在はアメリカ代表として大会に出場しています。
アメリカのユースチャンピオンシップでは、2010年~2016年の7年間優勝をし、圧倒的な強さを見せています。
可愛いという言葉が似合う白石選手ですが、細身の体にはしっかり筋肉がついており、まさに憧れの体と言えます。インスタグラムでは最近、ビーガンになったことを公表しています。
10代から自身の食生活についてどうありたいかを考え、多様な考え方を認めつつ自分の意見を公表するということは難しいと思います。こういった部分も白石選手の魅力なのではないでしょうか。
事故も乗り越える、白石阿島選手の強さとは?
2016年7月、クライミングジムでの練習中に13メートルの高さから落下した白石選手。高さ13メートルといえばマンションの4階程になります。
すぐに病院に運ばれ手術もしたそうですが、骨折など選手生命に関わる怪我はなく、落下の翌日にインスタグラムを投稿しています。
スキージャンプ競技の高梨選手も着地を失敗して病院に運ばれたことがありましたが、その後も現役を続けています。
技術やセンスというのも大事な要素ですが、柔軟性というのも特に危険を伴うスポーツでは重要なんだと思わせるエピソードです。
白石選手が幼いころから注目されているのには、大会での強さ以外にも、難易度の高い自然の岩場をいくつも完登している点があります。
アメリカで普及しているVグレードという単位は、数字が上がるほど難易度が上がり、現在のところV16が最高難易度となっています。
普通の人がみたら、どこをどう登るのかさっぱり分からない自然の岩といったところでしょうか。そんな岩場のV15レベルを女性初、史上最年少で攻略しているのです!
そんな白石選手ですが、競技以外の場面でも活躍しています。2014年にはキョーリン製薬グループのWeb CMに出演していたり、2015年にはタイム誌の「2015年の最も影響力のあるティーン30人」にも選ばれています。
その中でも特に驚くのが、様々な分野で活躍する人が講演をするTEDxTeenで13歳にして8分間しっかりとしたスピーチをしていたことです。
V14に挑戦し、手が血だらけになるまで登り続けたこと、成功したうえで気付いた、成功の中の大きな部分が失敗という言葉は、胸に響きます。フィジカルもメンタルも強い(そして可愛い)のが白石阿島選手です。
ボルダリングだけじゃなくてリードも強い!
スポーツクライミングにはボルダリングの他に、リードという種目があります。ロープで安全を確保したうえで十数メートルの壁に設定された課題にチャレンジする競技です。
白石選手は、ボルダリングよりもリードを得意としていて、2018年の世界選手権では5位に入賞しています。ボルダリング、リード共に難しさはありますが、リードの難しい点は競技のにトライする回数が一回しかない点が挙げられます。
ボルダリングより高さがある分、ホールドを掴む手数も多くなり、どのように攻略するかというところや暗記も大変です。
選手によりどちらの競技の方が得意というのは分かれるようですが、白石選手はユースの大会でどちらの種目でも優勝しています。
東京オリンピックを見据えた今後は
日米のW国籍を持つ白石選手ですが、現在のところどちらの国の代表となるかは決まっていないようです。
アメリカ代表として大会に出場していますが、最近練習の拠点をNYから日本へと移しました。理由としては日本の方がボルダリングをするのに環境が良いということです。
どちらの国で代表となるにせよ、オリンピックの舞台で活躍する白石選手を生で見られるかもしれない! というのが、東京でオリンピックが開催される醍醐味でしょう。
今後も要チェックです!!