最近何かと話題のボルダリングですが、街中でもよくジムを見かけるので知名度も急上昇しています。
しかしクライミング自体はそこまで日本人に馴染みのないせいで、フリークライミングとボルダリングがごっちゃになっていたり、全然違う競技であるなどの認識をしている人がとても多いです。
そこで今回は、ボルダリングとフリークライミングの違いを解説した上で、フリークライミングについて細かく説明していきます。
ボルダリングはフリークライミングの一種
実はボルダリングって、フリークライミングの登り方(スタイル)の一つなんです。
つまり別の競技でも何でもなくて、フリークライミングの一種にすぎないということですね。
ボルダリングだけ認知度が上がっているのは、フリークライミングの中でも手軽に始められるという性質が関係しています。
フリークライミングの種類
そもそもフリークライミングが何かというと、道具を使わず己の体とテクニックのみで岩壁を登る競技全体を指します。
もちろん高さのある壁であれば命綱を装着して登りますが、一度も命綱の世話になることなく登りきれば、それは自分の力だけで登りきった証になります。
では実際にフリークライミングにはどんなスタイルがあるのかを見ていきましょう。
①リードクライミング
リードクライミングは最も難しいスタイルで、クライマーとビレイヤーの2人で協力して登っていきます。
なぜ2人必要なのかというと、岩壁の下でロープを固定しておく人が必要になるから。クライマーは登りながらロープのセッティングを自分でこなす必要があり、常に万が一の事態に備えなければいけません。
これは登りながら同時進行なので、かなりのクライミング慣れが必要です。
また、フォール(落下)する際の距離もそれだけ大きくなるので、トップロープクライミングである程度技術を磨いて慣れている人でないと危険です。
クライマーとビレイヤーがきちんと連携し、お互いの信頼関係が成り立って初めて成立するスタイルと言えますね!
②トップロープクライミング
トップロープクライミングは初心者でも挑戦しやすくて、リードクライミングとの違いは最初からゴールとロープがつながっているため、登ることに集中しやすいです。
こちらもリードクライミング同様、「クライマー」と「ビレイヤー」の二人一組で10メートル以上の高さの壁を登ります。
ロープを使ったクライミングに挑戦したい人は、まずトップロープクライミングから行いましょう。
③ボルダリング
ボルダリングは3〜4メートルほどの低い岩で行われるシンプルなスタイルです。
ボルダリングジムなどの室内で行うことが多く、人口の壁とホールドを岩と仮定して登るのが一般的ですね。
下にはマットを敷いているので落ちても大丈夫ですし、基本的には1人で黙々と課題をこなすことも可能です。
フリークライミングの対義語は「エイドクライミング」
フリークライミングは道具を使わず己の肉体と技術のみで登りきることを指すと説明しましたが、それとは真逆のスタイルが「エイドクライミング」です。
これは漢字で表記すると「人工登攀(じんこうとうはん)」と表します。外岩を登る際にアブミというはしごみたいな道具を使って登るのですが、実は高等テクニックが必要とされるクライミングスタイルです。
この他にもロープすら使わないフリーソロクライミングとかもありますが、落ちたら即死するレベルのクライミングなので競技としては行えません。
そもそもこれは真似できる人がほとんどいないので参考にならないと思います。
初心者はボルダリングから初めよう!
以上がフリークライミングについてでした。
初心者はロープとかも使わなくて良い、安全で手軽なボルダリングから始めてみるといいでしょう。
僕はボルダリングジムでアルバイトしていましたが、お客さんの中にはボルダリングを極めてから外岩を登り、徐々に他のフリークライミングに挑戦していく人が多かったです。
基本的なクライミング技術をボルダリングで磨いてから挑戦すれば、危険なフリークライミングも安全に登りやすくなると思います!