あなたは「その人自身が好き」なのか、それとも「恋をしている自分」が好きなのか、考えたことはありますか?
“恋をしている自分”に酔ってしまう、いわゆる「恋に恋する」状態は要注意。勝手に相手を理想の存在に仕立て上げてしまい、現実とのギャップに苦しむ危険があります。
今回は、恋に恋してしまう人の特徴についてご紹介します。
「恋に恋する」とは、相手を深く好きになっているというよりも、“恋している自分”や“恋愛のシチュエーション”そのものにハマっている状態のこと。
脳内で理想の恋愛ストーリーを描いて盛り上がったり、恋愛ドラマや少女漫画のような展開を期待してしまったりと、まだ相手をよく知らない段階から盛り上がってしまう人も少なくないのだとか……。
恋に恋する状態は、純粋でまっすぐな気持ちの表れでもありますが、結果的に理想と現実がかみ合わず苦しむ人も多いようです。
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恋に恋してしまう人の特徴として、恋をしていないと不安になってしまうことが挙げられます。
こういう人は、恋をしている自分に安心したり、充実感を覚えたりするタイプ。常にときめきを求めているので、たとえ恋人がいなくても、理想の相手を無意識に探してしまうことも。
誰かを好きでいないと落ちつかず、気づけばいつも“好きな人”を設定しているような状態です。
周囲からは「いつも恋してるなぁ」と思われがち。悪いことではありませんが、気持ちが盛り上がりやすいぶん冷めるのも早く、恋愛が長続きしにくい傾向にあります。
相手を美化しがちなのも、恋に恋してしまう人の特徴のひとつ。
このタイプの人は、相手をまだよく知らない段階から「きっと優しい人に違いない」「絶対に運命の人だ」と思い込み、一方的にその理想を押しつけてしまうのです。
そのため、小さな欠点や理想から外れた一面を知っただけで、「あれ、思ってたのと違う…」と、一気に冷めてしまうことも。
自分が作り上げたイメージと現実の相手とのギャップに耐えられず、恋心が急にしぼんでしまうケースも多いようです。
恋に恋してしまう人は、相手そのものよりも恋愛のシチュエーションに重きを置くケースが多いようです。
こういう人は、自分が恋愛をしているという状況自体に満足感を覚えるため、記念日やデートの演出、SNSでの「いいね!」の数などに夢中になりがち。
「この人が好き」というよりも、「恋人がいる自分」や「周りから羨ましがられる恋愛」を楽しむ傾向があるため、相手の性格や価値観にはあまり目を向けないこともあります。
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恋愛ドラマや少女漫画にハマりやすいのも、恋に恋してしまう人の特徴のひとつです。
例えば、ドラマで主人公が告白される場面を見て「自分もこんな風に告白されたい!」と憧れたり、漫画の胸キュン展開に胸を高鳴らせたり。
もちろん、理想的なシチュエーションや王道の恋愛展開に心をときめかせること自体は悪いことではありません。しかし、現実の恋愛にもその理想を当てはめようとするとうまくいかないことも多いのが現実……。
自分の恋も同じようにドラマチックであるべきだと無意識に期待してしまい、結果的に相手に失望してしまう人も多いようです。
恋に恋してしまう人は、芸能人やアイドルの推し活に熱中しがちな傾向にあります。
現実の恋愛以上に、推しとの理想的な距離感や胸キュン体験を楽しむのが、このタイプの人の典型的な特徴でしょう。
推しの新曲リリースやテレビ出演に一喜一憂したり、ライブやSNSでの情報を追いかけてグッズを集めたり、イベントに参加したり。
推しとの関係にときめきを感じるのは楽しくてよいことですが、この感覚を現実の恋愛にそのまま持ち込んでしまうのはNG。
相手に理想を押しつけて引かれてしまったり、現実とのギャップにがっかりしてしまったりする可能性大です。
周囲の目を気にしやすい性格であることも、恋に恋してしまう人の特徴のひとつ。
このタイプの人は、「友だちに羨ましがられる恋がしたい」という願望や承認欲求が強く、自分の恋愛や恋人の存在を、他人からどう見られるかで価値を測る傾向にあります。
そのため、相手との関係そのものよりも、周囲からの評価やイメージに振り回されがち。また、恋人がいないと「恥ずかしい」と感じることも少なくありません。
自分の見せ方や理想にこだわるあまり、SNSに理想的なカップル写真を載せて自慢したり、周囲に羨ましがられる恋を演出したりすることも。
しかし、そんなことを続けるうちに、結果的に相手との関係がぎくしゃくしてしまい、うまくいかないケースも多いようです。
恋に恋してしまう人は、現実とのギャップに苦しんだ結果、すぐに冷めてしまいがちです。
例えば、デートが思い通りにいかなかっただけで「この人とはダメだ……」と決めつけたり、相手がLINEをすぐに返さないだけで「もう冷められた?」と不安になったり。
理想の王子様像を頭の中で描きすぎているため、相手のちょっとした欠点や思い通りにいかない現実に触れると、急に気持ちが冷めてしまうんですよね。現実の相手と理想のギャップに弱いタイプです。
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恋に恋している状態から抜け出すには、まず相手を「理想の存在」ではなく、一人の人として知ろうとすることが大切です。
また、恋愛だけに依存せず、自分の生活や趣味に充実感を持つことも意識しましょう。
恋人だけでなく友だちや家族との時間を楽しんだり、一人の時間で好きなことに没頭したりすることで、恋をしていない自分も大切にできるようになります。
心のバランスを整えることで理想と現実のギャップに振り回されにくくなり、健全で落ち着いた恋愛を楽しめるようになるでしょう。
Written by 糸野旬