SNSなどのインターネット上で共通の話題や趣味で知り合った相手と仲良くなったら、次は現実の世界で会って話をしたいと思う人は多いでしょう。インターネット上で知り合った相手と実際に会うことを、インターネット用語で「オフ会」と呼びます。
オフ会が気になっているものの、実際に何をするのか、マナーはどうなのかといった不安を持つ人は多いでしょう。今回はオフ会の基本知識や魅力、マナー・注意点、体験談などについて解説します。
オフ会とは、「オフラインミーティング」を略したインターネット用語です。
SNSや掲示板、オンラインゲームなどのオンライン上で知り合った人達が現実で集まり、親睦を深める会を指します。
SNS内やゲーム内チャットなどで、オンライン上で仲良くなった人と会う約束をすることで、オフ会を実現することが多いです。直接会いたい人が多い場合、SNSやチャットで参加者を募って、数人でオフ会を開くこともあります。
リアルイベントの参加に合わせて、イベントが始まる前や終了後に集まってオフ会を開くケースも多いです。
オフ会は、普段SNSで交流している人やゲーム仲間と実際に会えるチャンスです。オフ会の内容は人によって異なります。
カフェや居酒屋で食事をしたり、カラオケを楽しんだりしながら、共通の話題で盛り上がるオフ会もあります。ゲーム仲間であれば、電源やモニターなどが整った会場を抑えて、一緒にゲームをするオフ会が定番です。
総務省の「平成30年版 情報通信白書」によれば、SNSやオンラインチャット、メーリングリストを通じて知り合った相手と直接会った人の割合は、40~50%程度となっています。
回答者の約半数は、オフ会に参加していることがわかるでしょう。
また、スマートアンサーが過去に行ったアンケート調査によると、実際にインターネット上で知り合った知人・友人とリアルで会った人の男女別の年齢割合は、以下のようになっています。
年齢 |
男性 |
女性 |
10代 |
19.5% |
33% |
20代 |
24.9% |
39.7% |
30代 |
25.3% |
31.1% |
40代 |
22% |
24.7% |
50代以上 |
15.1% |
18.2% |
男女を比較すると、女性の方がオフ会に参加している経験が多いようです。
幅広い年代の人がオフ会に参加していますが、女性は10代から30代にかけて参加率が高く、男性は20から40代の参加率が高いようです。
参考文献:総務省「平成30年版 情報通信白書」
参考文献:スマートアンサー「20代女性の4割が「初対面はネット上だったが、リアルでも会ったことがある友人や知人がいる」と回答 | ネット起点でのコミュニケーションに関する調査結果」
オフ会は普段よく交流している相手とは言え、初対面の人と会うことになります。
トラブルを防ぐためにも、以下の基本知識を理解しておきましょう。
・基本的にハンドルネームで呼び合う
・安易に個人情報を伝えない
・幅広い年齢の人が集まる
・オフ会で撮影した写真や動画は勝手にSNSに載せない
・参加費はその日に支払いを済ませる
インターネット上で知り合った人とは、SNSやチャットなどでいつでも交流できるため、無理に直接会う必要はないでしょう。
しかし、オフ会に参加することには、以下のメリットや魅力があります。
・人脈を拡大できる
・共通の趣味で盛り上がれる
オフ会の具体的なメリット・魅力について見ていきましょう。
オフ会に参加することで人脈を広げることができます。参加者は共通の趣味や目的を持っていますが、年齢や性別、居住地、仕事などは全く異なります。
つまり、普通に生活していては出会えない人と交流できる可能性が高いです。現実の属性にとらわれず、ただ同じ趣味や趣向を持つ人とつながりを持てることが、オフ会に参加する魅力です。
オフ会では、共通の趣味で盛り上がれることも楽しみの一つです。趣味のコミュニティで出会った相手であれば、あらかじめお互いが好きなものがわかっているので、スムーズにコミュニケーションをとることができるでしょう。
身近な相手にはなかなか話せないマニアックな内容でも、共通の趣味・趣向を持っている相手であれば盛り上がり、さらに仲良くなれます。
オフ会は決まった内容はなく、主催者がその時々に合わせて内容を決めることが多いです。
例えば、交流をメインとしたオフ会であれば、以下のような流れで進行していきます。
1.待ち合わせ場所や会場に集合
2.全員集まったら軽い自己紹介タイム
3.食事をしながら自由に交流を楽しむ
4.場合によって二次会や三次会を開催
5.解散
ゲーム好きが集まるオフ会であれば、一緒にゲームを楽しんだり、ゲームについて語り合ったりするのがメインとなるでしょう。推し活オフ会であれば、推しについて存分に語り合い、推しの映像を一緒に楽しんだり、グッズのお披露目や交換をしたりなど一緒に推し活を楽しみます。
このように、オフ会はどのような集まりなのかによって、やることは大きく変わってきます。何をするのかわからず不安であれば、主催者に当日やることや必要なものなどを確認しておくと良いでしょう。
オフ会の参加者はほとんどが初対面ということが多いので、自己紹介タイムを設けているのが一般的です。自己紹介は自分がどんな人なのか知ってもらい、興味を持ってもらう機会になります。
また、自己紹介の仕方次第で第一印象が変わり、印象が悪いとこの後の交流にも影響を与える可能性があります。オフ会での自己紹介では、「はじめまして、○○(ハンドルネーム)」と挨拶と名乗りから入ると良いでしょう。
初対面の相手に自分が誰なのか、丁寧に伝えることで良い印象を持ってもらえます。
その後は、自分の好きなものや趣味、ハマっているものなど当たり障りなく、自分のことを知ってもらえるような内容を伝えましょう。自己紹介をする時は、良い印象を与えるために笑顔を崩さず、ハキハキと明るく喋ることを心がけましょう。
オフ会を開くのであれば、開催場所を選ぶ必要があります。
開催場所を選ぶ際のコツは以下のとおりです。
・何をメインにしたオフ会にするのか明確にする
・参加者の見通しを立てて規模感を決める
・アクセスや予算にも考慮する
オフ会の会場選びは、目的によって異なります。
例えば、交流をメインにするなら居酒屋やレストランなど食事を楽しめる飲食店が候補となるでしょう。
また、どれだけの人数が参加するのかによって、押さえるべき会場の規模が変わってきます。
特に大人数のオフ会となると、宴会席や広めの会議室などを会場として押さえなければなりません。
他にも最寄駅などからアクセスしやすい場所であるのか、参加者が無理なく支払える費用なのかどうかも注目して、オフ会の目的に合った会場を選びましょう。
オフ会の会場選びは目的によって変わってくるので、おすすめの会場の選び方をご紹介します。
美味しい料理やお酒を楽しみながら交流したい場合、居酒屋やレストランなどの飲食店がおすすめです。参加人数が多い場合、大部屋やお店を貸し切ってオフ会を開くのも良いでしょう。
自分たちで食事を用意したり、運んだりする手間もかからず、会話に集中できるのもメリットです。
参加者が多かったり、自分たちで料理やドリンクを持ち込んだりしながらオフ会をしたい時は、パーティールームがおすすめです。
パーティールームの中にはキッチン付きやカラオケが付いた部屋もあり、部屋の広さも多岐にわたるので、目的や人数に合わせて選べます。
サブカルや音楽好きが集まるオフ会では、カラオケがおすすめです。共通で好きなアーティストや曲を一緒に歌えば、大盛り上がりすることでしょう。
料理やお酒、ソフトドリンクの注文ができるほか、最近は飲食の持ち込みOKとしているカラオケもあります。
レンタルスペースは、ゲームや鑑賞会など推し活や趣味活動をオフ会で楽しみたい場合におすすめです。
最近は24時間利用でき、就寝スペースやお風呂などの設備が揃っているレンタルスペースもあります。
おしゃれなレンタルスペースも多く、雰囲気のいい空間で仲間とワイワイと盛り上がることができるでしょう。
参加者は普段から仲良くしている相手とはいえ、オフ会では初対面となるため、礼儀やマナーをわきまえなければなりません。
礼儀やマナーが不十分だと印象が悪くなり、今後の関係に影響が出てしまうので注意が必要です。
オフ会の参加で意識したい基本的なマナーは以下のとおりです。
・普段から参加者と交流してオフ会の内容を把握して参加する
・オフ会ではハンドルネームで呼び合う
・言葉遣いや礼儀作法に注意する
・参加者と適度な距離感を保つ
どんな目的で、何をするためにオフ会が開催されるのか、その趣旨を理解して参加することが大切です。幹事や他の参加者と普段から交流して、事前にオフ会の内容を把握しておきましょう。
また、オフ会ではハンドルネームで呼び合うのが基本です。ネット上は砕けた話し方で問題なくても、オフ会では初対面の人と直接会うことになるので、言葉遣いや礼儀作法にも注意しましょう。
参加者とのトラブルを回避するためにも、節度な距離感を保ち、馴れ馴れしい態度にならないように気をつけてください。
オフ会を安全に楽しむためには、個人情報の扱いにも注意が必要です。
個人情報を守るために徹底したいことは以下のとおりです。
・個人情報を聞かない、話さない
・記念写真の公開を認めない
個人情報を守るためには、本名や住所、連絡先などの情報を話さないことが大切です。
また、私的に仲良くなりたいからとむやみに個人情報を聞き出す行為もマナー違反となるので注意しましょう。
オフ会では記念撮影をすることが多くありますが、その写真をネットに公開してもいいか聞かれても、断ることをおすすめします。ネットの写真を公開すると顔バレしてしまい、SNSをチェックした知人などに知られてしまう可能性があるでしょう。反対に、トラブル防止のためにオフ会の記念写真を無断で後悔するのも避けてください。
実際のオフ会はどんな雰囲気なのか、気になる人もいるでしょう。
ここで、オフ会の体験談を2つご紹介します。
Xで出会った同じアイドルグループが好きな5人でオフ会を開催しました。今回はBlu-ray鑑賞ができるカラオケ店を会場にしました。
全員直接会うのは初めてだったので、軽い自己紹介と会話をしてから、一緒にライブ映像を見たり、曲を熱唱したりして楽しみました。それぞれ推しは違うけど、それぞれの推しの良いところを語り合うなどして盛り上がり、お互いを尊重し合える楽しいオフ会ができて良かったです。
みんな礼儀やマナーも良くて居心地も良かったし、今度は一緒にライブやお泊りしようと約束しています。
カラオケ好きが集まるオフ会に初めて参加しました。10人程集まってカラオケを楽しんだのですが、年齢差がある参加者が多くてジェネレーションギャップについていけなかった。
男性の参加者の中には、しつこく女性に連絡先を聞いている人もいた……
ネットでは楽しく交流できても、実際に直接会ってみると印象が違うし、普段関わりがない人も多かったこともあって、思ったようなオフ会じゃなくて残念でした。
オフ会に参加経験がある人の中には、成功と感じる人もいれば失敗だったと感じる人もいます。
上記で紹介した体験談を参考に、成功と失敗のポイントを見ていきましょう。
【成功のポイント】
・礼儀やマナーを大切にする
・お互いを尊重する
「親しき仲にも礼儀あり」という言葉があるように、普段仲良くしている人でも礼儀やマナーを大切にすることで、友好関係を築く上では大切です。
また、相手の好みや趣向などを尊重し合うことも、コミュニケーションを円滑にし、楽しいオフ会にするポイントと言えるでしょう。
【失敗のポイント】
・話の合う参加者がいない
・迷惑行為を行う
たとえ同じ趣味でも、話の合わない参加者がいるという可能性があります。
例えば、参加者同士に年齢差がある場合、ジェネレーションギャップを感じて会話が盛り上がらないということがあるでしょう。
また、普段からあまり交流がない人ばかりだと、相手がどんな人かわからず、うまくコミュニケーションがとれないというケースもあります。参加者とは普段から積極的にコミュニケーションをとってギャップを埋めておいたり、どんな相手でも興味を持って接したりする工夫が求められるでしょう。
他にもオフ会でしつこく連絡先を聞くなど、迷惑行為にも注意が必要です。
楽しいオフ会の雰囲気をぶち壊してしまい、今後オフ会に呼んでもらえない可能性もあります。
共通の趣味や好みを通じて出会ったオンライン上の仲間とより親しくなることがオフ会のメリットです。
オフ会をきっかけに恋愛に発展する男女もいますが、基本的には交友関係を深めることが目的となっています。
そのため、恋愛目的で出会いを見つけたいのであれば、街コンや婚活パーティーへの参加がおすすめです。
街コンジャパンでは、趣味コンや婚活など、様々なテーマの街コン・婚活パーティーの情報を掲載しています。
自分に合ったイベントがないかチェックし、見つかったらぜひ参加してみましょう。
参考文献:街コン・婚活パーティーのポータルサイトmachicon JAPAN
オフ会はオンライン上で親しくしている相手と直接出会えるチャンスです。
共通の話題や趣味を持つ仲間との交流は実りのある時間で、人生をより豊かなものにしてくれるでしょう。
ただし、初対面の相手との交流はトラブルも懸念されるため、マナーを守って開催・参加することが大切です。
趣味や好みが合う仲間ともっと仲良くなりたい時は、ご紹介したマナーや注意点を参考にしながら、オフ会に参加してみましょう。
Written by 早紀