「略奪婚」という選択。その先に待っているのは幸せな日々でしょうか? それとも後悔の日々でしょうか? この記事では、誰かのパートナーを奪う形で始まった恋愛の末路を、6つのエピソードで紹介します。ぜひ参考にしてください。
「好きになった人にたまたまパートナーがいただけ」そんな気持ちで始まる略奪愛。強い感情に突き動かされ、タブーを乗り越えてまで手に入れた関係のその後には、いったい何が待っているのでしょうか?
略奪婚の最大の問題は、2人の関係が誰かの不幸の上に成り立っていることです。
深く人を傷つけた経験が、「自分も同じように奪われるかもしれない」という不安や、「人を犠牲にして手に入れた幸せ」という罪悪感としていつまでもつきまといます。
略奪婚をしたある30代女性は、「最初は幸せだったけれど、夫が外出するたびに『また新しい誰かと出会うんじゃないか』と考えてしまう」と告白します。
元々のパートナーを裏切った相手だからこそ、同じことが自分にも起こるのではと疑心暗鬼になってしまうのも無理はありません。
心の中にしこりが残ったまま、信じきれない相手と向き合うのは精神的にも大きな負担。そして、その不安が的中するケースも少なくないのが現実です。
普通の結婚と違い、略奪婚は基本的に周囲の祝福を得られません。
両親や友人、元配偶者の知人など、冷たい視線の中で新生活をスタートさせるケースが大半です。
人生の大きなイベントで、周囲の温かい支えがないことは想像以上に辛いもの。中には、「略奪婚をしてから、友人の結婚式に呼ばれなくなった」「親戚の集まりに夫婦で参加しづらい」という声も聞かれます。
また、略奪婚をした結果、相談できる人が減ってしまい、誰にも打ち明けられず孤独を深めるケースも少なくありません。
支えがないからこそ、問題を抱え込みやすくなるという悪循環に陥りがちです。
略奪婚の背景には、離婚・不倫といった問題が絡んでいます。元配偶者への慰謝料・子どもがいれば養育費・続いていく子どもとの関係など、過去のトラブルが清算されないまま続くことも。
相手に子どもがいる場合、たとえ引き取らなかったとしても完全に過去を断ち切ることはできません。元配偶者との接点が残り続けることで、新しい2人の関係がギクシャクするケースも多々見られます。
「子どものことで元妻からの連絡が多く、現在の妻が不満を募らせている」と漏らすのは、不倫からの結婚経験がある40代男性。
離婚までの過程によっては、法的な問題の解決に時間とお金がかかることが多く、精神的な負担を強いられがちです。
略奪婚で一時的に幸せを手に入れても、その関係性の土台が「裏切り」である以上、相手が再び浮気や不倫に走ることもあります。
統計的な数字はありませんが、略奪婚後に再度の不倫・離婚を経験するケースは決して少なくない様子。
「わたしとの結婚も略奪婚だった。ほかの女性に奪われたのも、よく考えたら仕方がないことですね」と語るのは、略奪婚をした相手と離婚をしたばかりの40代女性。
過去のパターンは繰り返されやすいという心理学的な側面もあります。略奪婚という形で結ばれた関係には、この「黒歴史の繰り返し」のリスクが潜んでいるといえるでしょう。
略奪婚のリスクや困難は数多くありますが、すべてのカップルが不幸になるわけではありません。誰に何を言われても「この人しかいない」と信じた人たちの中には、幸せをつかんでいるケースもあります。
略奪婚の結果、世間や家族から距離を置かれて生活が苦しくなったにもかかわらず、「一緒にいられるだけでいい」と語る人もいます。
ある40代男性は「前の生活と比べれば経済的に苦しいけれど、本当に愛する人と過ごす時間は何にも代えがたい価値がある」と語ります。
また、周囲の反対を押し切って略奪婚に踏み切った50代女性は「自分の人生は自分のもの。周りの期待に応えるための人生ではない」と断言します。
共通しているのは、自分の選択に責任を持ち、どんな未来も受け入れる覚悟を決めていること。
略奪婚がうまくいくかどうかは、最終的にお互いの信頼と覚悟の強さにかかっているのかもしれません。
まれではありますが、略奪婚をした当初は大反対されたものの、何年も関係を築いていくなかで徐々に周囲の理解を得られたというケースもあります。
「最初は両親に絶縁されかけたけれど、子どもが生まれてから少しずつ関係が修復された」という30代女性の例も。
すべてを一度に解決しようとせず、焦らず時間をかけることで、少しずつ周囲との関係を修復できるケースもあるようです。
「認めてもらえなくても仕方がないけれど、認めてもらえたらありがたい」そんな謙虚さと忍耐が鍵といえるでしょう。
略奪婚の末路はすべてが破滅的とは限りませんが、多くのリスクや代償が伴うのも事実です。一般的な恋愛・結婚よりもハードルが高く、乗り越えるべき課題が多いのは間違いありません。
大切なのは、自分の選択に向き合う覚悟と、相手と真剣に向き合い続ける姿勢。「人をどこまでも深く傷つけた」という事実から目を背けず、その上で新しい関係を構築していく強さが必要といえそうです。
Written by やまだうめ