「外面はいいけど、裏では他人の陰口ばかり」のような人に心当たりはありませんか? こういう人は、本性がばれると人が離れていってしまうので、偽りの自分でうまくごまかしているのが大半です。
しかし、実はこうした「悪意ある二面性を持った人」を見分ける方法があります。
今回は、裏表のある人の見分け方を5つご紹介します。
後半では「あなたの裏表度チェックリスト」も紹介するので、ぜひ自己チェックをしてみてください。
それではさっそく、裏表のある人を見分ける方法をご紹介します。
裏表のある人の典型的な特徴です。
仕事上で顧客などに対していつもと違う丁寧な態度をとったり、言葉の選び方を変えたりするのはマナーの範囲。
でも、友達など同じ目線の相手にも序列をつけ、自分より下と判断した相手にマウントをとったり、自分より上と判断した相手に媚びへつらったりするタイプは要注意。
こういうタイプは
「相手が自分より上か下か」「誰が勝ち組で誰が負け組か」
のような序列思考なので、基本的に「自分が序列(ヒエラルキー)の上に行くこと」を優先しています。
つまり、自分が勝ち上がるためなら平気で他人を蹴落とすということ。付き合い方を工夫するか、距離を置くのがおすすめです。
誰かに嫌なことをされたら、その出来事を他の人に話し、共感してもらいたがるのは人間の性です。
単なる不満や愚痴が、結果として誰かの悪口や陰口になってしまうことは往々にしてあるでしょう。
ここまでは自分自身の感情管理の課題なので、各々が自分自身と向き合えばいいだけの話。
しかし、嫌なことをされた相手の評価を下げるために、攻撃的な言葉で非難したり、その人の悪い噂を広めることに躍起になったりするタイプは要注意です。
その行動の裏には「その相手を制圧したい」という欲求が隠れている可能性が高いからです。
自分自身を慰めるための共感を得るためでなく、誰かを貶めるための攻撃性に転化しているのが危険なところ。
不満を感じる相手を攻撃する性格であることを自ら告知しているようなものですから、できるだけ関わり合いになりたくないところです。
学術的な研究や調査を紹介する、米国を拠点とするWebサービス「Study Finds」が、2000人を対象に2022年に行った調査によると、人間は1日のうち平均的に4つの嘘をつくことがわかりました。
たとえば「あら! そのバッグ素敵ね!」といった社交辞令も「嘘」にカウントすると、我々は確かに日常的に多くの嘘をついています。
しかし、これらはあくまで人間関係やコミュニケーションを円滑にするための潤滑剤となる「好意的な嘘」です。
一方、裏表のある人は、「他者をコントロールしやすくするための嘘」や「攻撃対象である誰かの評判や評価を下げるための嘘」といった「悪意ある嘘」をつくのが特徴です。
また、他人をコントロールするのが上手な人ほど、悪意ある嘘を「まるで悪意のない単なる事実」として表現するのがうまいのが困りもの。
「あの人って物腰が柔らかくて丁寧だし、すごく素敵よね~。この前もとても親切にしてくれて助かっちゃった~。
あ、でも、実は女癖がすこぶる悪いって評判よ……?気をつけた方がいいかも……?あくまで噂だけど♪」
みたいな言い方をする人の言葉は、話し半分程度で疑ってかかった方が賢明かも……?
参考文献:‘You look great!’ Average person tells 4 lies per day, survey shows
「自分の意見を主張する」という行為は、時に摩擦を生んだり角が立ったりなど、意外とリスキーなものです。
だからこそ、物事を穏便に済ませようと思えば思うほど「自分の意見を主張しない方が無難」という考え方が強くなります。
とはいえ、たとえば家族や会社内のチームなどにしても、時には本音をぶつけ合って理念や方針をブラッシュアップした方が、チーム全体にとって大きな利益につながりやすくなる側面もあります。
その点、裏表のある人は、基本的に自分のことしか考えていないので、チームの利益などの大局観がありません。
「面倒なことはごめんだ」という自己都合だけで、のらりくらりと周りに合わせながら過ごすわけです。
難しいのが、中には単に思考を言葉で表現するのが苦手な人も多いということ。
裏表のある人は「自分の意見を言えない」のではなく、「自分の意見をあえて言わない」のがポイントです。
裏表のある人の特徴として最後にあげられるのが「嫉妬心の強さ」です。嫉妬心の強さは、劣等感の裏返しでもあります。
そして、劣等感の根源は「他者と自分を比較して優位性を競いたがる感性」にあります。
聡明な方は既にお気付きでしょう。
二面性や多面性をもって悪意を放出する人は、基本的に「他者より優位でありたい」という動機に基づいて行動します。
つまり最初にお話しした「序列思考」が根底にあり、ここまでご紹介した1~5のすべてに共通する重要な要素なのです。
「誰が上で誰が下か」といった差別的な感覚にとらわれず、他人の幸せを素直に祝福できるような自分でありたいですね。
最後に、あなたの裏表度チェックリストをご紹介します。
以下、10個の設問に対し「Yes」か「No」で回答してください。Yesの数を数えて、下にある【あなたの裏表度評価表】と照らし合わせてみましょう。
【あなたの裏表度チェックリスト】
・人と違う意見を言うのが苦手
・人に合わせるのが得意
・できるだけ自分の弱みを見せたくない
・場の空気を読むことが多い
・他人の長所を見つけるのが得意
・大切なパートナーや親友がいる
・駆け引きは得意
・自分から謝るのが苦手
・車の運転は荒い方だ
・酒癖は悪い方だ
【あなたの裏表度評価表】
・Yesが0個…… 裏表がまったくないタイプです。かえって誤解されてしまうこともあると思いますが、どうかそのまま真っすぐに生きてください。
・Yesが1~2個…… ほとんど裏表がなく、さっぱりとした気持ちのいいタイプです。リーダーとしての資質が備わっている可能性大です。
・Yesが3~5個…… 素直で繊細なタイプです。
悩んだり苦しんだりすることもあると思いますが、そんなあなただからこそ愛してくれる人がいることでしょう。
・Yesが6~7個…… 裏表があるというより、策士なタイプです。
消耗することもあると思いますが、結果や評価が伴っているなら、人生方針は間違っていないでしょう。
・Yesが8~9個…… かなり裏表があるタイプです。
それだけ不安感が強い性格ということでもあります。もう少し自分自身を解放してあげてもいいかも……?
・Yesが10個…… 裏表をがっつり使い分けていて、むしろ潔いです。
物事を自分本位にでなく、利他や博愛の精神をもって捉えることができたら、教祖などそういう別次元の領域に昇華できるかもしれません。
裏表を持って生きるか否か。最終的にそれは各々の人生方針に委ねられるところではあります。
ただ、人間関係を裏表で使い分けながらコントロールしても、実はあまりQOLが高まりません。
社会生活を円滑に送る上での技術は多少必要です。
しかし、「悪意をもって他者を蹴落とし、序列の中で生きるかどうか」は、自分自身の弱さや未熟さやコンプレックスといかに向き合えるかが岐路です。
自分の弱さと向き合うのはつらい作業ですが、弱さを認めて克服できたら、QOL爆上がり間違いなし。
裏表のない「ありのままの自分」で、人生街道を快適に歩みましょう。
Written by はるお