信じられないかもしれませんが「幸せになる遺伝子」というものがあるんだそうです。また、その遺伝子を持っていれば、どんな環境に身を置き、誰と恋をするとしても、不幸を感じにくいのだとか。
じゃあ、産まれた時点で幸せな恋ができるかどうかは決まってるの? と、少し不安になってしまいますが、たとえそうだとしても、世の中すべての人は幸福になる権利があります。特別な遺伝子を持つならともかく、そうじゃない場合はどうすればいいのか考えてみます。
心理学者ソニア・リュボミアスキーいわく、幸福かどうかを決定づけるのは、50%が遺伝なんだそうです。つまり、生まれつき幸せを感じやすい人は、どんな恋をしていても満足できて、不幸を感じやすい人は素敵な恋人と付き合えても「自分は不幸せ」と思うということ。これは遺伝なので努力や工夫で変えることができません。
また、外見の良し悪しや身を置く環境が幸福かどうかを決める上で与える影響は、わずか10%。「カワイくない」「出逢いがない」「周りが協力してくれない」などということは、実はあまり重大ではないんですね。恋を妨げる大きな壁に思えても、実際には些末なことだといえます。
幸か不幸かを決める50%が遺伝で、10%が環境や状況だとすれば、残りの40%は何なのか?……それは「意図的な行動」です。
日々の行動を意識して変えれば幸せになれるのです。またその理論は、さまざまな心理学者が提唱する、幸福体質になる方法でもあります。
具体的には「楽観的になる」「他人を許す」「考えすぎない・他人と自分を比較しない」の3点が、特に効果的な行動だといわれます。
彼氏がいなくてもう○年……だとか、片想いの人が振り向いてくれないとか、好きな人の前で大失敗しちゃったなど、恋をする上で不安はつきものです。でも、どんな状況に対しても「どうにかなるさ」と気楽に構えることが大事。
不安や杞憂がさらなる不幸を呼び寄せるので、ちゃんとした根拠がなくても、前向きな気持ちでいるようにしましょう。フリーの状態が長いなら、独りで得したことを思い返す、片想いが進展しないのであれば、それだけ相手のことを深く掘り下げて考えられる、好きな人の前での失敗は、自分の色々な面を知ってもらう良い機会、などというふうに捉えてみるのです。
あるいは、楽観的になれる癖をつけるために、些細でも嬉しいと感じたことを日記に書くのも効果的です。
好きな人を横取りされた、だめんずに引っかかって無駄な時間を過ごした、大好きな男性にフラれた……という場合、ライバルや相手をつい恨みたくなります。でも、怨恨や嫉妬は何も生み出さず、さらなるマイナススパイラルを作るだけです。
恋に関係しなくても、日頃から相手の立場になって考える習慣をつければ、恨めしい相手も許せるようになります。「憎い」という感情をできるだけ早く手放すようにしましょう。
恋に落ちると、いくら考えても答えが出ないことがあります。そんな時、自分の考えを紙に書き出してみましょう。書くことで問題が整理されたり、客観的な視点を持てたりするので、出口のない迷路のような思考が停止するのです。
また、どんな幸福も完璧じゃありません。イケメンでお金持ちの彼氏を持つ女友達が、実はひそかに悩んでいる場合だってあります。安易に自分と比較して「いいな」と羨ましがるのは無意味です。他人の幸せをなぞることはできないし、他人の幸せが自分の幸せになるとも限らないでしょう。
参考:ソニア・リュボミアスキー著『幸せがずっと続く12の行動習慣』(日本実業出版社)