知らないと恥ずかしい! 間違えやすい敬語5選

ビジネスシーンでは、信用問題に発展することもある敬語の言い間違い。あなたのうっかり発言が原因で、大切な商談で失敗してしまうことも……。

「いつも何気なく使っているけれど、合っているのかな?」

少しでも不安に思った方はもちろん! 社会人としてビジネス敬語を見直しておきたい方のために、「間違えやすい敬語」をピックアップしてみました。正しい敬語をしっかり身につけておきましょう。

「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」を正しく理解しよう!

尊敬語

尊敬語

尊敬語は、目上の人に対して相手を立てる言い方です。語頭に「ご」「お」、語尾に「れる」「られる」「~になる」「~くださる」といった表現をします。

謙譲語

謙譲語は、自分や身内の立場を低くして、相手を敬う言い方です。「お(ご)~する/いたします」「お(ご)~いただく/いただきます」といった表現をします。

丁寧語

丁寧語は、聞き手に対して丁寧に述べる言葉です。語頭に「ご」「ご」、語尾に「です」「ます」「ございます」を付けて表現し、相手や内容を問わず使用できます。

ビジネスシーンで「間違えやすい敬語」5選

「ご苦労さまです」

「ご苦労さまです」

昔君主から家臣に向けて「ご苦労」という言葉が使われていた名残から、ビジネスシーンでは「ご苦労さまです」は目下の人に対して使用する言葉として認識されています。

上司に対しては「お疲れさまです」「お疲れさまでございます」、取引先には「お世話さまです」などの表現を使用しましょう。また退勤時には「お先に失礼します」などを使い分けましょう。

「了解です」「了解しました」

「わかりました」という意味で使用しがちな「了解です」「了解しました」という言葉には、尊敬の意味が含まれていません。

上司の指示に返事や取引先に対するメールには、「承知しました」を使用するのがベストです。より丁寧にかしこまった感じで言いたい場合は、「かしこまりました」「承知いたしました」を用いましょう。

「おわかりいただけましたでしょうか?」

相手の理解度を知りたいとき、「お分かりでしょうか?」「お分かりになりましたか?」と口にしていませんか? 目上の人に対して使用すると「わかってます?」と上から言われている感じがして、不快感を与えてしまいます。

「ご理解いただけたでしょうか?」「説明に不備はございませんでしたか?」といった丁寧な表現を心がけましょう。

「どちら様でしょうか?」

電話対応や相手の社名や名前をはっきり聞き取れなかったとき、つい使いたくなる「どちら様でしょうか?」「どなた様でしょうか?」の言葉。「様」が付いているので丁寧な言葉だと思われがちですが、どちらも間違いです。

「失礼ですが」「恐れ入りますが」とワンクッション置いて、「お名前をお聞かせいただけますでしょうか」「お名前を伺ってもよろしいでしょうか」と伝えましょう。ちなみに名前は「いただく」ものではなく、「聞く」ものです。「お名前をいただけますか」「頂戴できますか」も誤用表現なのでご注意を!

知らないと赤っ恥「間違えやすい敬語」3つのポイント

「弊社」「当社」/「貴社」「御社」の使い分け

「弊社」「当社」/「貴社」「御社」の使い分け

「弊社」は自社のことをへりくだった言い方。「弊社のミスにより、ご迷惑をおかけし……」と謝罪の際など、社外に向けて使用します。一方「当社」は、自分の会社を丁寧に言い表す際に使う言葉です。社内スピーチや報道やクレームへの回答、実績や方針を述べる際など、社内に向けて使用します。

また「貴社」「御社」はどちらも「あなたの会社」「そちらの会社」という意味で、相手の会社に対して敬意を表現した言葉です。ただし、使用シーンが異なります。「貴社」はメールや手紙など、文書の中で用いられる「書き言葉」、「御社」は面接や会話など、口頭で伝える際に用いる「話し言葉」です。

二重敬語

「〇〇をご覧になられましたか?」「おっしゃられた」「お客様がお見えになられました」「ご連絡させていただきました」など、丁寧な言葉を話そうとすると「お(ご)~になる」+「れる」「られる」の二重敬語になってしまうことがあります。

正しくは「○○をご覧になりましたか?」「おっしゃった」「お客様がお見えになりました」「ご連絡いたしました」です。うっかり失言しがちな方は、定番フレーズを繰り返し口にして練習しておきましょう。

また、安易に語頭に「お」や「ご」を付けてはいけません。「お紅茶」「お直りになった」「お手違い」など不自然な言い回しになってしまうのでご注意を!

「敬う相手」を間違える

正しく敬語を理解していても、敬意を払う相手(主語)が間違うと赤っ恥をかいてしまうことがあります。

たとえば、取引先から部長宛てに電話があったとき「部長は外出されております」と受け答えるのは間違いです。ここで敬意を払う相手は「取引先」ですので、「申し訳ございません。部長の○○はただ今外出しております」と答えるべきです。

また、「ご注文の品はお揃いになりましたか?」は、料理に対して敬語が用いられているため間違いです。正しくは「ご注文の品は、以上でよろしいでしょうか?」です。間違っても過去形の「よろしかったでしょうか」を使用しないよう気をつけましょう。

まとめ

まとめ

社会人として最低限抑えておきたい「間違いやすい敬語」5選+α。今まで何気なく使っていた敬語が、実は「間違いだった」なんてこともあるでしょう。正しい敬語を身につけるのは、今からでも遅くありません。ビジネスシーンで大失敗を回避するためにも、もう一度しっかりおさらいしておきましょう。

Written by mook

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