敬語の中には、多くの方が間違えて使っているものがあります。知らずに間違った敬語を使ってしまうのは、社会人として恥ずかしいです。
また、謝罪の際に間違えて敬語を使ってしまうと、反省していることが相手にきちんと伝わらなくなってしまいます。
では、どのような言葉が間違えやすい敬語なのでしょうか? 今回は、間違えやすい敬語例と敬語を正しく使うコツについてご紹介します。
意外と間違って使っている人が多い言葉と言えば、「ご苦労様です」という敬語です。
ご苦労様という言葉は、目下の人物に対して使う言葉のため、上司や目上の人に使う場合は「お疲れ様です」を使うのが正しい敬語です。
「お世話様です」は、一見問題なさそうに感じる敬語ですが、敬意が軽い時に使用する敬語のため、ビジネスシーンで使うのは相手に失礼です。「お世話になっております」と使うと失礼になりません。
こちらも、間違えて覚えている人が多い敬語です。自分に能力が足りていないことを伝えたい場合には、「力不足」または「力量不足」という言葉を使ってください。
「役不足」を使ってしまうと、正しい意味で伝わりません。自分の実力よりも与えられた仕事が軽いことや役目に満足できないことを意味してしまうので、間違えて使ってしまうと恥ずかしい敬語です。
「すみません」の口語として使われている「すいません」ですが、こちらは目上の人に使用するのには失礼な敬語です。ビジネスシーンにおいては、「すみません」という言葉を使用しません。
「申し訳ございません」「ありがとうございます」を使うのが正しい敬語です。
間違って使っていることに気付かない人が多い敬語と言えば、「とんでもございません」。
「とんでもない」までが1つの単語のため、「とんでもないです」と使うのが正しい言葉なのです。そのため、「ございません」に語尾を変えて使うことはできません。
「見る」の謙譲語である「拝見する」ですが、「~いたしました」と表現してしまうと過剰な謙譲語となってしまいます。「拝見いたしました」ではなく、「拝見しました」と使いましょう。
接客時に間違って使われることが多い日本語では、「お荷物の方をお持ちします」など「~の方」と表現をする良い方です。
「お荷物をお持ちします」で充分なので、意味のない「~の方」をわざわざ使う必要はありません。
飲食店の注文時に間違って使われることが多い敬語と言えば、「~でよろしかったでしょうか?」という日本語です。「~かった」という言葉は、過去を表します。
これから料理を提供するのであれば、未来のこととして対応しなければなりません。「~でよろしかったでしょうか?」ではなく、「~でよろしいですか?」と確認するのが正しい敬語です。
スーパーやコンビニなどで会計の際に耳にしたことがあるのではないでしょうか?
実は、「~から」という言葉は、場所の起点を示す時に使うため、正しい使い方ではありません。正しくは、「○○円お預かりいたします」となります。
日本語には、丁寧語・尊敬語・謙譲語があります。敬語を正しく使うためには、丁寧語・尊敬語・謙譲語を正しく覚えるのが1番のコツです。
尊敬語は相手を立てて表現をする敬語ですし、謙譲語は、自分を下げて相手を上げる敬語のため、正しく使い分けなければいけません。
また、丁寧語は「です」「ます」調で聞き手を上げるための表現なので、この3つを意識して敬語を使うようにしましょう。
実践の前に、正しい敬語を使えるようにアプリで練習を重ねるのがおすすめです。
クイズ形式で敬語を問題にして出題してくれるアプリがリリースされており、実際にビジネスシーンで使える基礎的な敬語を勉強することができます。
アプリで練習をすることで、実際に敬語を使わなければいけない時に、間違った敬語を使うことも少なくなるでしょう。
丁寧語・尊敬語・謙譲語を覚えてアプリで勉強をした後は、実践を重ねましょう。参考書やアプリには載っていない想定外の敬語を使う場面が現実にはたくさんあります。
相手や状況によってスムーズに敬語を使いこなすためには、何度も実践を重ねる他ありません。
上司との雑談や取引先とのメール・電話など様々なシーンで適切な敬語を使いこなせるように敬語力を身に付けましょう。
敬語を正しく使わないと、相手に自分の誠意が伝わりません。自分の気持ちを相手に正しく伝えるために、正しい敬語を覚えましょう。
紹介した敬語を正しく使うコツを参考にして正しい敬語を覚えてみてくださいね。
Written by 早紀