ヤマアラシのジレンマという言葉を知っていますか? ヤマアラシのジレンマは恋愛などのような人間関係に関する言葉です。
心理学用語としても知られていますので、ご存知の方も多いでしょう。
今回はヤマアラシのジレンマについて、意味や具体例などをご紹介していきます。
ヤマアラシのジレンマとは、トゲのあるヤマアラシ2匹がくっつこうとするとお互いのトゲで相手を傷つけてしまう事から、適度な距離をとるための比喩表現として使われます。
ヤマアラシのジレンマという言葉を、テレビや本などで見たり聞いたりした事があるという方も多いでしょう。
相手を傷つける事のない距離を保つ事が大切だという事を説いた話です。
人間関係においても距離感は大切なポイントですが、同じように恋人同士の関係性にも使われています。
ヤマアラシのジレンマという言葉には相手を傷つけない適切な距離感を保つために、くっついたり離れたりを試みて、ちょうどよい距離感を探るという意味があります。
恋人同士のように好き合っている関係であっても、近づきすぎれば相手を傷つけてしまう可能性がありますので、適度な距離や関係性を探る上で大切なポイントとなるでしょう。
ヤマアラシのジレンマのように、恋人同士の2人が悩みながらお互いに丁度良い距離感を探っていく事は、恋人関係が長く続くポイントと言えます。
恋愛によくあると言われているヤマアラシのジレンマを、具体例でご紹介していきますので見ていきましょう。
ヤマアラシのジレンマの話の中では、2匹のヤマアラシはお互いに丁度良い距離感を掴むことができましたが、恋愛ではなかなかうまく距離感を掴めない場合もあります。
具体例を参考にして解決する方法も考えていきましょう。
ヤマアラシのジレンマによって、長い間友達以上恋人未満の関係が続くことがあります。
まわりからは付き合っているのではないかと思われているような仲の良い二人ですが、お互いに惹かれ合っていたとしても、これまで築いてきた関係があり、今の関係を壊すことが怖いため、気持ちを打ち明けることができないのです。
二人の関係が壊れてしまうのではないかという思いから、気持ちを打ち明けることができない関係です。
ヤマアラシのジレンマによって、なかなか素直になれないという事もあります。
恋愛関係になっても、相手に嫌われたくないという思いから、素直に話すことができない場合もあるでしょう。
相手が求めている自分になろうという心理が働く事もヤマアラシのジレンマの例といえるのではないでしょうか。
ヤマアラシのジレンマによって、相手との価値観の違いに悩まされる事もあるでしょう。
相手と自分の価値観は、ヤマアラシに置き換えてみると体毛である針と同じと考えてみて下さい。
お互いに持つ針の長さの違い、つまりは価値観の違いに距離感を上手に保つことができず、うまくいかない事もあります。
気持ちと行動に矛盾が生まれてしまう事もヤマアラシのジレンマのひとつです。
本当はもっと距離を近づけたいと考えているのに、嫌われたくない、あるいは避けられるのを恐れるあまり、コミュニケーションがうまく取れない状態に陥ってしまう事もあるでしょう。
気持ちの上では許していても、行動や態度で相手を拒否してしまうという経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
相手の嫌な面を受け入れられない、あるいは嫌な面ばかりが目に付いてしまうなどもヤマアラシのジレンマの例として考えられます。
好きになって恋人同士になったにもかかわらず、相手の嫌な面ばかり目に付いてしまい、受け入れられないまま別れを告げてしまうという事もあるでしょう。
相手に対する自責の念が強くなってしまう事もヤマアラシのジレンマが関係しています。
デート中に相手が不機嫌そうにしていると、自分のせいなのではないかとネガティブな感情が湧き上がり自分を責めてしまします。
しかし、相手はあまり良い気分にはなりません。
お互いの内面に踏み込むような話をしたことがない場合、本音で話せなくなってしまう事もあります。
一緒に生活したり、共通の趣味があっても、恋人関係において本音で話すことができないという事は、寂しいという感情を生み出してしまいます。
いつも一緒にいるのが当たり前になってしまうと陥りやすいのが、言わなくても相手に自分の気持ちが伝わっていると思い込んでしまう事です。
言わなくても分かるような関係が良い関係ではありません。
言わなくてもわかる事はほとんどありませんし、しっかりと気持ちを伝えられる関係性を作っていく必要があります。
欠点を相手に伝えてしまう事も、ヤマアラシのジレンマとして考えることができるのではないでしょうか。
付き合う期間が長くなってくると、お互いの欠点を軽い気持ちで本人や関係のない第三者に伝えてしまいがちです。
欠点を言うという行為は、相手を不快にさせてしまいますし、捉え方によっては悪口にも聞こえてしまいます。不快にさせるつもりはなくても、相手との間に亀裂が生じてしまうでしょう。
付き合っても長続きしない、という方もヤマアラシのジレンマに悩まされている可能性があるでしょう。
恋人関係になったのにも関わらず、気に入らない部分が出てきてしまい、相手に対して嫌な態度を取ったり言動が冷たくなったりするなど、上手な距離感を保つ事ができなくなってしまいます。
そのような関係に陥ってしまうと、恋愛関係は長続きはしないのではないでしょうか。
ヤマアラシのジレンマを解決していくには、相手との距離感をどのように保てばよいのか、それぞれが試行錯誤していく必要があります。
どのようにすればお互いの適切な距離を見つけられるのか解決方法を4つご紹介しますので参考にしてみて下さい。
ヤマアラシのジレンマを解決するためには、まずはお互いの距離感をしっかり把握する必要があります。
お互いの距離感をきちんと把握できなければ、相手との適切な距離を取ることはできません。
どの程度の関係性なのかを把握する事からはじめてみましょう。
自分の考えや相手の考えを知ろうとすれば、一方的な思い込みで相手を傷つけてしまう事もなくなります。
ヤマアラシのジレンマを解決する方法として、2人で歩み寄ることもポイントになります。
お互いの距離感を把握したら、2人の距離感を適切にするために歩み寄ってみましょう。
相手がどのような事を考えて行動しているのか、受け入れられる部分と距離を置きたい部分なども考えながら歩み寄ってみて下さい。
ヤマアラシのジレンマを解決するための方法として、距離の価値観を話し合ってみましょう。
お互いの距離感を適切にするために、お互いの価値観の違いについて話をし、すり合わせる作業が必要になります。
一気に距離を縮めるのではなく、踏み込んでほしくない部分はどのようなことか、逆に受け入れてほしい部分はどのような事かなどを話し合いましょう。
ヤマアラシのジレンマを解決する方法として、一方的な思い込みはやめてください。
距離が近すぎる人は、相手が何をしても許してくれるだろうと思い込んで話を進めてしまう事もあります。
距離が遠い人の場合は、何かしてしまって相手に嫌われてしまうのではないかと思い込むことがあるでしょう。
どちらも思い込みが原因でおきてしまいます。
一方的に思い込むのではなく、相手としっかり距離感や価値観について話し合っておきましょう。
ヤマアラシのジレンマを解決する方法として、きちんと相手に思った事は伝えるようにしてください。
思っていることを伝えずにため込んでしまうと、どこかで関係は破綻してしまいます。
嫌な事や受け入れてほしい事などはきちんと伝えましょう。
伝える際には相手を傷つけるような言い方をしないように考えてから伝えるようにして下さい。
ヤマアラシのジレンマについてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
ヤマアラシのジレンマは恋愛関係だけではなく、人間関係全般に言える事です。
ヤマアラシのジレンマに陥ってしまった場合は解決方法を試してみましょう。
ヤマアラシのジレンマを解決しようとして、自分が傷ついてしまう可能性もありますが、相手との適切な距離感をつかむために諦めずにトライしてみてください。
Written by KOIGAKU