あなたは「回避依存症」という言葉を知っていますか? 回避依存症とは、他人との深い付き合いを極度に恐れ、関係を拒否してしまう人のこと。束縛されることを怖がり、しかしとっても寂しがり屋な人が多いようです。
もし彼がそんな回避依存症だったら、どう付き合っていけばいいのでしょうか?
端的に言えば「深い人間関係を作ることを回避する人」のことです。
知り合って連絡を取り合い、何度かデートをしたのに、いきなり冷たくなって連絡が途絶えてしまった彼は、もしかしたら回避依存症なのかもしれません。あなたのほうはせっかく仲良くなって、恋人関係になれるかもと思っていたのに、どうしてなのかわからなくなるでしょう。
実は、回避依存症は男性に多くいるのです。
反対に女性は恋愛依存症になりやすく、関係の構築の仕方を間違ってしまうと男性に一方的に尽くして振り回されることになってしまったり、共依存の関係にも陥りやすくなります。
回避依存症は、アルコール依存症のような病気ではありませんので、薬物療法などはありません。性格や考え方の問題です。さまざまなタイプがありますが、ナルシストタイプも多いです。
回避依存症の人は「自分を好きでいてくれる人」を必要としますので、相手に好きにならせることに長けており、モテる場合が多いです。
「他人からどう見られるか」を非常に気にしますので、おしゃれで普段着の自分を決して見せてくれません。本当の心や、素の自分を周りに見せないことも特徴です。
また、自分が優位に立てば本当の姿を見られても大丈夫だと考え、あなたをしいたげるようにして、男女の仲に上下関係を持ち込んでくる場合もあります。このドSタイプはキツいモラハラやDVをしてくることもありますので、女性は特に注意が必要になります。
「言われてみれば、今までの彼は回避依存症だったのかもしれない……」と思ったあなたは、恋愛依存症である可能性もあります。回避依存症の男性と、恋愛依存症の女性は惹かれ合うからです。
基本的に回避依存症の男性はS、恋愛依存症の女性はMです。Sな男性に尽くしたり、振り回されている自分に酔って心地よくなってしまうM体質な人は要注意。
「弱いこの人を私が守ってあげなくちゃ」と恋愛依存症の女性は思い、また回避依存症の男性もそのように自分を愛してくれる女性が好きなので、ドロドロの恋愛関係に陥ってしまいがちです。その結果、DVや金銭的な被害に遭ってしまう場合も少なくはないようです。
回避依存症は深く付き合う前に連絡が途絶えて離れていってしまうことが多いのですが、それを乗り越えて恋愛関係になることができたとします。そうすると「こんなことをしても俺のことを嫌いにならない?」とばかりに、あなたに対してひどい仕打ちをしてくることがあります。その最たるものが浮気で、回避依存症の男性には体を含めた浮気をする人が多くいます。これは、一人の女性と深く付き合って駄目になったときに傷つかないための保険みたいなもの。
そこであなたが彼を責めたり束縛をきつくしたりすれば、彼はあなたのもとからスルッと逃げて行ってしまうでしょう。
回避依存症の男性との付き合いは、このように大変難しいのです。
彼が回避依存症だと気づいて嫌になってしまったとしても、あなたはなかなか彼から離れることができないでしょう。
「私がいなければこの人は生きていけないのでは?」という、マインドコントロールに近い精神状態に追い込まれていることが多いからです。周りの友達からも、そんな彼とは別れるように言われるでしょうが、踏ん切りがつかず別れられない泥沼に陥りがちです。この場合は、あなたの心や環境を無理やりにでも変えることが必要になってきます。
彼と同棲していたのなら、思い切って部屋を出て引っ越しましょう。DVをされていたりお金を貸していたのなら、関係を断ち切るためにも連絡をブロックするのも良い方法です。
好きだった彼と別れることは悲しいですが、その彼は本当にあなたを幸せにしてくれる男性だと言えるでしょうか? もう一度、あなたの幸せとはどこにあるのかを見つめなおして判断してくださいね。
Written by 百花繚乱