今回は恋愛依存について一緒に見ていきたいと思います。過度に恋人に依存したり、恋していないと落ち着かないなどの症状を、恋愛依存と呼ぶそうです。そして心療内科など、それを治療する専門機関もあります。
しかし、専門機関に行くほどでもない軽度の恋愛依存は、どうすれば治るのでしょうか。
恋愛依存の人の特徴としてよく言われているのは、「彼中心の生活になっている」「少しでも彼から連絡がないと不安になってしかたない」「彼に高価なプレゼントを贈ることが当たり前になっている」「彼のことに集中しすぎるあまり、自分のことがおろそかになている」などがあるそうです。
このような症状の本質とはなにか?
彼のことではなく、自分の心が満たされるように行動している、ということです。彼は「彼女はおれに尽くしてくれるし、それについて有難いと思っているけど、彼女はもう少し自分のことをちゃんとやればいいのに」と思っているわけです。
もっとシビアに言うなら、「彼女はおれに尽くしてくれているけど、それって、おれのことが好きというより、おれに尽くしている自分のことが、きっと好きなんだろう」と思っているわけです。
要するに、彼の都合を考慮することなく、自分の「女の部分」をぶつけることに快感を覚えている。これが恋愛依存の人の本質です。
だからときに、恋愛依存の人は、「すごくエロい」と世間から言われます。彼に対して自分の「女の部分」をぶつける、ということのなかには、ハダカになる、というのも当然あるわけだから。
そういう彼女のことを、彼がちゃんと受け止めてくれるのであれば、これは恋愛依存として、なんら問題ありません。
カップルでお互いに依存しあっていては、立派なオトナになれないだろう、と考えるのは、あくまでも他人の大きなお世話です。依存しあいつつ、それなりに幸せな家庭を築く人たちだって、世の中にはいます。
問題は、彼に依存して(恋愛に依存して)、それが原因で、彼に捨てられてしまうところにあります。では、彼に捨てられないようにしようと思えば、どうすればいいのでしょうか?
もっとも簡単な答えは、「彼のことではなく、自分のことをまずやればいい」ということです。
彼のことばかりやって、生活が彼中心になっているから「依存」なわけですから、彼のことではなく自分のことを先にやればよろしい。これが答えです。
が、それができないから恋愛依存なわけですよね? ではどうすればいいのでしょうか?
根本的には、淋しさや孤独ときちんと向き合えるようになればいいのです。アルコール依存症とおなじです。淋しいと思うと酒量が増えます。なので、淋しいと思ったときに、お酒を飲むのではなく、たとえば寝ちゃう。
つまりアルコールを遠ざけた生活を送る。たとえばこれが、アルコール依存症の初期の対処法らしいです。
恋愛においては、自分のことより、他者のことを先に考えるクセをつける、というのが、ひとつの恋愛依存から抜け出す答えになるでしょう。彼に尽くしてばかりだと、彼は「おれの彼女は重たい女だ」と思って、迷惑しています。彼の都合も考えてあげましょう、ということです。
が、おそらく人の心、とくに淋しさとか孤独というものは、非常に生理的なものであり、アルコール依存症同様、考え方や心がけを変えようと決意しただけでは治らなかったりもします。
ではどうするべきか?
依存してもOKな彼氏を探すしかないでしょう。先に述べたように、依存しあって幸せに暮らしている人たちって、世の中にたくさんいるのだから。
そういうパートナーが見つからないのであれば、他者の事情を察することができる「オトナな人格」になるよう、自分の人格を高めなくてはなりません。アルコール依存症同様、淋しさに端を発する症状は、本当に治すのが大変です。
Written by ひとみしょう