Q:「元カノから復縁を迫るメール。断るときに注意すべきことは何でしょうか?」(29歳男性・営業)
ご質問誠に有難う御座います。
恐らくご質問者様は今、どうやって断るかということで頭がいっぱいかと思いますが、そういう時こそ一歩引いて物事を見てみましょう。
ご質問者様はこんなご質問を送ってくださるくらいなのですから「どうやって断ろう」と真剣に悩んでいらっしゃることと思います。しかし、一歩引いても物事を見てみると真剣に悩んでいるご質問者様の3倍くらい真剣に悩んでいる元カノの姿が見えてくるのではないでしょうか? 「どうやったら復縁できるか」「付き合ってる時に私は何をしてしまったか?」「どうして振られてしまったのか?」と何度も何度も悩み苦しんでいる元カノの姿がそこには見えます。
もし、ご質問者様が元カノに対して強い憎しみを抱いて別れたのであれば「なんであんな奴のことを考えなくてはいけないんだ」と思うかもしれませんが「どうやって断ろう」なんて真剣に考えているくらいなのですから、恐らくそんな強い憎しみを抱いているということもないでしょう。
別に元カノのことが嫌いなわけではなく、ただ彼女としては魅力的でなくなってしまっただけ、そんなところではないでしょうか。
それならば自分のことに注目するのではなく相手のこと、つまり元カノが今何を考えて、何を思って行動しているのか、ということを考えて断ると私は良いと思います。
自分も自分のことで一杯一杯なのに、そんな時に「自分が振った元カノ」のことを考えて行動するというのは確かに難易度の高い行動かもしれません。
ですが、それでもなおもしご質問者様がこれからの私の話に納得して頂けたのなら、元カノのことを考えて断って頂きたく思います。
非常に非効率的、非論理的、非合理的で、極めて旧世代の精神論的な話では御座いますが「振ったとは言え、1度は愛した恋人なんだから、それくらいしてあげてもいいんじゃないかな?」というのが最大の理由でございます。
もし皆様がこの理屈で納得してくださるのであればそれが私としても最も嬉しいのですが、こんな精神論で説得ができるとは私も思っておりません。何かしら具体的な「メリット」をご提案出来なければそうそうご納得はいただけないことと思います。
それでは私が「元カノのことを考えて断れ」と言う比較的論理的な理由についてお話をさせて頂ければと思います。
その理由を一言で言うと「情けは人の為ならず」ということわざに集約されているでしょう。このことわざはよく「甘やかすと人のためにならないから厳しくしようね」という意味と勘違いをされますが、本来の意味は「誰かに優しくすると、巡り巡って自分のためになる。人に優しくするのは自分のためなんだよ」という意味で御座います。
元カノのことを、もう関係ない人だからと言って雑に断ったら、当然ですが元カノから「あいつは最低な奴だ!」と思われ、その評価が巡り巡ってどこかのタイミングでご質問者様の足を強く引っ張るような自体になるかもしれません。
逆もまた然り。別れる時にまでしっかりと気を使える立派な男だった、という情報がどこかでご質問者様を救うかもしれません。
また、もしご質問者様が別れた恋人に対して、しっかりと気を使って断っている姿を見ている人がいたら、その人はご質問者様のことを振った相手にもしっかりと配慮をしている人だと評価をするでしょう。これもまた逆も然り。
と、ここまでお読みになって「あれ? 別れた相手に対して配慮してもあんまりメリットないんじゃ?」と感じた方も少なくないことと思います。「メリットといえばメリットだけど、そこまで魅了的でもないなぁ」と思った方もいらっしゃることでしょう。
実際、私はこれ以上「明確な」メリットを提示することが出来ません。強引に考えれいくらでも作ることは出来ますが、確率的に早々発生しないメリットであったり、それなりの確率で発生するものの極めて小さすぎるメリットであったり、と合理的に考えれば大したメリットにならないのです。先ほど私が伝えた4つのメリットだって論理的に論破しようと思ったら簡単に論破できるような脆いものに過ぎません。
合理的に論理的に考えればどう考えても大したメリットのない相手。特に相手が職場や学校などの関係ではない相手であれば、相手のためを思っても何のメリットもないそんな時。そんな時に1度は振られた相手が、復縁するという自分の最大の望みこそ叶わないものの、自分のためを思って行動をしてきたら、元カノさんは物凄く嬉しいでしょうし、世界が少しばかり幸せになることは間違いありません。
メリットがあるから助けてくれる。それはそれで勿論嬉しいのですが、どう考えてもメリットがないのに助けてくれる、気を使ってくれる。論理的に合理的に考えれば気の狂った判断をしている愚かな狂人を嫌いになれる方がどこにいるのでしょうか?
非常に曖昧な話になってしまうのですが、こういうことを考えて行動している人間というのはわざわざ実際にその場面を見せなくても、分かりにくく言えばオーラのようなもので人には伝わるものです。
それに逆説的になりますがモテる男性というのは、こんな状況で平然と相手のことを考えて行動ができる男性なのではないでしょうか。そういうモテる男性のモテる資質を真似るというのはモテるという意味でも人間性を形成するという意味でも極めて重要なことであると私は思います。
もちろん、最初に言った通り「振ったとは言え、1度は愛した恋人なんだから、それくらいしてあげてもいいんじゃないかな?」という理由で素直に相手のことを思って断ることが出来るのあれば、そんな方はすでにモテる素質を持っていると言えるでしょう。ですがそんな資質を持っていないとしても、そういう資質を持った方の行動を真似ていくとそういう素質を持った方に内面からも似てくるもの。
どうやって断ることが自分にとって1番楽か、ではなく、どうやって断ることが1番相手のために、相手の役に、相手の幸せになるか。
そんなことに注意して断ってみていただければ幸いです。
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Written by ラブホスタッフ 上野