あなたは対策できている…? 老老介護の恐ろしい実態と対策4選

老老介護とは、介護される方も介護する方も、どちらも高齢者である状況を言います。

高齢者の定義は、65歳以上です。さらに75歳を超えている人同士の介護の場合は、「超老老介護」といいます。

構成は様々で、親と子の場合もあれば夫婦の場合もあるし、兄弟と言うことも。

日本では高齢化が進んでおり、全人口の25%以上が高齢者だと言われています。

老老介護は見過ごすことのできない、社会問題となってきているのです。

老老介護の実態

共倒れになってしまう

介護される方も介護する方も65歳以上の高齢となると、体力面が心配されます。被介護者が元気だからと言って、高齢であることに違いはありません。

トイレやお風呂の介助など、かなり体力を要する介護の現実。週数回ならば、まだしも、介護は毎日しなければならないことなのです。

よくあるのが、入浴の介助等で被介護者が腰を痛めてしまって動けなくなるケース。突如として、介護する側だったのに、介護される方になってしまうのです。

また、精神的な負担も見過ごすことはできません。ストレスは多大で、虐待や暴力につながってしまう場合も。

元は親密な関係だったはずの2人の間に、取り返すことのできない亀裂が生まれてしまうのはもちろんのこと、事件にまで発展してしまう危険があります。

このように老老介護には、共倒れのリスクが常に付きまとっているのです。

介護に時間が取られる

介護に時間が取られる

食事から始まり、トイレやお風呂その他、本を読みたいとか散歩したいとか、日常の中であらゆる介助をしなければならないのが介護です。

老老介護ともなると被介護者も高齢なので、一つ一つの作業にある程度時間がかかってしまうでしょう。

気づけば1日中介護に時間が取られていたなんて言うことも、少なくないのが現実なのです。

要介護度のレベルによって負担や時間は違ってきますが、何にしてもかなり長時間介護しなければならないため、自分の時間が少なくなってしまいます。

介護以外の時間で家事、炊事や子育てなどしていれば、趣味や楽しむ時間なんて全くなくなります。

引きこもりになってしまう

前述したように、老老介護はかなり手が取られてしまいます。介護そのものに時間がかかってしまって、遊びに行く暇なんてなくなってしまうでしょう。

要介護者の外への散歩なども、忙しければ手が回りません。

結果、要介護者も被介護者も外出する回数が極端に減ってしまい、社会とのつながりが失われるのです。

引きこもってしまうことで体力や筋力の低下が促され、精神的な活力もなくなってしまいます。

人間関係にヒビが入る

老老介護は、介護される要介護者と介護する被介護者だけの問題ではありません。その周囲の人々も含めた、人間関係が発生するのです。

要介護者と被介護者の間に亀裂が入ってしまうケースはお話ししましたが、その他の家族との人間関係にヒビが入ってしまうようなことも珍しくありません。

被介護者は、他の家族が介護を手伝ってくれないなど非協力的な姿を見せられることで、多大なストレスを感じてしまいます。

他の家族と意見の相違があれば、互いを憎しみ合うような関係性にまで発展してしまうことも。

また、介護を一部外注していたような場合でも、ケアマネージャーや介護スタッフとの人間関係で悩む場合があります。

人と人との関わりなのですから、単純に相性が合わないとか馬が合わないとかで、顔を合わすことさえ精神的な負担になってしまうことも。

様々な方面の人間関係が崩れてしまいかねないのが、老老介護の悲しき実態です。

老老介護にならないための対策

①趣味を楽しむ

①趣味を楽しむ

自分の好きなことを楽しめば、精神的な活力が湧いてきます。

写真を撮る、手紙を書く、カラオケに行く、家庭菜園など何でも良いのです。知恵を使うゲームや手先を動かす手芸、どのような趣味でも頭の体操になり介護鬱などの予防になります。

誰かと一緒に楽しむような趣味ならば、社会とのつながりができてより精神的な安定に効果があるでしょう。

②運動する

介護でなかなか時間が取れませんが、それでもできるだけ体を動かす意識を持って運動しましょう。

簡単に散歩やウォーキングで大丈夫。室内ならば、ラジオ体操などがオススメです。

身体機能の維持につながり、介助で腰を痛めたり怪我をしてしまうようなリスクが低下します。

③しっかり食べる

③しっかり食べる

忙しいと言って、朝食や昼食を抜いてはいけません。3食しっかり食べてこそ、健康的な肉体を維持できるのです。

介助することで転倒や骨折のリスクが出てきますが、栄養のある食事を続けていれば、大きな怪我の予防につながります。

④よく眠る

心身の疲労回復は、何といっても睡眠です。早寝早起きを意識して、しっかり睡眠時間を取るようにしてください。

最適な睡眠時間は、年齢や個人の体調によって変わってきます。

一概には言えないため、とにかく朝の目覚めが良くて日中眠くならず活動できていれば、良い睡眠が取れていると言うことです。

社会の一員になるススメ

以上、老老介護の問題についてお話ししました。

老老介護をしていると、コミュニティが限りなく狭くなってしまいがちです。閉鎖的な毎日での老老介護は、より様々なリスクが生じてしまうでしょう。

老老介護で共倒れしないためにも、最後にお勧めしたいのが社会活動への参加です。

サークルやボランティアなどに参加して、社会の一員と言う意識を持つことが大切なのです。

地域と交流すれば世界が広がり、何か問題が発生したときにも1人でかかえこまずにすみます。こちらの記事を参考に、老老介護への理解が進めば幸いです。

Written by みなみ

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