近年よく目にするようになった「ジェンダーギャップ」という言葉。
これは男女格差や社会的性差を表す言葉で、もう少しはっきり言うと「これまでの男社会がいかに女性を差別してきたか」を浮き彫りにする概念の一つでもあります。
男女平等が叫ばれるようになった昨今ですが、とはいえまだまだ無意識的に女性を見下している男性は多い様子。
さて、今回はそんな男性諸君が無意識のうちに口にしがちな「妻をイラっとさせる言葉」を5つご紹介します。
妻を持つ男性諸君は、よーく噛みしめてお読みください。
それではさっそく、妻をイラッとさせる言葉を見ていきましょう。
たとえば「だからお前はバカなんだよ」や、「だからお前はとろいんだよ」といった具合です。
「だから〇〇なんだよ」という言葉には、「普段から〇〇と思っているけど、やっぱり〇〇だった」というニュアンスが込められています。
これは相手に対して非常に失礼ですし、相手を見下した表現でもあります。
それだけではありません。
ここまで読んで「お前」という表現に違和感を覚えなかった男性は、なかなかヤバめです。
そもそも「お前」はとても乱暴な言葉です。
しかし日本には年功序列思想がいまだ蔓延しており、しかもなぜか「目上の人間は目下に対して横暴でも良い」みたいな意味不明な通念がいまだに少なからずまかり通っています。
男性が女性や子どもに対して「お前」という言葉を用いる場合、こうした歪んだ思想に染まりすぎてしまっている可能性が高いです。
その男性は相手を無意識的に見下していると見て間違いないでしょう。
実際に奥さんの体重が増えていたり体型が変わっていたりしたとしても、この言葉を口にしてしまう男性はもはやゼロデリカシーのモンスターなので、マジでしょうもないです。
体型に関することはもちろん、年齢や美容・ファッションに関することで、奥さんを褒めることはあっても貶すようなことを言うのはご法度です。
もちろん男性に対して言うのもNGですが、気心の知れた同性同士なら軽口も愛嬌で済みますが、いくら親しい間柄とはいえ、男女の仲であればこそ「親しき中にも礼儀あり」です。
マナーやデリカシーの範疇として、デリケートに扱うのが吉。
夕食に限らず、朝食だろうが昼食だろうが、とにかく
「作ってもらって当たり前。むしろなんでまだ作ってないの?」
という「やってもらって当たり前のお客様根性」は、気付かないうちに奥さんに幻滅される可能性大。
社会を知らず、自分一人で十分な生活もできない未成年者の子どもならまだわかります。
ですが、大の大人の口から「晩飯まだ?」なんて言葉が出てきたら、失望を通り越して呆れてしまうのも頷けます。
筆者が生まれ育った昭和時代には、料理や洗濯など家事ができない男性が世の中に当たり前のようにいました。
令和の現代、そんな男性の絶対数はどうやら減少傾向にあるようですが、それでもいまだ後を絶たないのは、人間社会の七不思議の一つかもしれません。
とにかく何でものらりくらりとテキトーに返答し、暮らしにおけるあらゆる決断を妻に委ねる夫。
これは、無意識のうちに奥さんのリソースを消費し、奥さんの労力や時間をフリーライドする「受動的搾取思考」といえます。
しかも中には「なんでもいい」と言ったにも関わらず、奥さんの提案に対して、
「これじゃないんだよなぁ」「どうしてこれを選んだんだよ……」
など、クレームをつけるタイプまで存在する様子。
「私は3歳児でなく大人の男性と結婚したはずですが!?」と、奥さんに憤慨されても仕方ありません。
普段から協力的で、実際にサポートしてくれる夫が「何かあれば言って」と口にしたなら、妻は「じゃあ〇〇を頼んでいい?」といった具合に依頼事を相談するのが普通です。
しかし、妻へのサポートを願い出ても却下される男性は、奥さんから「戦力外」と判断されて見限られている可能性が。
また、夫側も夫側で本当は手伝う気などないのに「どうせいつも通り断ってくるだろう」という予測の下、「断られること前提」で声をかけるパターンも。
「手伝うのは面倒だからやりたくない」という願望を叶えつつ、いざというときには「俺は手伝うと言っただろう」という免罪符を獲得できる狡猾なやり口です。
もちろん妻側は夫のそんな不純な動機を見透かしていますから、妻からの評価は下がり続ける一方です。
男性と女性の間には、いまだ目に見えない格差があります。それは女性が弱いから存在しているのではなく、むしろ男性が強くなれないから依然として消えない問題です。
せめて愛する奥様と向き合うときや、愛する子どもたちと向き合うときは、自分の弱さを自覚し、改善に努められる「強い男」でいたいと思いませんか?
奥様にかける言葉は自分自身への言葉だと思って、相手の立場に立った発言を心掛けましょう。
Written by はるお