先日、ものすごく無愛想なカップルを見かけました。筆者に対して無愛想だったという意味ではなく! 第三者目線で「この二人は十中八九カップルであろうに、なぜ女性側は彼氏に対してこんなにも無愛想なのか?」と、ハラハラさせられた話を書きたいと思います。
無愛想カップルの目撃現場は、ふらりと立ち寄ったバーです。筆者が扉を開けると、先客はそのカップルのみ。あとはバーテンダーさんだけなので、聞き耳を立てていなくても、自然とカップルの会話が聞こえてくるのです。
女性側は、せっかくの可愛らしいお顔が台無しですよと言いたくなるくらいの無表情。対して男性側は、さながら営業マンのようにとびきりの笑顔。この時点で相当な温度差があるなぁと感じました。
温度差があるのは表情だけにあらず! 会話量も、圧倒的に男性のほうが一生懸命喋っており、対して女性は、けだるそうにポツリポツリと答えるだけ。「お前はエリカ様か?」とツッコミを入れたくなるくらいです。
無愛想カップルが帰っていった後、たまらなくなり筆者はバーテンダーさんに同意を求めました。「さっきのカップル、女の子のほうがずいぶん無愛想で、はたから見ていてハラハラさせられましたよね」と。
するとバーテンダーさんから返ってきたのは、意外な返答でした。あのカップルは1年ほど前からこのバーの常連で、毎回あんな感じだけれども、なんだかんだで付き合いは続いていると!
無愛想なのにお付き合いが長続きする秘訣は、一体どこにあるのでしょうか? いや、むしろ無愛想だからこそ、男性側は彼女に惹かれているのかもしれません。
さきほど、「可愛い顔が台無しですよと言いたくなるくらい無表情」と書きましたが、愛想が良すぎると男性の不安を煽ることにもなるのでしょう。「もしかして俺以外の男性にも愛想を振りまいているのではないか?」と。
また、彼氏に対して愛想が良すぎると、人によっては媚びを売られているように感じることもあるでしょう。嫌われたくないために、必死でご機嫌とりをしているのかと。そんなふうに思わせてしまうと、男性側はあぐらをかくようになります。
「コイツは俺にベタ惚れだ」という安心感から、頑張ってくれなくなるパターンです。
「頑張ってくれない」の詳細は、LINEやデートの頻度が減るだとか、「好きだよ」「愛している」など愛情表現の言葉がなくなるとか。私たち女性にとっては死活問題ですよね。
そういえば何年か前に、ツンデレという造語が一世を風靡した時期がありました。無愛想は「ツン」に該当します。しかし「ツン」だけでは×。「デレ」との絶妙なバランスが大事であると、筆者は考えます。
バーで見かけた無愛想カップルだって、人前ではあんな感じだけれども、二人きりの空間になれば、とびきり可愛らしい甘えっぷりを見せているのかもしれません。
あなたはお付き合いしている彼氏に対して「ツン」と「デレ」、どちらの分量が多いでしょうか? 数値化してみるとわかりやすいですよ。「ツンが1でデレが9」とか「ツンが6でデレが4」とか。
もし現在、関係性がイマイチと感じているならば、分量を調整することで関係性の改善を図ることが可能! 自分が追うばかりの関係性ならデレを減らしてツンを増やすとか、彼氏の束縛が激しすぎると感じているならデレを増やしてツンを減らすとか……。
中には「ツンが10でデレが0」もしくは「ツンが0でデレが10」で良好な関係性を保持できている人もいるでしょう。
つまり数値に正解はないのです。カップルの数だけ正解はあります。自分たちにピッタリの数値はどの程度か、算出してみてくださいね。
Written by 菊池美佳子