皆様、初めまして。私は上野と申します。
今回からこのように恋学にて皆様のお悩み相談を始めさせて頂くこととなりましたが、簡単な自己紹介と私の恋愛観について少しお話をさせて頂ければと思います。
私は都内某所のラブホテルに勤めておりますが、仕事柄、恋愛については様々なことを考えなければならない立場に御座います。
例えば、ラブホテルのお客様の3割程度は浮気、不倫のお客様ですが、そういった方々に向けたサービスを考えるとき、そういった方々が何を望んでいるのかということを考えねばなりません。
まず、浮気や不倫のお客様は何をおいても「バレてはいけない」という思いが御座います。ですので、クレジットカード払いやネット予約など、履歴が残ってしまうものを好みません。またクリスマスやバレンタインなどのイベントの日に浮気をすればすぐにバレてしまうので、12月18日ごろにクリスマスデートをすることが多いのも特徴でしょう。
このようなことを考え突き詰めていくと、浮気や不倫の方にお喜び頂けるサービスというものが自ずと見えてきます。
私のホテルでは一時期「某有名な京都のお菓子」を販売しておりましたが、このサービスは浮気の経験が無い方からすれば、何故こんなものが置いてあるのか、と疑問に思うことでしょう。
しかし、「浮気をしている」という立場に立って考えれば、このお菓子はなかなかに有り難い商品なのです。何故ならば「出張に行ってくる」と嘘をついて浮気をされる方が少なからずいらっしゃるから。
私の恋愛のお悩み相談も基本的にはこの原則に立ってお応えしております。
相手の立場に立って考える。
ですので私は「ネイルをしっかりやれ」とか「姉御キャラになれ」というようなアドバイスを決して行いません。このアドバイスは確かに私の回答を見ている「女性」が嬉しい回答では御座いますが、恋愛の相手、つまり「男性」の立場で考えれば、全くと言って良いほど意味のない回答で御座います。
やや耳が痛いと思うこともあるかもしれませんが、お付き合い頂ければ幸いで御座います。
先ほどお伝えした通り、恋愛において「相手の立場に立って考える」というのは非常に重要なポイントで御座います。このポイントが抜けていれば、どんな恋愛も決して上手くいかないといっても過言ではないでしょう。
それでは今回のご質問者様の立場にたって回答を始めさせて頂きます。
まず、今回のご質問者様は「何故」私に質問を送ったのでしょうか?
藁にもすがる気持だったかもしれませんし、たまたま目についたのかもしれません。少なくとも本当は彼氏がいるにもかかわらず、遊びで送ったという可能性は排除しましょう。
ということはその悩みの深さや大きさはともかくとして「彼氏を作りたい!」というお気持ちはあるはずで御座います。すると1つ不思議な点が見えてきます。
端的に言って、今回の質問はあまりにも短すぎて、私が得られる情報がほとんど御座いません。
そんな少ない情報で的確な回答が出来るのは「詐欺師」か「占い師」くらいなものでしょう。幸か不幸かそのどちらにも該当しない私では今回の質問に適切な回答が出来るはずがないのです。
それではご質問者様はいったい何故このように短い質問になってしまったのでしょうか?
様々な可能性は御座いますが、私は今回の場合「取り立てて欠点が無い」ということが原因かと思います。失礼な話になりますが、もしご質問者様が自分の顔に対して「私の顔は酷すぎる……」と悩んでいれば質問は「顔」のことを中心にしたものになるはずですし、ご質問者様が「私には性格が悪すぎる……」と悩んでいれば「性格」のことを中心にした回答になるはずでしょう。
そうにも関わらず「原因」について何の言及もないのですから、おそらくはご質問者様は「自分の何が悪いのか」ということが本当に分からないのだと思います。「顔も特段美人とは言わないけど、普通くらいだと思うし、性格も別に悪くない、稼ぎが物凄くいいわけではないけど仕事もしてるし……」と、取り立てて欠点がない、彼氏がいる女性と自分にはそこまで大きな差はないにも関わらず、なぜか自分だけ彼氏が出来ない、そうお悩みなのではないでしょうか?
もし私の推測が当たっているのであれば、少なくとも見た目や内面に関しては、そこまで致命的な欠点がご質問者様にあるわけではないことでしょう。それでは何故、ご質問者様に彼氏が出来ないのか。原因は様々なものが考えられますが、今回は「好意」という側面から考えてみましょう。
例えば私がご質問者様に「好意」を持っていたとします。ただの同僚か、それとも常連の店の顔なじみか、きっかけはともかくとして、私がご質問者様に好意を持っていた。
しかし、そもそも恋愛の「きっかけ」となるような「好意」というのは、それこそ吹けば飛ぶような、翌日目を覚ませば忘れてしまっているような「好意」でしかありません。スタートの段階で100の好意を持つことなどまずあり得ず、最初の好意は5くらいなものに過ぎないのです。
それを彼氏彼女の関係になるほどの「好意」へと成長させるためには、男性だけではなく女性側の努力も不可欠と言わざるを得ません。
例えばご質問者様に5くらいの好意を持っていた私は、通常の挨拶に加えて「今日も元気だね。凄く社内が明るくなるよ」くらいのアプローチをするかもしれません。
しかしここでご質問者様が「そうですか」と冷たい返事をしていたら、この5の好意が6になることは永遠にないのです。「セクハラです」と冷たい目で対応をされれば、特殊な性癖をお持ちの方でない限り、好意は0になってしまうでしょう。
このように小さな好意を大きな好意へと成長させることを放棄していたら、全ての出会いやチャンスを潰していると言わざるを得ません。最初から「100の好意」を持ってアプローチをしてくる人などそうそういないのです。誰しも最初は軽い気持ちで「軽く笑ってくれた」とか「明るい挨拶をしてくれた」というほんの小さな行為に対する「ほんの小さな好意」から恋愛は始まる。
その芽を潰していたら、永遠に大きな好意を得られることはない。
「軽々しく口説いてきた相手」は、ご質問者様からすれば不快かもしれませんが、よくよく考えてみれば、もしいきなり「重々しく口説いてきた相手」なんていうものが存在したら、そっちの方が何十倍も危険です。
将来、ご質問者様の彼氏になる方は、少なくともきっかけの段階では、ご質問者様に対して、そこまで大きな好意を抱いていたりはしません。それこそ、ご質問者様の隣の女の子が笑いかけてくれたら、そっちの女の子に流れてしまうような小さな小さな好意でしょう。
しかし、きっかけの段階で大きな好意を持っていることなどあり得ないのです。それを「軽い男」とか「私はそんなにちょろくない!」と怒っていたら、永遠に彼氏は出来ませんし、愛されることも御座いません。
相手が5の好意を示して来たら、こちらは6の好意を示す。
5の好意に5の好意を返していたら、永遠に先には進みません。
5の好意に100の好意を返していたら、間違いなく「ちょろい女」だと思われます。
相手の好意に対して、それよりほんの少しだけ大きな好意を返す。
そんなことを心がけてみてはいかがでしょうか?
ラブホスタッフの上野さんの記事をもっと読む
→#ラブホスタッフの上野さん
Written by ラブホスタッフ 上野