ボルダリングを始めた頃は、腕の力だけで登っていて腕がパンパンになりがちですが、その壁を超えると待ち構えているのが、手荒れという強敵です。
ホールドがつるつるだと、摩擦がなくなり持てなくなるため、ある程度のざらざらは必要なものなのですが、そのざらざらが手の痛みを生み出すのもまた事実です。
ホールド以外にもボルダリングでは手荒れが起きやすい要因がたくさんあります。その原因を知ることと、対策としておすすめのハンドクリームを紹介していきます。
そもそもなぜ手が荒れるの? 手荒れの原因を考える
寒い季節は空気が乾燥するため、日常生活を送る中でも手が荒れやすくなります。
皮膚を断面図で見ると、最も外側には皮脂膜で覆われた角質層があります。
普段はこの角質層の働きで、脂質や水分が保持されているため皮膚の潤いが保たれていますが、摩擦や水仕事などで皮脂膜が取り除かれてしまうと、角質層の水分が減ってしまい手が荒れてしまいます。
チョークや、摩擦をつけるために表面がざらざらとしているホールドを掴むといった、ボルダリングでは当たり前に行うことが手荒れに直接つながっています。
そのためボルダリングをするクライマーにとって、手荒れは避けて通れないものです。
練習後に手を洗うかと思いますが、手に水分が残っているとその水分が蒸発してさらに皮膚の乾燥が進むため、こすらずにしっかり拭き取ることが大事です。
手がだんだんと痛くなくなるのは、皮膚が厚くなってくるから
手の皮膚が摩擦によって傷つくと、その傷を治そうと体が反応します。いわゆる自然治癒ですが、このプロセスを経て回復すると少し皮膚が丈夫になります。
筋トレでよく聞く超回復も、組織の破壊と自然治癒による再生を利用したものです。一度で実感できるというものではなく、繰り返すことで少しずつ変化が見られるものです。
プロクライマーは指紋認証ができないという噂があり、実際に指紋認証ができない場合もあるようです。
しかしこれは、指紋がないという訳ではなく、皮膚の再生スピードに追い付かないほどの練習量で皮膚が摩耗していることや指の乾燥がとてもひどく認証がされないというのが理由だそうです。
医薬品、薬用、化粧品の違いとは?
ハンドクリームといっても、その種類は多く、なにがよいのか迷ってしまいます。スキンケア用の商品でよく聞く医薬品、薬用、化粧品というのは、薬事法に基づいて区分されたものです
薬事法とは、医薬品の有効性や安全性の確保などに関する法律です。医薬品とは、治療や予防が目的である薬で、厚生労働省より有効成分の効果が認められたものになります。
医師の処方が必要なものだけではなく、ドラッグストアで購入できるものもあります。ワセリンは代表的なスキンケアで使われている医薬品です。
薬用=医薬部外品であり、医薬品とは違い防止や衛生が目的となります。厚生労働省が認める有効成分が一定濃度配合されています。
商品には薬用化粧品や薬用石鹸といった表記がされていることもあります。
化粧品は、医薬部外品よりもさらに効能や効果が緩やかなものになります。清潔や美化のためのものです。
少しまぎらわしいですが、薬用化粧品と表記されているものは、有効成分が入っている、医薬部外品に分類されます。
おすすめのハンドクリーム4選
ブランドで選ぶのも良いですが、今回は成分別に、おすすめのハンドクリームをご紹介します。
薬用尿素10%クリーム
皮膚がガサガサして硬くなってしまっている、というタイプの手荒れには尿素配合のハンドクリームがおすすめです。
資生堂の薬用尿素10%クリームは名前の通り尿素をたっぷり10%配合したクリームです。指先の他に、ひじやかかとの硬くなりやすい部位のポイントケアにもおすすめです。
ユースキンA
ヒビやあかぎれがあるような手荒れには、ビタミンが配合されたハンドクリームがおすすめです。血行を促進し、皮膚のターンオーバーを促します。
ユースキンAは有効成分にビタミンEやグリチルレチン酸を配合した医薬部外品のハンドクリームです。
URL:ユースキンA|Amazon
白色ワセリン
白色ワセリンは、第三類医薬品に分類されています。保湿剤であり、悪化した手荒れの改善を促すような成分は入っていないため、予防目的で使いましょう。
使用後はかなりベタベタするため、夜寝る前のケアに使用するのがおすすめです。
URL:白色ワセリン|Amazon
パックスお肌しあわせハンドクリーム
パックスお肌しあわせハンドクリームは、石けんで乳化したハンドクリームです。
合成着色料や合成界面活性剤を使用していない、安心して使用できる商品です。ローズヒップオイルが配合されています。
まとめ お気に入りのハンドクリームで一年中快適なボルダリングライフを
効果の高い成分も大事なポイントですが、好きな香りやとにかくたっぷり塗りたいからコスパが命! というように求めることは人それぞれだと思います。
現在は手が荒れていなくても、予防目的でお気に入りのハンドクリームを探してみてはいかがでしょうか。
手荒れはボルダリングをする上で避けて通れないものでもありますが、ハンドクリームで保湿をしっかり行い、快適なボルダリングライフを送っていきましょう!