婚活から撤退する男性が多い理由とは?結婚市場の現状と恋愛への影響

これまで、婚活市場では男性の会員数が多い傾向でした。
しかし次第に傾向が変わっていき、現在は徹底する男性が増えてきていて、男性不足・女余りの傾向になっているようです。

時代の流れによって、なぜ婚活から撤退する男性が増えてきたのでしょうか?
ここでは、婚活から撤退する男性が増えた理由に加えて、現在の婚活市場の現状や影響について解説します。

婚活から撤退する男性の現状と主な理由

なぜ、婚活から撤退する男性が増えているのでしょうか?

婚活から撤退する男性の割合を明確に示すデータはないものの、生涯未婚率の増加、結婚したくないと回答する男性の割合増加などから、結婚を選ばない男性が増えているのは確実でしょう。

他にも、婚活から撤退する男性には以下のような共通点もあります。

・女性から選ばれるスペックに対する不満
・不安や焦り
・婚活サービスへの不満
・相手に対する理想の高さ
・完璧主義

このような点を不満に感じている場合、婚活から撤退を選択する可能性が高いでしょう。

統計で見る婚活男性のリアル|撤退者の割合と年齢層

統計で見る婚活男性のリアル|撤退者の割合と年齢層

総務省統計局が行った令和2年の国勢調査では、男性が30代前半から配偶者がいる割合が増えていき、独身率が下がる傾向にあります。

その一方で、以前に比べて生涯未婚率は上昇しています。
2020年時点で15歳以上の未婚者は全体で27.5%となっており、男女比で見ると男性が31.9%、女性が23.3%です。

なぜ、年々独身男性の人数が増えているのでしょうか?
特に婚活市場では、30代後半~40代の撤退が顕著になっていますが、その理由として目立つのが経済的・精神的な負担によるものです。

婚活において相手から断られることは当たり前ですが、特に素敵な女性との出会いがあった後に断られると自己肯定感の低下や自信喪失を招くでしょう。

婚活パーティーへの積極的な参加や結婚相談所の費用、婚活アプリの月額費用、さらにはデート代など金銭的な負担は多くあるものの、継続していても思うような成果に結びつかない場合、報われない上にコストだけのしかかってくる状態になってしまいます。

その結果、経済的・精神的な負担だけがかかってしまうということです。

なぜ?婚活撤退に至る5つの共通理由

男性は、なぜ婚活撤退の決断に至るのでしょうか?
ここでは、5つの共通する理由についてみていきましょう。

理想と現実のギャップ

婚活しているからすぐに素敵な出会いがあると考えている場合、思うような婚活ができなかったり、理想の女性になかなか出会えなかったりした場合、思い描いていた理想と現実のギャップに撤退を決める人もいます。

自由を失いたくない

婚活をしていると、自分の時間を婚活に回すことになります。

趣味が多くて自分の時間が欲しい、婚活に振り回されている感じが嫌となった場合、自由を失う不安さに婚活をやめる男性もいます。

納得できる出会いがなかった

婚活サービスを活用しているものの、思ったような出会いがないと費用や時間を無駄に感じてしまい、撤退を決める男性もいます。

仕事との両立が大変

仕事との両立が大変

婚活をしている最中に仕事が忙しくなってしまうと、仕事と婚活のスケジュール調整が困難になることもあります。
婚活に割いている時間がない場合は、ここで徹底の決断をすることもあります。

経済的な負担の大きさ

結婚相談所に入会している以上、入会費が継続的に必要です。
さらに婚活パーティーなどに参加する際には別途費用がかかり、さらにデートの時の費用も必要になります。

しかし、ここまでしても素敵な出会いに結び付かないと、次第に費用の負担を重く感じてしまい、辞めるという決断をする男性もいます。

 

厳しすぎる?現代の婚活市場と男性に求められる条件

現在、日本では晩婚化の進行が進んでいて、結婚する年齢が上がっている状態です。
厚生労働省「令和5年(2023)人口動態統計月報年計結果の概要」内では、2023年時点で平均初婚年齢は男性が31.1歳、女性が29.7歳となり、1995年と比べると平均初婚年齢が3歳ほど上昇していることがわかります。
また、1990年代前の女性は「結婚後は生涯専業主婦でいたい」と考える傾向にあったものの、2015年以降は専業主婦の割合が10%未満に減少し、結婚して子どもを産んでも一生仕事を続けたいと考える傾向に変わりました。

このような女性の結婚観の変化から、結婚相手となる男性に求める条件も変わっていき、近年は「経済力」「家事・育児の能力」「仕事への理解」「職業」が重視される傾向になっています。

そこで、男性に求められる年収や職業としては、20代は年収500万円前後、30代は400万円~500万円がボーダーラインとして認識されています。

職業に関しては、「弁護士」「国家公務員」「航空業界関連職」「公認会計士」が人気ですが、30代後半~40代の女性では「正社員として安定した職業についている」ことを条件にしているケースもあります。

このような内容から、「女性を理解できる男性」がより求められているでしょう。

「もう限界かも…」婚活撤退を考えるべき判断基準

婚活をしている時に、以下のような不調や心境になった場合は撤退を視野に入れて考えるタイミングかもしれません。

以下の内容に当てはまる場合は、無理をしないためにも早めに判断してみましょう。

・心身の不調を感じる時
・経済的な負担や限界を感じた時
・時間を取るのが難しくなった時
・婚活の目的が分からなくなった時

心身の不調サインを見逃さない

心身の不調サインを見逃さない

婚活中、楽しさを感じる瞬間もたくさんありますが、ストレスを感じる瞬間も多くあります。
特に婚活中に精神的ストレスを経験する人が多く、日常的にプレッシャーや不安な気持ちは抱きやすいでしょう。

自分自身の持っている理想像、家族や友人からの期待、社会的プレッシャーなどが入り交じることで様々な影響が生じてしまいます。

一部の人は、これらのプレッシャーにより頭から婚活のことが離れずに眠れなくなったり、常に緊張感や不安感があって熟睡できなかったりなど、不眠症状を引き起こすことがあります。

さらに不眠によって様々なことへの意欲低下が起こるだけでなく、蓄積されたストレスによってネガティブな感情が入ってしまい、うつ病に似た症状が起こる可能性もあるのです。

心身の不調サインを見逃さず、早めに対処するにはリフレッシュする時間を設けるようにしましょう。

定期的にマッサージして心と体の緊張をほぐしたり、趣味に没頭したり、気が付いた時に深く深呼吸したりするのもおすすめです。
軽い運動や外出もリフレッシュには最適でしょう。

経済的な限界ライン

婚活はどのようなサービスを活用するかによって費用が異なります。
結婚相談所の場合、入会金、月額日、成婚料などを含めると年間で30万円~60万円程度必要になります。また、プランによっては100万円以上になる場合もあります。
結婚相談所はサポートが手厚く、成婚率も高いため選ばれやすい傾向があります。

一方の婚活アプリなどは月額3,000円~5,000円程度必要で、結婚相談所に比べると手頃な価格かもしれません。

しかし、自分から積極的に女性とコンタクトを取っていかないとデートすら難しくなるでしょう。

婚活アプリも複数登録していれば費用負担が大きくなり、オプションや機能などを追加すれば、さらに料金も高くなります。

婚活を続ければその分費用が生活を圧迫しやすいのですが、貯金の大幅な目減りや借金をしてしまうことがあれば、撤退を考えた方が良いでしょう。

お金をかければ成果が出るという意味ではないので、貯金もできない程費用がかかっている場合は撤退した方がよさそうです。

時間の確保が困難になったとき

婚活は、短期間行っただけでは成果が出にくいです。
1年~2年程度は継続する必要がありますが、仕事とプライベートが両立できなくなってきた場合は、一度立ち止まって継続が休止かを考えてみましょう。

実は、婚活成功者はスケジュール調整が上手という結果が出ている程、管理上手な人が成功しやすいとされています。

特にスケジュールが調整しにくい場合は、無理に時間を確保しようとしても空回りしたり、自分自身も混乱しがちになったりします。

このような状態のまま、無理して継続しても成果が出ない可能性が高いので、一度婚活に対して考えてみましょう。

立ち止まることは、自分自身の気持ちの整理にも繋がります。

「何のために?」目的意識の喪失

婚活中、ある意味相手に対して「自分はこんな人間です」とプロフィールを作ります。
仕事でいえば、プレゼンのようなものであり、きちんと対応できたつもりでも相手の条件に合わなければ残念ながら選ばれません。
しかし、頑張ったのに選ばれなかった場合は報われない、否定されたという気持ちになるだけでなく、何度も繰り返し断られると自己評価も下がってしまうでしょう。

その結果、次第に婚活の目的が薄れていき、結婚したい理由が曖昧になることもあります。

このような時は、自分自身の価値観や自己肯定感をこれ以上下げないために一度婚活から離れた方が良いでしょう。

なぜ結婚したいのか、自分の意思で考えているのかなど、自分自身を見直すことを意識してみてください。

撤退はまだ早い?最後に試したい3つのこと

様々な要因によって、最終的に婚活から撤退すると決意する人もいれば、なかなか決意できない人もいます。
完全に撤退を決断する前に、以下の3つのことを試してみて最終的な判断を決めてみましょう。

・婚活方法やサービスの見直し
・自分磨きで市場価値を高める
・第三者の客観的な意見を聞いてみる

婚活方法やサービスを見直す

婚活撤退を決める前に、自分にとって今までの婚活が適していたかどうかを確認してみましょう。
一般的な婚活方法として、婚活アプリ、婚活パーティー、街コン、結婚相談所に分類されます。

今、最も主流になっている婚活アプリは、月額費用の負担が少なくて会員数が多くサービスも豊富です。

アプリによっては数百万人の利用者がいるため、自分の好きなタイミングで相手を探しやすい反面、自分主導なので自身での行動が婚活の成功を決めます。
積極的にできない人には向いていないということです。

一方の結婚相談所は、効率的で真剣に結婚相手を見つけやすい反面、費用負担が大きくなるので長期間入会していると金銭面で心配が起こりやすいでしょう。

直接会ってフィーリングを確かめたい人には婚活パーティーや街コンが適していますが、じっくり話せる時間が少なく、数分の会話で判断しなければなりません。

賑やかな環境で婚活したい人には適していますが、じっくりと相手を知りたい人には向いていないでしょう。

自分に向かない婚活をしている可能性もあるので、サービスなどのミスマッチがある可能性も考えてみてください。

自分磨きで市場価値を高める

婚活から完全に撤退する前に、自分自身の魅力についても考えてみましょう。
今まで、最大の魅力を相手に見せていましたか?

もしかしたら、魅力を相手にうまく伝えられずにいた可能性も考えられます。
婚活市場で価値を決める時、外見もひとつの要素になります。
見た目の美しさも重要ですが、何よりも清潔感のある印象にするのがポイントです。
他にもコミュニケーション能力が重要であり、聞き上手と同時に共感力や質問力も求められます。
このような内面や外面の自己投資を行うことで、市場価値も変わってきます。
今現在の自分自身が、市場で価値があるかも含めて考えてみてください。

第三者の客観的な意見を取り入れる

経済的な負担の大きさ

完全な婚活撤退を決める前に、第三者の客観的な意見を聞いてみるのも良いでしょう。
婚活中に自分一人では判断が困難になった挙句、間違った方向に進む可能性もあります。
悩みを一人で抱え込みやすいため、解決のために第三者からの意見は客観的なので参考にしやすいものとなるでしょう。
友人や家族に相談やアドバイスをもらうことで、新たな視点や気持ちに気付くこともでき、見直しのきっかけにもなります。
その一方で、友人や家族に相談しにくい場合は婚活のプロとなる専門家や婚活カウンセラーへの相談もおすすめです。
専門家や婚活カウンセラーは、客観的な視点から問題点を見つけて改善に導くアドバイスをくれます。
特に、婚活が1年以上と長引いていたり自分の問題点が分からなかったり、適した婚活方法が見つからないなどの悩みも解消しやすいです。
客観的な視点によって、これまでの問題の突破口が見えてくる可能性が高いでしょう。

婚活撤退後の選択肢|新しい人生の始め方

婚活からの撤退を決めた場合、これから結婚を選択しない新しい人生が始まります。
ここでは、人生を豊かにするために独身生活を充実させる方法と結婚を目的としない自然な出会いにおけるメリットをご紹介します。

自分のための時間を楽しむ|独身生活の充実

婚活を辞めることで、今まで婚活に使っていた時間やお金を自己投資に費やすことができます。
仕事以外の時間は自分の趣味に費やしたり、気軽に旅行に行ったりもしやすいでしょう。
自己成長は、自分の意思でマインドやスキルアップをすることで、今までの思考や感情、行動面において良い方向に行くとされています。
スキル面では、仕事で活用できる資格の勉強や取得などにも時間が使えますし、今まで時間の余裕のなさによりできなかった運動や読書なども習慣的に行いやすいでしょう。
新たな趣味を見つけて没頭することも努力する楽しさを感じやすく、充実した生活のためにおすすめです。

婚活以外の場で自然な出会いを探す

これまで異性との出会いは婚活の場でしかなかった人も多いでしょう。
しかし、これからは結婚を目的としない場所で新たな出会いを楽しむこともできます。
社会人コミュニティや趣味のサークル活動などへの参加で、同じ趣味や共通点のある相手に出会いやすく、結婚を目的としない出会いなので着飾ることなく自然な姿で接することができます。

同じ目的や楽しみを感じながら交流できるので、変な意識をせずに恋愛や結婚に発展する可能性もあるでしょう。
同じ趣味の仲間が増えれば、人生もより豊かになります。

【体験談】婚活撤退を決断した男性たちの声

【体験談】婚活撤退を決断した男性たちの声

ここでは、実際に婚活を撤退した男性たちの声を聞いてみましょう。

「出会った女性から学歴、年収、職業などのスペックについて聞かれるうちに“自分自身という人間で判断されていない”という感覚になりました。次第に嘘をついてしまったり、婚活パーティーへ行くのも嫌になったりして、最終的に婚活を辞めることに。自信をなくしてまで女性に出会わなくてもいいと考えてからは気分も楽になりました。確かにお金もかかっていたので、今考えるとこんなに負担を抱えてまで結婚したかったのだろうか?と疑問に感じています。今は自分らしい毎日を送りつつ、趣味の釣りを楽しんで出かけています。」(38歳/男性/営業)

「周囲が結婚ラッシュを迎え、自分自身も結婚について考える時間が増えてきました。ちょうどその頃、親に病気が見つかったことも結婚を意識したきっかけかもしれません。今まで結婚を強く意識したことはなく、漠然と考えた程度です。とりあえず婚活アプリを入れてみたものの、女性が多すぎて探しにくさを感じました。アプローチさせることもたくさんありましたが、業者では?と疑う気持ちもあり、会いたいと思う女性はいませんでした。将来親に孫の顔を見せられないかもと思う気持ちもありますが、誰とも会う気にならないなら使う意味がないと考えてアンインストールし、結婚も意識しないことに決めました。」(35歳/男性/会社員)

「結婚するならこんな女性がいいという理想が高いようです。自分では全く気が付かず、結婚相談所のアドバイザーさんに言われて気が付きました。でも女性も男性を選ぶのと同じで男性が選んでも問題ないと考えましたが、結局入会中に紹介されたのは3人だけでした。費用も高いし、お互いにスペックだけで判断されることに嫌気がさし、それ以降は自由に生きています。自分の心が動く相手に出会えたらその時結婚を考えたいです。」(39歳/男性/公務員)

無理な婚活なら撤退についても考えよう

ここまで、男性が婚活から撤退する理由や婚活市場で男性に求められる厳しい条件、撤退を考えるべき判断基準などについて解説してきました。
婚活は知らない間に心身の負担になっていることが多く、さらに経済的な負担も感じ始めた場合は撤退を考えるタイミングです。
撤退を決める前に第三者に相談し、よく考えてきめてみましょう。
もし、独身を決めた場合は今まで婚活に使っていた時間を有効に活用し、自分の成長を中心に考え、充実した生活にすると楽しめます。

よくある質問

男性は何歳までがモテる?

男性が最もモテる時期は、20代後半から30代前半とされていますは、婚活市場では30代後半(39歳前後)が人気です。
ただし、子どもを望んでいる場合は30代前半が重視されます。

35歳で独身である確率は?

男性の未婚率は35~39歳で35.6%であり、3人に1人が未婚という計算です。
一方の女性の未婚率は、35~39歳で23.9%となります。

 

Written by 早紀

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