婚活をしていると、「同時に複数の人とやり取りするのはアリ?」と悩む方も少なくありません。しかし、現代の婚活では“同時進行”がむしろ一般的であり、効率よく理想の相手に出会うための有効な手段とも言えます。
とはいえ、ただ数をこなすだけでは逆効果になることもあるでしょう。同時進行のメリットを最大限に活かすには、相手の見極め方やマナー、注意点を理解しておくことが欠かせません。この記事では、婚活を成功に導く同時進行の活用術をわかりやすく解説していきます。
婚活における「同時進行」とは、複数の異性と並行してやり取りを続けたり、仮交際を進めたりすることを指します。
例えば、婚活アプリで複数人とメッセージを交換したり、結婚相談所で何人かとお見合いを重ねたりするのも、すべて同時進行の一種です。
かつては「1人に絞って誠実に向き合うべき」といった考え方も根強くありましたが、現在では結婚に至るまでに複数の選択肢を持つことは、ごく一般的なスタイルとされています。婚活は「ご縁」と「タイミング」が大きく影響する活動です。
同時進行によって出会いのチャンスを広げ、より自分に合った相手を見極めやすくなるため、効率的な婚活方法として多くの人に活用されています。ただし、誠意を持って接し、進展があった場合には徐々に関係を整理していく姿勢が求められます。
e-venzが実施したアンケート調査によると、「婚活で異性と同時進行した経験」について、男女共に「はい」と回答した人の割合が43%、「いいえ」と回答した人が57%でした。どちらも半数近い人が婚活を同時進行で進めていたことがわかります。婚活を同時進行することに対して「浮気じゃないのか?」と思う人もいるかもしれません。
しかし、婚活の場面では本格的な交際に入る前に「仮交際」の期間があり、そこで複数の人とデートをすることでより相性のいい人を見つけられます。そのため、婚活においては複数の人と仮交際にまで発展させるのは、決して悪いことではないのです。
ただし、複数の人とデートができるのは仮交際期間までで、1人の相手と真剣交際に発展したら、他の交際は終わらせるようにする必要があります。
婚活を効率的に進める上で、同時進行に適した人数は2~3人が目安とされています。この人数であれば、相手一人ひとりと丁寧に向き合いながら比較検討できるため、無理なく関係を築いていくことができます。特に最初の段階では、どの相手と相性が良いか見極めるためにも、一定の候補を持っておくのは有効です。
一方で、4人以上になるとスケジュール調整やコミュニケーションが煩雑になり、相手への対応が雑になってしまう恐れがあります。また、自分自身も混乱して気持ちの整理が追いつかず、結果的に誰とも深い関係になれないという事態にもつながりかねません。数にこだわるのではなく、「誠実に向き合える範囲内で複数人とやり取りする」ことが、同時進行の成功の鍵となります。
婚活を同時進行で進めると、主に3つのメリットが得られます。
・効率よく理想のパートナーを見つけられる
・会話スキルが自然と向上する
・心に余裕を持って相手と向き合える
理想の結婚相手を見つけるには、より多くの人と出会う必要があります。
効率的に理想のパートナーを見つけるために同時進行が推奨されます。
また、会話スキルの向上や心に余裕のある状態で一人ひとりと向き合えることもメリットです。
それぞれのメリットについて、より詳しく解説していきましょう。
同時進行の最大のメリットは、複数の相手と出会うことで選択肢が広がり、自分に合った理想のパートナーを効率よく見つけやすくなる点です。
例えば、Aさんとは趣味が合い、Bさんとは将来の価値観が近く、Cさんとは居心地のよさを感じるなど、それぞれに異なる魅力を持った相手と接する中で「自分がどんな人と一緒にいたいか」がより明確になります。
1人の相手に集中してしまうと、多少の違和感があっても「せっかく出会えたのだから」と妥協しがちです。しかし複数人とやり取りしていると、相対的に比較することで本当に大切にしたいポイントに気づきやすくなります。相性や価値観の違いを客観的に判断できることは、婚活を成功に導く上で重要な要素です。
複数の相手とやり取りを重ねることで、会話のバリエーションが増え、自然とコミュニケーション能力が磨かれます。
相手の話を引き出すコツや、自分の気持ちをうまく伝える表現力など、回数を重ねるごとに経験値が上がり、「話しやすい人」と思われやすくなります。
実際に、ある30代女性は「最初は会話がぎこちなかったけれど、何人かと会ううちに会話の流れがつかめてきて、自然と笑顔で話せるようになった」と話しています。
その結果、緊張せずに接することができるようになり、数回目のデートで意気投合した男性とお付き合いに発展したそうです。同時進行は、恋愛の成功に必要な“会話の場数”を効率よく積める貴重なチャンスでもあります。
1人の相手にすべての期待をかけてしまうと、相手のちょっとした言動に一喜一憂し、感情が振り回されがちです。しかし、複数の相手と接していると「この人がダメでも、他にもご縁はある」と思えるようになり、自然と気持ちに余裕が生まれます。
この心の余裕が、相手に対しても良い印象を与えます。焦りや必死さがにじみ出てしまうと、相手にプレッシャーを与えかねませんが、落ち着いて接することで「一緒にいて安心できる人」と思ってもらえる可能性が高まります。執着せずに“ご縁”を大切にする姿勢こそが、結果的に理想のパートナーとの出会いを引き寄せやすくなるはずです。
婚活の同時進行はメリットも多く推奨されているものですが、いくつか注意すべきポイントがあります。
・スケジュール管理が難しくなる
・精神的・体力的な負担が増える
・相手とのやり取りを混同してしまうリスク
これらの注意点に気を付けながら同時進行を進めないと、婚活中に体調不良に見舞われてしまったり、自分的には良いと思っていた相手から悪い印象を持たれたりすることがあります。
複数の相手と同時にやり取りを進めていると、デートの予定や連絡のタイミングが重なり、スケジュール管理が難しくなりがちです。「うっかりダブルブッキングしてしまった」「返信が遅れて印象が悪くなった」など、トラブルにつながるケースも少なくありません。こうした事態を避けるためには、スケジュールを一元管理することが大切です。
例えば、Googleカレンダーやスマホのリマインダー機能を活用すれば、予定の把握やアラームによる通知が可能です。
また、デートの日時だけでなく「どの相手とどこで会うのか」「話した内容」なども簡単にメモしておくと、後のやり取りもスムーズになります。婚活を効率よく進めるためには、計画的なスケジューリングが欠かせません。
同時進行はメリットが多い反面、精神的にも体力的にも負担がかかる側面があります。例えば、週末ごとに別の相手とデートを続けていると、常に気を張った状態になり、リフレッシュする時間が取れずに疲弊してしまうこともあります。
また、それぞれの相手に誠実に対応しようとすると、「誰にどこまで話していたか」「どの段階の関係なのか」と気を配る必要があり、気づかぬうちにストレスがたまることもあります。このような負担を軽減するには、自分のペースを守ることが大切です。
すべての予定を詰め込みすぎず、1週間に1~2人と会う程度に留める、また1人の時間を確保するなど、無理のないスケジュールを組みましょう。「婚活疲れ」を防ぐためにも、自分の心身を優先しながらバランスの取れた活動を心がけることが成功への近道です。
複数の相手とやり取りしていると、会話の内容やデートでの出来事を混同してしまうリスクがあります。
例えば、「旅行が好きなのは誰だっけ?」「この話、前にもこの人にしたかな?」と混乱してしまい、相手の印象を損ねることもあるでしょう。
話題を間違えたり、記憶違いが重なったりすると、「本気で向き合ってくれていないのかも」と不信感を抱かれる恐れもあるため、注意が必要です。
このリスクを防ぐには、やり取りの内容や相手の特徴を記録する習慣をつけましょう。
スマホのメモ帳や専用アプリ(Evernote、Notionなど)を使って、「名前・年齢・職業・趣味・最近話したこと」などを箇条書きにしておくと便利です。
写真付きで保存できるアプリを活用すれば、顔と情報が結びつきやすくなります。
きちんと整理することで、自然な会話を維持でき、誠実な印象を与えられるでしょう。
婚活を同時進行で進める場合、円滑かつ誠実に進めるためにはいくつかのポイントを意識する必要があります。
特に重要なのが以下の3点です。
・情報管理をしっかり行うこと
・誠実なコミュニケーションを心がけること
・自分の譲れない条件を明確にすること
これらのポイントを押さえることで、複数の相手と混乱なくやり取りができ、同時進行によるトラブルや誤解を防ぐことができます。
また、自分の軸を見失わずに行動できるため、最終的に理想のパートナーとスムーズに関係を深めることが可能になります。
同時進行では、複数の相手の情報を正確に把握し、混同しないことが非常に大切です。そのためには、やり取りの履歴や会話の内容、相手のプロフィール情報などを記録する情報管理が欠かせません。効果的な方法としては、スマートフォンのメモアプリやスケジュールアプリを活用するのがおすすめです。
例えば「Google Keep」や「Evernote」「Notion」などを使って、相手ごとのページに「名前・年齢・仕事・話した内容・次の予定」などを簡単に記録しておくと混乱を防げます。さらに、Googleカレンダーと連携させれば、デートの予定管理もスムーズになるでしょう。情報をしっかり管理することで、会話の内容が自然になり、相手からの信頼も得やすくなります。
同時進行中であっても、一人ひとりの相手に対して誠実であることは、婚活において重要です。
「どうせ他にもやり取りしているんだろう」と思われるような曖昧な態度や、失礼な言動は避けるべきです。
誠実なコミュニケーションの基本は、相手の話をしっかり聞き、関心を持って接することです。
例えば「先週言っていた資格の試験、どうでしたか?」といった前回の会話を踏まえた質問は、相手を大切に思っていることが伝わります。
また、返信が遅れる場合は「仕事が立て込んでいて遅くなりました」など、一言添えるだけで印象が大きく変わります。
同時進行であっても、一人ひとりを尊重する丁寧な対応が信頼関係の構築につながり、結果的に良縁を引き寄せることになります。
多くの相手と接する中で重要なのが、自分の「譲れない条件」を明確にしておくことです。理想ばかりを並べてしまうと選べなくなり、逆に妥協しすぎると後悔につながる可能性があります。
まずは「年齢」「価値観」「結婚後のライフスタイル」など、自分が将来を共にする上で最も大事にしたいことをリストアップしましょう。
その上で、「できれば希望したい条件」「絶対に外せない条件」に分けて優先順位をつけることがポイントです。
自己分析には、「モチベーショングラフ」や「過去の恋愛の振り返り」なども有効です。
例えば、どんな時に安心できたか、どんな価値観に共感したかを振り返ることで、自分にとって“相性のいい相手”が見えてきます。
条件が明確になれば、迷いが減り、相手選びにも自信が持てるようになります。
これは同時進行における最終的な決断を下す際にも大きな助けとなるはずです。
同時進行で婚活を進めていると、どの相手と将来を考えるべきか迷うことがあります。
そんな時に意識したいのが、以下の2つのポイントです。
・結婚後の生活を具体的にイメージできる相手かどうか
・気を遣いすぎず自然体でいられる相手かどうか
これらの視点は、恋愛感情だけでなく「結婚生活」という現実を見据えたパートナー選びに直結します。
同時進行をしているからこそ、比較の中で本当に自分に合う相手を見極めることができるのです。
慎重かつ客観的に相手を観察し、後悔のない選択をするために、この見極めが重要となります。
理想の結婚相手とは、単に「一緒にいて楽しい人」だけでなく、人生を共に歩む上で安心できる存在であることが大切です。
そのためには、以下のような特徴があるかを見極めると良いでしょう。
・価値観が近い
金銭感覚、家族観、仕事に対する考え方など、日常の小さなことに対する価値観の一致は、結婚生活の安定に直結します。
・将来のビジョンが共有できる
子どもが欲しいかどうか、住む場所、働き方など、将来の希望を話し合い、すり合わせができる相手は信頼性が高いです。
・対等な関係が築ける
一方的に依存したり支配されたりするのではなく、お互いに尊重し合える関係性があるかも重要です。
・困った時に支え合える姿勢がある
体調を崩した時や悩みを抱えている時などに寄り添ってくれるかどうかは、結婚生活のリアルな部分を見極める材料になります。
こうした基準をもとに、「一緒に生活するならこの人がいい」と心から思える相手を選ぶことで、婚活の成功につながります。
同時進行を続けている中で、「この人ともっと深く向き合いたい」と感じる相手が現れた時が、他の人とのやり取りを終えるタイミングです。
気持ちが明確に定まり、将来を前向きに考えられる段階になったら、誠実に他の相手への対応を進めましょう。
例えば、お断りの伝え方としては次のような文例が適しています。
「これまでやり取りさせていただきありがとうございました。色々と考えた結果、別の方と真剣に向き合うことに決めました。○○さんとお話できたことはとても楽しく、感謝しています。」
相手の時間や気持ちを大切にする姿勢を持ちつつ、自分の意志をはっきりと伝えることで、誤解や後味の悪い別れ方を避けることができます。
同時進行は手段であって目的ではありません。
理想の相手が見つかったら、誠意ある対応で次のステップへと進むことが、婚活を成功に導く大切な一歩です。
今回は、婚活中の同時進行について解説してきました。婚活で複数の相手と同時進行でデートをする行為は、一見浮気のように感じてしまうかもしれませんが、仮交際中であれば問題ありません。
むしろ、効率的に理想のパートナーを探せたり、心に余裕を持った状態で相手と向き合えたりするので、気になる人がいれば同時進行で進めていった方が婚活も成功しやすいと言えます。ただし、同時進行はあくまで仮交際中に行うものであり、1人の相手と真剣交際に発展した際には他の関係を切る必要があります。
また、複数人とデートを重ねていくことになるため、体調管理や時間管理などが難しくなる傾向にあります。
今回紹介した成功させるポイントも押さえつつ、婚活の同時進行を行い、自分と相性のいい相手を見つけてみてください。
婚活における同時進行の人数は特に決まっているわけではないものの、大体2~3人と同時進行で行うことが多い傾向にあります。
2~3人程度が多い理由として、同じ期間に複数人とデートを重ねていくとなると、スケジュール管理や相手への対応、金銭的な部分なども含めて、2~3人程度が現実的と言えるためです。
結婚相談所などを介した婚活を行っている場合、お見合い後に仮交際へと進んでデートを重ね、相性がいいと思った相手と真剣交際に進んでいきます。
この流れの中で、同時に複数人とデートをしてもいいのは「仮交際期間」までです。
真剣交際はお互いに結婚を意識し、1対1で付き合うのが基本となります。
婚活の同時進行を行う際には仮交際期間までに留め、真剣交際に進んだ際にはすぐに他の相手に対して丁寧にお断りの連絡を入れるようにしましょう。
Written by 早紀